映画のメモ帳+α

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クイーン

クイーン(2006 イギリス・フランス・イタリア)

クイーン(2006)原題   THE QUEEN
監督   スティーヴン・フリアーズ
脚本   ピーター・モーガン
撮影   アフォンソ・ビアト                
音楽   アレクサンドル・デプラ        
出演   ヘレン・ミレン マイケル・シーン 
      ジェームズ・クロムウェル

第79回(2006年)アカデミー賞主演女優賞(ヘレン・ミレン)受賞。作品、監督、脚本、作曲、衣装デザイン賞ノミネート

1997年8月31日。ダイアナ元皇太子妃(プリンセス・オブ・ウェールズ。以下ダイアナ妃と記す)がお亡くなりになってからもうすぐ10年を迎えようとしています。メディアを通して、今でも頻繁にその名前を聞くため、あれからそんなに年月がたった気がしません。ダイアナ妃と言う存在が、もはや伝説となって人々の心に刻み込まれている何よりの証でしょう。

ダイアナ妃は1996年8月にチャールズ皇太子と離婚。それからわずか1年足らずで悲劇は起こりました。民間人に戻ったため(称号は一部残されていた)、伝統では生家が葬儀を行うことになっています。ただし将来の国王ウイリアム王子の母親である事実は変わらず、離婚後も絶大な人気を保っていた。離婚した元皇太子妃の、立場と地位をどう解釈するか...。
この「前例のない」事態に混乱する王室の姿を描いたのがこの映画『クイーン』です。


チャールズ王太子との離婚に伴い、ダイアナは「殿下」の敬称が付随したウェールズ大公妃殿下(ハー・ロイヤル・ハイネス・ザ・プリンセス・オヴ・ウェールズ)の称号を自動的に失ったが、ウェールズ大公妃ダイアナと名乗ることは許された。これは貴族と離婚した女性が、離婚後も夫の爵位に基づく儀礼称号を名乗り続けることができる慣習を適用したものである。(但し、王室側とダイアナ側での協議により決定されたものである)引用元 

ヴィクトリア女王の秘めた恋を描いた「Queen Victoria 至上の恋」(1997)も、イギリスでは相当話題になったようですが、話題性において『クイーン』はそれをはるかに上回りました。何しろ、まだ人々の記憶に新しい事件を背景に、女王エリザベス2世チャールズ皇太子ブレア首相など現在も同じ職にとどまっている要人たちがそろって、実名のままで登場するのですから。
 第63回ヴェネチア国際映画祭でプレミア上映後スタンディング・オベーションを受け、女優賞と脚本賞を受賞。第79回アカデミー賞作品賞ノミネートをはじめ、2007年の各映画賞をにぎわせた映画です。なかでも主役のエリザベス女王を演じたヘレン・ミレンの演技は大絶賛され、アカデミー賞をはじめ2007年度映画賞の主演女優賞を文字通り総ナメしました。
 今でも絶大な人気をもつダイアナ妃。2002年にBBCが行ったアンケート「最も偉大な英国人」でも第3位にランクインしています。そのダイアナ妃と常に対立が噂されていた王室と、18年ぶりの労働党政権となり43歳の若さで首相に就任したトニー・ブレアの思惑を絡み合わせて物語は展開していきます。



※ あまりにも有名な題材であるため、全般的にネタばれ気味です。ご注意ください

『クイーン』は、現職のエリザベス2世を女王である前にひとりの人間である、という視点で描いた画期的な作品です。女王の心理描写に的を絞りたかったのか、まともな人間として描かれているのは女王(ヘレン・ミレン)とトニー・ブレア首相(マイケル・シーン)のみ。その他はかなり漫画チックなキャラクター、1面性しかもちあわせていない浅はかな俗物として描かれています。
 ブレアの妻シェリー(ヘレン・マックロリー)は、礼儀作法もしらないインテリぶりっこの嫌な女、フィリップ殿下(ジェイムズ・クロムウェル)はただのがんこ親父、ブレアの広報担当官、"スピン・ドクター(情報操作専門家)" アレステア・キャンベル(マーク・ベーズリー)は戦略だけにたけたイヤミな男といった感です。

