映画のメモ帳+α

音楽映画、アカデミー賞関連の記事に力を入れています。
ゾンビ、スタートレック、ヒッチコック監督作、ドキュメンタリー映画のカテゴリーもあり。
映画300字レビュー、はじめました。
※TB、コメントともに承認制とさせていただいております

<< 殺人! | TOP | リッチ・アンド・ストレンジ >>

スキン・ゲーム

スキン・ゲーム(1931 イギリス)

スキン・ゲーム原題   THE SKIN GAME
監督   アルフレッド・ヒッチコック
原作   ジョン・ゴールズワージー
脚色   アルフレッド・ヒッチコック アルマ・レヴィル
撮影   ジャック・コックス
出演   エドマンド・グウェン ジル・エズモンド
      ジョン・ロングデン フィリス・コンスタム
      フランク・ロートン  C・V・フランス
      エドワード・チャップマン  ヘレン・ヘイ

(日本劇場未公開)

英国時代のアルフレッド・ヒッチコック監督は、映画会社のいわれるままに、ヒット舞台の映画化を押し付けられた作品が多々あります。サイレントからトーキーに変わっても、台詞が使えるせいかその傾向は変わりません。文豪ジョン・ゴールズワージー(この映画公開の翌年1932年にノーベル文学賞を受賞)の戯曲の映画化『スキン・ゲーム』(いかさま勝負)もそのひとつ。興行的には成功しましたが、ヒッチコックの資質が活かされているとはいえない作品です。

物語
成金一家ホーンブローワー家の息子ロルフ(フランク・ロートン)は名家ヒルクリスト家の令嬢ジル(ジル・エズモンド)に恋をする。それをうけてロルフの父(C・V・フランス)は、ヒルクリスト家に出向き、結婚を申し込むが拒否された。ヒルクリスト家がロルフの義姉クロエ(フィリス・コンスタム)の過去を怪しんでいたためである。ヒルクリスト夫人(ヘレン・ヘイ)はホーンブローワー家にゆすりをかけ、クロエの秘密の口止め料としてホーンブローワー家の持つ土地を安く買占めようとするが

台詞、台詞、台詞...。
ヒッチコックの映像マジックも、この作品では活かしようがありません。
それでも、無理矢理みつけました。

まず、冒頭、ロルフとジルが会話した後、ジルが馬に乗って立ち去る場面。
ありがちだけど、美しい。
こんな見せ方をするということは、その後、ジルに何かあるのでは?と思っていましたが...
無意味な美しさでした。(笑)
スキン・ゲーム1

次は、地元のジャックマン氏がヒルクリスト家に出向き、ホーンブローワー家にぶん盗られそうな土地をなんとかしてくれ、と懇願する場面。その後、ヒルクリスト氏は窓を見つめ、もしそれが実行されたら、この窓からの眺めはこう変わってしまうなあ、というイメージを映像で示します。これも特筆するほどのものではないですが、少なくても舞台ではできませんね。
スキン・ゲーム2  スキン・ゲーム3
この場面、お遊びかと思っていましたが、ラスト、木が崩されるシーンで終わるのをみると...これが伏線だったんでしょうか?

土地がオークションにかけられる場面。
数少ないチャンスとばかり、ヒッチコックはカメラを回し続けます。

あと、ラスト。ホーンブローワー氏とヒルクリスト氏の腹心ドーカー(エドワード・チャップマン)が取っ組み合いのけんかをしている様子を背後に、自殺をはかったクロエがひきあげられる。動と静の対比がお見事!この奥行きは舞台では出せません。
スキン・ゲーム4

ヒッチコックといえば、サスペンス。それゆえ、トリュフォーの質問に対し、ヒッチ本人も「押しつけられた企画だから何も言うことはない」とそっけない。トリュフォーはあっさりひきさがって話題を変えてしまいました。かのエリック・ロメールも「ヒッチコックが名をふした最低の作品」といってしまう始末。う〜ん、ヒッチコック映画の評価は"映画"としてよりは、"サスペンス映画"としての評価なんですね。サスペンス性にかける作品だと、必要以上に低評価をくらう傾向があります。ヒッチコック本人がそういうリアクションを助長するようなこと言ってるからしょうがないんですけど。『スキン・ゲーム』は映画、というより舞台の映像化作品として見れば、それほど出来の悪い映画ではない。だけど、映画ファンがヒッチコックの名にが期待するのは、あくまでサスペンス...。"サスペンスの神様"ヒッチコック映画としての評価が定着した今の感覚で、この作品を観ると、ああ、期待外れだった、になってしまうんでしょうね。
人気blogランキングこの記事が参考になりましたら左のバナーにクリックお願いします!

1000 Frames of The Skin Game (1931)

スポンサーサイト


2017.07.23 Sunday | 00:38 | - | - | - |

コメント

コメントする









この記事のトラックバックURL

http://moviepad.jugem.jp/trackback/602

トラックバック

▲top