映画のメモ帳+α

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恐怖城

恐怖城(1932 アメリカ)

恐怖城原題   WHITE ZOMBIES
監督   ヴィクター・ハルペリン
脚本   ガーネット・ウェストン
撮影   アーサー・マルティネリ
音楽   エイブ・メイヤー
出演   ベラ・ルゴシ マッジ・ベラミー
      ロバート・フレイザー ブランドン・ハースト
      ジョセフ・コーソーン ジョン・ハロン
      ジョン・S・ピーターズ


ゾンビと言えば、"死体として甦った人間"の総称として使われますが、一言でゾンビと言っても、大きく分けて2種類あります。
現実におけるゾンビと架空社会におけるゾンビ →ゾンビ(wikipedia)
もう少しぶっちゃげていえば"都市伝説におけるゾンビ"と"ホラー映画のキャラクターとしてのゾンビ"といったところでしょうか?
娯楽映画のキャラクターとしてのゾンビを確立させたのは「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」(1968)です。
でも「ナイト〜」は最初のゾンビ映画ではありません。
最初のゾンビ映画は1932年に発表された、この「恐怖城」です。



物語
ニール(ジョン・ハロン)とマデリーン(マッジ・ベラミー)はハイチで結婚式をあげるが、マデリーン(に一目ぼれしたボーモン(ブランドン・ハースト)はゾンビの妖術を使って結婚式の当日、マデリーンを死なせてしまう。ボーモンはゾンビたちとともに墓地からマデリーンをゾンビ使い(ベラ・ルゴシ)の古城に運び去る。この島に30年住み、原住民の研究をしているブルナー博士(ジョセフ・コーソーン)はマデリーンの死はゾンビ使いの仕業と見抜き、失意のどん底にいたニールを説得し、ゾンビ使いの古城に向かう

初のゾンビ映画が作られるに至ったんのには、当時の"ゾンビ・ブーム"が背景にあります。
1927年、探検家・ジャーナリストのウィリアム・ビューラー・シーブルックは1年間にわたってハイチのヴードゥーで生活した体験をまとめた「The Magic Island」(日本題「魔法の島 ハイチ」)という著書を発表。ゾンビパウダーで甦る死者のエピソードがこの本で紹介されたことにより、世界中でゾンビ・ブームが沸き起こりました。こんな"おいしい題材"をエンタメ業界が見過ごすわけありません。1932年2月、ゾンビというタイトルの舞台がブロードウェイで上演され,そのブームにあやかるように同年、3月映画「恐怖城」は製作されました。撮影期間はたったの11日間!撮影の大部分は、ユニバーサルスタジオ内で撮影し、セットの大部分は他のホラー映画からの借り物という慌ただしさ。

ブゥードー教のゾンビ像にそって作られたので、このゾンビはまだ人肉は食べず、単なる労働力として使われています。(まあ、最近の「ゾンビーノ」(2006)でも労働力として使われているゾンビが描かれていますが)この映画のゾンビは全然怖くなく、一番の売りは、ゾンビ使いを演じたベラ・ルゴシの目線という有様でした。

恐怖城 ゾンビ 恐怖城 ベラ・ルゴシ

保存されているフィルムの画質、音質が悪いこともあり、今、この映画を観ると"初のゾンビ映画としての歴史的価値"以外、観るべきものはないように思えます。サイレントからトーキーに移行してわずか5年、無理もないといいたくなる半面、同じ年にあの「グランド・ホテル」が製作されていることを考えると...。ちなみに↓この場面、黒子の手がばっちり映っていたりする(^^;

恐怖城 黒子

映画「恐怖城」は公開当時、批評家の評価は芳しくなく、常軌を逸したストーリーと役者の稚拙な演技が酷評されましたが、話題性もあり、興行的には成功しました。現在ではかなり評価もあがっており、映画の雰囲気やおどろおどろしい美術をほめたたえた評も見かけます。あのrotten tomatoesでは89%の評論家が支持!White Zombie (1932)

う、そん♪ ゾンビ映画ファンにとっては、この映画をけなしたくない気持ちもわかりますがこの評価はフェアじゃないよん。
あえて、見どころを探せば、ブゥードー教のゾンビ像に即した描写ぐらいか。

具体的にはゾンビパウダーを使ってゾンビを作る点です。
ゾンビパウダーとは生きた人間を使って、ゾンビを生み出すために使ったと言われる毒薬のこと。
テトロドトキシンとダツラを主な成分としている。ブードゥー教の司祭が、共同体の掟を破ったものにゾンビパウダーを服用させ、脳障害、いわば医学的には死亡状態にしてあげく、「生きた死体」として奴隷のように働かせたという言い伝えです。

ただし、この映画では、ゾンビパウダーというより、ただの訳わからん毒薬に見えますが...。
当時はブームだったので、説明しなくても観客には伝わる、と思ったのでしょう。

ブゥードー教のゾンビ像をたどった映画はそれほど多くありません。"The Ghost Breakers "(1940)、”King of the Zombies (1941)”,「私はゾンビと歩いた!」(1943)、「吸血ゾンビ」(1966)くらいでしょうか?

映画「恐怖城」、一般人にはおすすめしませんが、ゾンビ映画ファンなら"既視体験"しておくべきです。
えっ、ゾンビ映画ファンなのに、「恐怖城」観てないの?と言われないために。
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2013.05.21 Tuesday | 20:06 | ゾンビ映画 | comments(0) | trackbacks(0) |

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2019.09.05 Thursday | 20:06 | - | - | - |

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