面白いのはチャールズ皇太子の描き方です。
ダイアナ妃が交通事故に遭い、集中治療室に運ばれたことが伝えられると、チャールズ皇太子(アレックス・ジェニングス)は王室機で事故が起こったパリに向かおうとします。
皇太后(シルヴィア・シムズ)は「私が死んだときに使うための王室機が1機あいているから使いなさい」といいます。はい、この映画の中での皇太后の役目はコメディ・リリーフ(笑)それに対し女王は「王室の浪費と国民から非難される」としてチャールズの提案を却下します。
 翌日、ダイアナ妃の死去が伝えられると、チャールズは「将来の国王となる母親の遺体を連れ戻すため、王室機を使うことが浪費だというのか」と女王に詰め寄り、女王もしぶしぶ使用を承諾します。
チャールズはダイアナが搬送されたパリの病院で遺体と対面後、王室機で棺をロンドンに運びます。ブレア首相も出迎えにきています。ブレアはダイアナを「人々のプリンセス」と表現した声明文を発表し、大喝采をあびた直後でした。チャールズはブレアに「古めかしいこれまでの王室とは違い、自分は柔軟性のある新しい時代の人間である」と聞かれもしないのに勝手に主張します。そしてその翌日、ブレア首相に「君を応援する」という趣旨の電話まで入れるのです。人気上昇中のブレアにあからさまに擦り寄ってくる。さすがのブレアもこれには「気持ち悪い」「国民の攻撃対象を女王ひとりに押し付けようとしている」とあきれはてます...。この当時のブレア人気はダイアナ妃を「人々のプリンセス」と評したことによるものであり、つまるところ、ダイアナ人気に擦り寄っていることになります!

タブロイドはおおむねダイアナ妃に好意的で、チャールズ皇太子は「英国でもっとも身勝手な男」というレッテルを貼りつけられることが多かったようです。ダイアナ人気のとばっちりを最も受けていた人物が、この期に及んでダイアナ人気を利用して自分のイメージアップを図ろうとしている...。離婚までの経緯を考えるとかなり唐突な印象を受けますね。

 映画『クイーン』脚本のピーター・モーガンは、当時のエピソードをなるべく正確に描くために王室とブレア首相の周辺からあらゆる情報を入手したそうです。事件の夜チャールズ皇太子と電話で話したといわれる人物(当時の彼の私設代理秘書?)とは直接会うことができたため、その場面はかなり正確に再現できたと胸を張っています。

とはいえこの映画は基本的にはフィクションです。
映画内で描かれていることがどこまで事実なのは当事者のみが知るところですが、それにしても何で女王、ブレア首相以外の人物に対し、こんな描き方をしたのでしょうか?
これは観客の関心をこの2人に集中させることによって、トップに立つ者の強さと孤独を描きたかったからでしょう。
常に一挙一動が注目され、賞賛も非難も一身に浴びなければいけない。
長年にわたってどんなにすばらしい業績を重ねてきたとしても、ほんのわずかな判断ミスのために、今までの実績がすべてなかったかのように非難される。

大衆とはトップが堕ちていくのを喜ぶ生き物です。
タブロイド紙は、大衆の需要に応えているからこそ売れるのです。
ダイアナ妃が離婚後も激しくパパラッチに追いまとわれたのは、ダイアナ妃を記事にすれば売れるからに他なりません。ダイアナ妃の悲劇の後、「パパラッチがダイアナを殺した」と大きな非難の声があがりましたが、元をたどればそのタブロイド紙を購入していた大衆に行き着くはずです。売れなければいくらダイアナ妃ネタでも記事にはしないでしょう。
ダイアナ妃の悲劇の後、大衆の攻撃の矛先は「タブロイド」と「王室」に集中しました。この映画で描かれる”国民”もタブロイドを通してダイアナを知り、タブロイドの扇情にのって王室を批判しています。王室やタブロイドを批判する資格など本来、ない人達なのです。大衆とは非常に気まぐれで、自分勝手な生き物であることがよく表現されている映画でもあります。

