映画のメモ帳+α

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Queen Victoria 至上の恋

Queen Victoria 至上の恋(1997 イギリス

原題   MRS. BROWN
監督   ジョン・マッデン  
脚本   ジョン・マッデン    
撮影   リチャード・グレートレックス                    
音楽   スティーヴン・ウォーベック            
出演   ジュディ・デンチ  ビリー・コノリー
      アントニー・シャー

第70回(1997年)アカデミー賞主演女優賞ノミネート(ジュディ・デンチ)

前から気になる作品ではありました。
ヴィクトリア女王役、ジュディ・デンチの演技は評判を呼び、1997年度のゴールデン・グローブ賞主演女優賞(ドラマ)を受賞、アカデミー賞主演女優賞にもノミネートされました。デンチの本格的映画出演のきっかけとなった映画で、一度見ておきたいとはずっと思っていたのですが。でも内容が...。

・19世紀の英王室を舞台に女王と馬の世話係の秘められた恋。
・実話に基づいた大人の純愛物語。

あまりにも食指をそそらない要素に満ち溢れていたため、”そのうち見よう”と思いつつ時は流れて早8年(※この映画の日本公開は1999年1月です)現在、公開中の映画『クイーン』を見て英国王室というものに少し関心をもつようになり、ようやくご鑑賞の運びとなりました。悲願達成といったところでしょうか!(どこが?)

夫を失った悲しみをなかなか乗り越えられない、長すぎる憔悴状態から、ブラウンにだんだんと心を開いていくまでの心の流れをジュディ・デンチは実に的確に演じています。もともと強面のデンチ。ちょっと笑顔を見せたり、ちょっと弱った表情を見せたりするだけで、その強面とのギャップゆえ、より演技が引き立って見えるのです。そのお相手ブラウン役のビリー・コノリーも、デンチに引けをとらない演技で強面を迎え撃ちます(笑)。この2人の安定した演技力がこの大人の純愛物語を見事に支えています。

君臨すれども統治せず」が英王室の慣わしではありますが、女王の動向は確実に時の政権に影響を与えます。当時はアイルランド独立運動が活発化していた頃。君主制廃止を訴える共和主義者が議会で勢力をのばしていた。何とか女王を公務に復帰させ、今の政治状況を立て直したい首相、早く王位につきたい皇太子、女王とブラウンの関係を暴きたて、女王を「ミセス・ブラウン」と揶揄する大衆紙(1785年に創刊された『タイムズ』?)これらの要素を絡み合わせて物語は展開してきます。前述の『クイーン』とよく似た状況です。女王を取り巻く環境ってこの当時から変わらないんですね(笑)

この物語のいいところは、従僕ブラウンが全く無欲であること。
女王のお気に入りとなれば、普通なら自分も爵位が欲しい等ドス黒い野心が次々と渦巻くところでございましょうが、そんなお下品な感情はひとかけらもない。「誰かが女王を守ってあげなければ」という一心で仕えるその姿は胸を打ちます。普段の言葉使いがやや乱暴であるがゆえ、彼の純粋な気持ちがよりいっそう説得力をもって伝わってきます。男ならこんな恋愛、一度はしてみたいものです。

ヴィクトリア女王の夫アルバート公は1861年12月14日に腸チフスで亡くなりました。女王はこれを機会に公の場にはほとんど登場せず、死ぬまで喪服を着用したことはよく知られています。そんな状況下でも、映画で描かれたヴィクトリア女王とブラウンの恋は、その当時から実際に噂されていたようです。しかし、それから1世紀以上後の1979年5月21日、AP通信が「ヴィクトリア女王は秘密結婚をしていた」というニュースを流しました。ソース元は、スコットランド美術館のマイケル・マクドナルド館長。女王とブラウンの結婚式に立ち会った聖職者が死ぬ前にそれを告白したテープが残っている(この時代、テープなんてあったのか?)2人の間に生まれた男の子はフランスで育ち、90歳で死亡したなどと主張したとか。この映画内でのお2人方のそれはそれは美しいプラトニック純愛物語をすべてぶち壊すかのような嘆かわしいお話ですな(爆)まあ、真偽のほどは定かじゃありませんが...。

参考


王室に代表されるような、長き歴史と伝統を誇る国、イギリス。
その反動がすべて集結しているかのように道徳心も節操も全くないタブロイド紙。この相反する2つの世界が奇妙に共存しているところがイギリスという国の摩訶不思議さであり、面白さでもあります。『クイーン』で描かれたのが現在の姿とするなら、この『Queen Victoria 至上の恋』で垣間見られたものはそのハシリともいえるでしょう。この映画の時代の後、有力紙が次々創刊され、イギリスは現在のようなタブロイド天国となるわけですね!(笑)

映画には直接関係ないのですが、今、英王室の話をするならこの話題に触れぬわけにはいかないでしょうといふことで...。そうウイリアム王子が長年の交際相手ケイト・ミドルトンさんと破局した、というニュースです。婚約間近と報じられていたことから、ケイトさんには100人のパパラッチが付きまとっていたとか。ダイアナ妃の二の舞になることを心配したチャールズ皇太子が、結婚する気があるのかどうかはっきりさせろと迫ったとか、パパラッチ対策で一時的に別れただけとか、女王はケイトさんがお気に入りで心を痛めているとか、破局の原因はケイトさんの母親の態度にあるとか...例のごとくタブロイド紙は憶測記事のオンパレード。ブレア首相は「私の経験からいえば王室報道のほとんどは後からまったく意味がないと分かるようなものばかりだ」と語ったといいます。これは多分正しいでしょう(笑)
何でも賭けの対象にしてしまうイギリスでは早くても、ウイリアム王子の”次の恋人”をめぐる賭けがはじまっており、その”候補”とはブリトニー・スピアーズパリス・ヒルトンケリー・オズボーン.....。こんなヤツらに王妃になってほしいのか(爆)もー、どうでもええわイギリスって面白い国ですね(笑)
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2007.04.20 Friday | 01:29 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0) |

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2017.04.26 Wednesday | 01:29 | - | - | - |

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