映画のメモ帳+α

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ふしだらな女

ふしだらな女(1928 イギリス)

ふしだらな女原題   EASY VIRTUE
監督   アルフレッド・ヒッチコック
原作   ノエル・カワード
脚色   エリオット・スタナード
撮影   クロード・L・マクドネル
出演   イザベル・ジーンズ ロビン・アーヴァイン
      イアン・ハンター フランク・エリオット

(日本劇場未公開)

アルフレッド・ヒッチコックの映画を語るときに参照しないわけにはいかないのがフランソワ・トリュフォーとの対談集。そこであのトリュフォーが"観ていない"と言っていたのが、この『ふしだらな女』。トリュフォーが観ることができない映画を今、我々は観ることができる。今って映画ファン的にはいい時代なんですね!

物語
ローリタ・フィルトン(イザベル・ジーンズ)は裁判の証言台に立っていた。彼女は酔っ払いの夫と離婚し、その後、恋をした若き芸術家を自殺に追い込んだため、"ふしだらな女"として悪名をひろめていた。その後、ローリタはジョン(ロビン・アーヴァイン)という若き貴族に出会い、再婚する。ジョンは彼女の過去を知らなかったが、ジョンの母親がそれを不審に思いはじめ...

ノエル・カワードが1924年に発表した戯曲"Easy Virtue"が原作。まあ、ありがちなメロドラマですねえ。娯楽映画作家ヒッチコックにして、"ラストまで救いがないまま終わるのは珍しい"と評されています。まあ、当時の状況を考えてもハッピーエンドで終わらない映画なんて、と思う反面、ふしだらな女が幸せになるのも許されなかったのかもしれません。やっぱり戯曲とサイレント映画って相性悪いですね。台詞主体の舞台向けに作られたものをサイレントでやるんですから、当たり前っちゃ当たり前ですけど。前作『ダウンヒル』がそこそこ上手くできていたので、もしかしたらと思ったんですがさすがのヒッチもこの作品では精彩を欠きます。その台詞ですらヒッチコックはいちゃもんをつけています。ローリタが裁判を終えて法廷を出てくるとき、「Shoot、there's nothing left io kill"。ヒッチ先生いわく、「私が書いた最悪の字幕」だそうだ。確かにね...shootとshotをかけているのかもしれませんが、鈍いしださい。

どんなにつまらない話でも見せ方で補うヒッチコックですが、この映画ではそれも今イチ。ヒッチ先生はトリュフォーとの対談でローリタとジョンが結婚することを字幕で説明せず映像で示したことを語っておられるが、自慢するほどのものかな。まあ、当時のサイレント映画としては画期的だったのかもしれませんし、その後、ヒッチに影響されて他の映画監督が真似しはじめたと考えられなくもないですが、うーん、今観ると別に面白くもないなあ。

前作『ダウンヒル』でビッチな女優を演じたイザベル・ジーンズが今回は主演。彼女に今ひとつ魅力が感じられない。主演のタマじゃねえぜ。俳優で一番印象的なのは、ジョンの母親役のヴァイオレット・フェアブラザー。『ダウンヒル』や『殺人!』にも出演しているヒッチコックお気に入りの女優?ですが、邪悪なオーラのある人です。今で言うと、ヴァネッサ・レッドグレイヴの顔を少し下品にしたようなイメージ(失礼)。

ヒッチコック カメオ出演場面「ふしだらな女」でのヒッチコック・カメオ出演場面!
開始後22分すぎくらいの、テニスコートの場面で無駄に登場します。(笑)
ふしだらな女 ヒッチコック カメオ

『ふしだらな女』はよくあるメロドラマで、別に褒めるところもない。かといって駄作というわけでもなくそれなりに観続けることができるのはやっぱりヒッチコックだからでしょうか?(それが何故か教えんかい!という質問は丁重にお断りします。はっきりいってわかりません)。まあ、ヒッチコックファンなら観といてもいいかな。トリュフォーが観ていない映画を自分は観たんだぜ!という変な優越感にひたるのも良いでしょう(笑)。
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1000 Frames of Easy Virtue (1928)


2014.07.05 Saturday | 19:57 | A・ヒッチコック | comments(0) | trackbacks(0) |

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2017.07.23 Sunday | 19:57 | - | - | - |

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