 参考 ↑とはいうものの、イギリスの世論形成にタブロイドがいかに影響力を持っているかは↓の本を読めばよ〜くわかります!ダイアナ妃はもちろん、ブレア首相とタブロイドとの微妙な関係、アレステア・キャンベルについて何と1章が費やされています。彼がこんなに影響力のある人だったとは知らなかった(^^; この映画を見るにあたってもし"予習"をするなら、この本がもしかしたら最適かもしれません。ただし、映画で描かれていないことについて、余計な邪推もいっぱい浮かんでくるので困ることにもなりますが(笑)

参考 事件直後に発表したダイアナ妃の弟スペンサー伯爵の声明文を表現した字幕。ダイアナ妃のことが”妹”と字幕で表現されています。”姉”と表現すべきところなのに…。ダイアナ妃は姉2人、弟1人の4人兄弟。ダイアナ妃に兄はいませんよ!英語のsisterは話の流れを確かめないと姉か妹かわからないことが多いですが…。字幕を担当したのは有名なアノお方。いくらなんでもこれはひどい…。ラスト近く、スペンサー伯爵が再登場するときにはちゃんと”姉”になっていましたけどね。

ダイアナ妃が亡くなった翌日の9月1日、バッキンガム宮殿では、ダイアナの葬儀について会合が行われ、6日後の日曜日にウェストミンスター寺院で国葬を行う方向で話が固まります。国葬のスタイルは、皇太后が死去した場合に準備してあった葬儀プランを参考にしました。皇太后は「私が自分のために考えた葬儀プランなのよ!」と不満を示します。「唯一リハーサルが済んでいるものでしたので」とすべない答え。冗談みたいな、でもありそうな話ですね。そのリハーサル、皇太后はどんな気分でご覧になっていたのでしょうか?

9月2日
バッキンガム宮殿に半旗が揚がっていないことが国民の怒りを買っていることをブレアが察知し、女王に電話をする。半旗を揚げるべきか悩む女王にフィリップ殿下は、旗は宮殿に君主がいる印であり、今はバルモラル城にいる以上、半旗を揚げる必要はないと激怒。君主に指図するブレア首相を生意気だと言い放つ。

9月3日
マスコミの王室のバッシングはさらにエスカレート。ブレアは、女王に再度連絡。宮殿に半旗を揚げ、早急にロンドンに戻ることが、国民の感情を抑える手段だと進言する。しかし、女王は「私は誰よりも国民を知っている!この異常なムードを作ったのはマスコミであり、人前では騒がず、威厳を持って心の中で悼むのが本来のイギリス国民の品位ある哀悼の表現である」と主張。ブレアは女王の意見を受け入れるが、もはや女王には動揺の色が隠せなくなる。
この後、女王は君主である前にひとりの人間であることを表現するため、鹿狩りのエピソードが挿入されるのですが個人的にはあまり効果的とは思えませんでした。

------ ここから先はネタばれに加速がかかっており、作品の核心部分に触れております。
映画をご覧いただいた後でお読み頂くことをお勧めします。------


9月4日 早くも葬儀パレードの沿道に徹夜組が現われる。相変わらず新聞では女王やロイヤルファミリーに対する辛らつな見出しが並び続ける。反対にブレア人気はチャーチル元首相の人気を上回るほどになっていた。ブレアは、翌朝発表される世論調査の結果を女王に報告する。70%の人が今回の王室の対応に不信感を持っており、4人に1人が王政廃止に賛成している...。
ブレアは

