映画のメモ帳+α

音楽映画、アカデミー賞関連の記事に力を入れています。
ゾンビ、スタートレック、ヒッチコック監督作、ドキュメンタリー映画のカテゴリーもあり。
映画300字レビュー、はじめました。
※TB、コメントともに承認制とさせていただいております

<< スキン・ゲーム | TOP | 第十七番 >>

リッチ・アンド・ストレンジ

リッチ・アンド・ストレンジ(1931 イギリス)

リッチ・アンド・ストレンジ原題   RICH AND STRANGE
米題   EAST OF SHANGHAI
監督   アルフレッド・ヒッチコック
原作   デイル・コリンズ
脚色   アルマ・レヴィル アルフレッド・ヒッチコック ヴァル・ヴァレンタイン
撮影   ジャック・E・コックス  チャールズ・マーティン
音楽   ハル・ドルフ
出演   ヘンリー・ケンドール ジョーン・バリー
      ベティ・アマン パーシー・マーモント

(日本劇場未公開)

アルフレッド・ヒッチコック監督の『リッチ・アンド・ストレンジ』は、ヒッチコック自身のアイデアで、マルセイユ、コロンボなどでロケ撮影した船旅ロマンティックコメディ。ヒッチコックはこの作品を「かなり気に入っている」と語っているが、批評は今ひとつ、興行的には失敗した。日本では劇場公開されていないが、かつて『金あり怪事件あり』や『おかしな成金夫婦』と邦題がつけられたこともある。

物語
フレッド(ヘンリー・ケンドール)とエミリー(ジョーン・バリー)は普通の若夫婦。ある日突然、遺産が転がり込んだため、"刺激"を求めて世界一周の船旅に出かける。お互い船で別の相手とつきあったりして、夫婦仲が気まずくなったりするが、船が難破して、中国のジャンク船に助けられる。2人は帰宅し、平凡な暮らしにこそ幸せがあると悟る。。

ヒッチコック映画は、作品の出来、不出来にかかわらず凡庸と言う言葉を使わずにすむ何かがあるのだが、この『リッチ・アンド・ストレンジ』に関して言えば、”ザ・凡庸"といいたい出来。とくに目立った視覚効果もない。強いて言えば、最初、フレッドが帰宅する途中、地下鉄の中で新聞をおっぴろげて顰蹙を買う場面はサイレント時代を思わせる演出で楽しかった。また、船酔いで寝ているフレッドのもとに、メニュー表がわたされ、何がいいですかと聞かれる。ステーキなどの高級料理ばかりがならべられて、うんざりするフレッド。そのメニュー表の場面で文字が飛び出る演出があった。そのくらいかな。

リッチ・アンド・ストレンジ

じゃあ、なぜヒッチコックはこの作品を気に入っているのだろうか?エリック・ロメール様に説明してもらいましょう。

〜彼がこの作品を好むのはたやすく説明できる。お手のもののスリラーに頼らずに、結婚の崩壊という彼の慣れ親しんだ主題を扱っているからだ〜 『やっぱりサスペンスの神様 ヒッチコックを読む』より引用

???ロメールさん、えらそうに語っているわりには中身がないですよ(爆)。
もっと中身がない私の意見を書いてみましょう。
トリュフォーとの対談を読むと、ヒッチコックは映画の話よりも脚本を書くためにパリへ取材にいったことを楽しそうに話している。これまでのように、乗り気のしない舞台の映画化を押し付けられたわけではなく、自分のアイデアでつくった。製作費も豊富で、海外ロケもやった。制作過程においてストレスが少なく、楽しかった、という理由じゃないかな。人間なんてそんなもんです。(笑)。『めまい』が興行的に不発だったとき、"ジェームズ・ステュアートが老けすぎていたのが原因"というトンデモ理由をふっかけたヒッチコックだが、この映画のヘンリー・ケンドールジョーン・バリー(チャップリンといざこざを起こした女優とは同姓同名の別人)については、「とってもよかったと思うよ」と語っています。たぶん、わがままとか言わなかったんでしょうね。ただ、「もっとお客をひきつけるキャストが必要だったんだろうね」とも言っており、この映画の興行的失敗は、その後のヒッチコックの製作方針に大きな影響を与えたと言われています。

まあ、船酔いで寝ている夫を放置して、得体のしれない男といちゃつく女とか、いかがわしさの塊のような"王女様"を簡単に信じるバカ男とか、一見まじめそうにみえる2人のキャラクター設定がややぶれている気はします。まあ、『リッチ・アンド・ストレンジ』はヒッチコックだのサスペンスだの目くじらたてて考えなければ、ゆる〜く楽しめる映画です。でも黒猫を飼っているワタシとしては、この映画の扱いは...。
人気blogランキングこの記事が参考になりましたら左のバナーにクリックお願いします!

1000 Frames of Rich and Strange (1931)

スポンサーサイト


2017.07.23 Sunday | 00:02 | - | - | - |

コメント

毎日、moviepad様の記事が読めるなんて!うれしい限り。
最近、仕事、その他もろもろ…疲れることが多いので、
こちらに伺うことを楽しみに日々過ごしています(本当です)。

ところで、猫派でいらっしゃるんですね。
犬しか飼ったことがなんですが、猫のいる生活に憧れています。しゃべる猫とか…

2014/07/14 7:25 PM by パール
パールさん、ありがとうございます。この調子で8/22までずっと続きます。記事は遺作『ファミリー・プロット』まで全部書き終えてますので。(最後の日はINDEX)

今のところ、なじみの薄い作品ばかりだと思いますが、来週くらいから少しずつ聞き覚えのある題名が出てくると思います。期待せずにお待ちください。

はい、猫派です。うちには黒猫がいます。名前はジジ W。ヒッチコック映画の猫の取り扱いは腹だたしい限り(笑)。
2014/07/14 8:17 PM by moviepad

コメントする









この記事のトラックバックURL

http://moviepad.jugem.jp/trackback/603

トラックバック

▲top