・バッキンガム宮殿に半旗を上げる
・ロンドンに早急に戻る
・ダイアナの棺に別れを告げる
・テレビの生放送で声明を発表する

これ以外に王室の信頼回復の道はないと女王に告げます。
女王は窮地に追い込まれる....。

女王は悩んだ末ブレアの提言を受け入れます。

この後、女王の声明予定文を読んだブレアの広報官は「こんな冷たい言い方じゃだめだよ」と女王を馬鹿にしたような言い方をします。
ここでブレアの怒りが爆発します。
「何を言っているんだ!女王は全生涯を国にささげ、自分の父の命を縮めてしまった王位を引き継ぎ、王室に砂をかけて出て行った女性をきちんと弔おうとしているんだぞ
前述したとおりトップに立つ者だけが理解できる感情ではないでしょうか?
この映画のハイライト場面のひとつでしょう。

9月5日、女王は、固い表情でバッキンガム宮殿に戻ります。宮殿に到着するや女王は、車から降り、門の外に積まれた花やカードを一つずつ丁寧に見て回ります。女王が国民の中に入っていくのは終戦以来だそうです。
マスコミは「我々は、何かに怒りをぶつけたかっただけなのです」と急に矛先を変え始めています。
ダイアナはあなたたち(=王室)を超えた」「ダイアナは王室に殺された
花束に添えられたメッセージにひとつひとつ目を通す女王...。
このとき、女王はどんなことを考えたのでしょう。
半世紀以上も国に尽くしてきた行為があまりにも簡単に否定されようとしている...。
女王は、警備用のロープの外から見守る群衆の中に花束をもつ小さな女の子を発見します。
女王は女の子に近寄っていきます。
「花束を届けてあげましょうか」
当然、ダイアナ妃への弔いの花束だと思っています。
決して表に出さなくても、そこまで英国女王としての自尊心が打ち砕かれていたのです。
「これはあなたへのものです」
少女は健気に語ります。
花束は親が渡したものでしょう。
タブロイド紙の派手な見出しに洗脳されず、女王の功績を認め、
その心境をきちんと思いはかっていた国民もちゃんといたのです。
女王の目に涙がたまります。
この絶妙な心理状態をヘレン・ミレンは実に見事に演じきります。
まさにこの映画のハイライト場面です。ここだけでもこの映画を見る価値は十分にあるでしょう。

そして原稿に目を通した後、女王はカメラの前に立つ。そしてついに、全世界中が見守る中、女王の声明が発表される...。

ここで終われば、単なる女王礼賛映画ではないか、といぶかしく思う人もいるでしょう。
その後ダイアナ妃の葬儀において、ダイアナ妃の弟スペンサー伯爵が「姉は独自の魔法を生み出し続けるのに王室の称号など必要ありませんでした」といい、目の前で女王を批判したエピソードもちゃんと挿入されています。

------ ネタバレはクライマックスをすぎ、一応終わります ------


 物語は繰り返す…?

いうまでもなくこの映画『クイーン』は、事実を題材としたフィクションです。
主演のヘレン・ミレンも「あまりにも見事にその人物になりきって、観客を巻き込むことはしたくありません。演技を通して、そこから想像の旅へ観客と共に進んでいきたいのです。あまりに物まねが過ぎると、時にそれが真実だと思わせてしまいます。ですから時々真実から一歩引き下がる必要もあるのです。そうでなくては、演技が作り上げる想像の世界から抜け出して、すべてを真実だと思い込ませてしまいますからね。」と語っています。王室に関する報道は、ある特定の立場の人が意図的に流布させたもの、もしくは単なる憶測がひとり歩きしていることも少なくないようです。この映画は50年以上にわたって母国を見守ってきたひとりの女性が、時代の流れを見失いかけ、それでも自己を見つめなおすことによって威厳を取り戻していく物語と受け取るべきでしょう。決して”英国の母”のドキュメンタリーではありません。(笑)

エリザベス2世は2006年に80歳を迎えました。
英王室の公式サイトにはそれにちなみエリザベス女王80のトリビアが掲載されています。
ちなみにこの映画の全国公開日4/21は女王81回目の誕生日です。

チャールズ皇太子は長年の不倫関係にあったカミラ・パーカー・ボウルズと2005年4月9日に結婚。プリンス・オブ・ウェールズの妻として自動的にプリンセス・オブ・ウェールズの称号を与えられたものの、国民のダイアナ人気に配慮して、プリンセス・オヴ・ウェールズの称号の使用を辞退。コーンウォール公爵夫人の称号を名乗ることになりました。

映画の中で皇太后が「あなたがいなくなってからが大変なのよ」と女王に語る場面がでてきます。
さりげないセリフではありますが、密かな警告でしょう。
ラスト、女王はブレア首相に「1/4が君主制廃止に賛成してるって本当なの?」と尋ねる場面が出てきます。ブレアは如才なく「今、同じ調査をすればもっと少ないでしょう」とかわしますが...。

王位継承問題がいよいよ本格化したとき、イギリスではまたひと波乱あるかもしれません。

1992年、ダイアナが取材に全面協力し、王室攻撃のきっかけとなった暴露本『ダイアナ妃の真実』が出版されました。チャールズ側も反撃のため暴露をしかけ、暴露合戦状態。チャールズ皇太子とカミラの会話を盗聴したとされるテープも出回りました。
このテープの中で、チャールズはカミラに「君のタンポンになりたい」と囁いています。次期国王としてあまりに品性にかける、女王の後継者は彼を飛ばしてウイリアム王子に、という世論が巻き起こりました。

イングランド国教会には国王が離婚経験者と結婚する事を認めない規定があります。エドワード8世は離婚歴のあるウォリス・シンプソンと結婚するために退位しています。そのため次期国王には彼の長男であるウィリアム王子の方が望ましいという声もあるようです。ダイアナ妃は『ダイアナ妃の真実』の中でのインタビューで、「ウイリアムは人々が今考えているよりずっと早く、彼のつくべき地位につくことになるでしょう」と述べています。

7月1日には2人の王子が計画してきた、ダイアナ妃没後10年追悼コンサートが開催されます。マドンナエルトン・ジョンビヨンセジョージ・マイケルカイリー・ミノーグらの出演が噂されています。また英王室はダイアナ妃10周年の追悼行事を、命日の8月31日にロンドンの礼拝堂で行うことを発表しています。

ダイアナDNAを引き継ぐ2人の王子がいる限りダイアナ伝説はまだまだ続きそうです。
王位継承問題が本格化すれば、王室にはまたもやダイアナ妃の影が重くのしかかるでしょう。「ダイアナは生きているときも、死んでからも厄介だ」という言葉がフィリップ殿下のセリフとして映画にも登場しますが、厄介事はまだ当分の間続きます。(笑)
ただ、この作品はダイアナ妃と王室の確執を描いた作品ではなく、ダイアナ妃報道に代表される、タブロイドに扇動される大衆と、あくまで伝統・格式を守り続け「前例のない」ことには手を出さない王室との感覚のすれ違いを描いたもの。
映画で描かれた物語は、別の有事が起こった際、またしても繰り返されるのでしょうか?それとも時代の流れとともに形を変えていくのでしょうか?

『クイーン』は単なる王室内幕ものではなく、イギリスという国の気風が非常によく現れている映画です。前述のBBC調査「最も偉大な英国人」では女王・エリザベス2世は24位でしたが、今同じ調査をすればもう少し順位が上がることでしょう。もちろんこの映画の影響によるものです(笑)観客の年齢層は非常に高かったのですが、むしろ「伝統なんてクソくらえ!」と無根拠に決め付けがちな若年層に見てほしい映画です。物事のとらえ方に確実に影響を与えるでしょうから。
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2007.04.14 Saturday | 21:09 | 映画 | comments(6) | - |

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2024.03.19 Tuesday | 21:09 | - | - | - |

コメント

こんにちは!moviepadさん♪

映画を観た記憶が残ってないので
かなり寝ていたのだと思います・・・。
エジンバラ公の台詞はけっこう覚えてるんですけどね(苦笑)

2007/04/16 3:38 PM by こべに
こべにさん、こんばんわ!

試写会でご覧になって、映画上映前にオペラ4曲聞いたあとでこの映画見たら
zzz...も仕方ないかもしれませんね(笑)

この作品、「カポーティ」とかと一緒で題材に関心があるか、
そうでもないかによって好き嫌いが分かれているみたいです。

僕はヘレン・ミレンの演技目当てでこの作品を見に行きました。
首を長くして公開を待っていた映画です!

一方、ダイアナ妃とか英王室にまったく興味がなかったのでちょっと予習していきました。
でも、そのおかげで上映時間中も映画に直接関係ない余計なことが
いっぱい頭を駆け巡って困りましたが...。
個人的にはかなり面白かったです。花束の場面は泣きました(笑)

>エジンバラ公の台詞はけっこう覚えてるんですけどね

といふことは、ダイアナバッシングだけに興味が集中してたってことですね(爆)
2007/04/16 7:46 PM by moviepad
moviepadさん、こんにちは!
お久しぶりですね。。。

大変興味深い映画でした。
そして私も気まぐれな一般大衆の一人として、エリザベス女王の孤独と苦悩に思いを馳せながら鑑賞しました。
劇中では、ちょっとダイアナへのセリフが批判めいていましたね。気になりました。
それから私もチャールズ皇太子の位置の微妙さを感じました。何だか違和感があったような気がします。

とにかくヘレンが素晴らしかったですね。気品もあり、渾身の演技をしていました。
2007/04/26 3:59 PM by 由香
由香さん、こんばんわ。
はい、僕も一般大衆のひとりとして鑑賞しました!
自分は違う、みたいな書き方を記事ではしてますが(爆)

>劇中では、ちょっとダイアナへのセリフが批判めいていましたね

まあ、王室側からの視点を描いた映画ですからね。

ただ、女王はダイアナの、弱い立場の人への思いやり、
(このダイアナの資質については、誰も否定する人はいないようです)
一般人のなかに入って仲良く話すことができる能力などは
きちんと評価していたといわれています。
ダイアナも『ダイアナ妃の真実』の中で「女王を崇拝しています」とはっきり述べているし(笑)
(王室全体としてはともかく)女王個人とダイアナは一般的に言われているほど
対立してはいなかったのでは?と思ったりします。
ただ、90年代に入ってからメディアを通しての暴露合戦がひどかったようですからね...
ブレアも、首相になる前からダイアナ妃に好意的だったと言われており
そんなことを考えながらこの映画を見ると訳がわからなくなります(笑)

あくまでフィクションとして楽しむのがベストだと思いますよ!

それにしてもこの映画のチラシ、ダイアナが
女王の何倍もの大きさで背後霊のように存在している。
これはどーいうことなんでしょうね(爆)
2007/04/26 7:17 PM by moviepad
こんにちは。
遅まきながら観てきました。
moviepad さんの記事があれば、パンフレットなどは必要ないですね。
こちらを読んで、理解がふかまりました。
真実性にまず興味をもち、結局はメディアの情報に左右されているんだなということに気づかされる秀作でした。
2007/05/20 1:04 PM by かえる
かえるさん、お久しぶりです!

>moviepad さんの記事があれば、パンフレットなどは必要ないですね。

ははははは.....(^^;
ゴシップネタが多いのがワタクシの記事の特徴でございます。
はい、私は一般大衆そのものです(爆)

でもね〜、自分のことはすっかり棚にあげ、
「一度も会ったことのない人の死を何でこんなに悲しめるのか」というフィリップ殿下のセリフも理解できます。
というか、こっちのほうが正常な感覚かもしれません。
2007/05/20 1:37 PM by moviepad

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