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キャピタリズム マネーは踊る

キャピタリズム マネーは踊る(2009 アメリカ)

キャピタリズム マネーは踊る原題   CAPITALISM: A LOVE STORY   
監督   マイケル・ムーア
脚本   マイケル・ムーア
撮影   ダニエル・マラシーノ ジェイミー・ロイ
音楽   ジェフ・ギブス

(ドキュメンタリー映画)

『シッコ』に続くマイケル・ムーアの新作は『華氏911』の続編か、もしくは同性愛をテーマにしたものであると噂されていた。だが、新作のテーマはそのいずれでもなく、"ウォール街"。本来は『華氏911』の続編予定だったが、誕生したばかりのオバマ政権に水をささないため、世界恐慌を扱ったものに変更された、という推測がなされていた。だが、マイケル・ムーアの諸作品を追い続けてきた人なら、最新作『キャピタリズム マネーは踊る』が決して"時流にのったテーマ"を選んだわけではないことがわかる。

 マイケル・ムーアの集大成!

デビュー作『ロジャー&ミー』から、マイケル・ムーアは一貫して労働者階級の立場に立って発言している。ムーアとウォール街...。結びつきは、かつてロックバンドRage Against The Machine の"Sleep Now In The Fire"のPV撮影をニューヨーク証券所でゲリラ撮影し逮捕されたことがある、くらいしか思いつかない。対極の世界だ。ムーアは周囲から「ウォール街なんてやめとけ。政治家より性質が悪い」と助言を受けた。だが、「年齢的なこともあり、敵の本拠地に挑むなら今だ」と感じた。そして"最後の映画にする覚悟"で取り組んだ作品が『キャピタリズム マネーは踊る』である。本人も認めるとおり、マイケル・ムーアの集大成とも言える内容となっている。

CAPITALISM: A LOVE STORY - TRAILER



『ボウリング・フォー・コロンバイン』で銃社会、『華氏911』でブッシュ政権、『シッコ』で保険を取り上げたマイケル・ムーア。だが、彼は一貫して"自分の長期的な目標は一部の金持ちが支配する経済システムを是正すること"と発言し続けている。マイケル・ムーアの仕事をTV番組や著書も含めて追いかけていくと、彼が最も憎んでいるのは"企業犯罪"であることがわかる。

デビュー作『ロジャー&ミー』でGM社のロビイスト、トム・ケイが「企業が利益をあげるためなら何万人が失業してもかまわない」と言い放つ場面があり、『キャピタリズム マネーは踊る』でもその場面が引用されている。(劇映画『ジョン・キャンディの大進撃』をはさんで)続く『ザ・ビッグ・ワン』では"大企業がさらに儲けるために従業員をリストラし、人件費が安くすむ海外に工場を移転する"ことを経済的テロであると批判した。




ボウリング・フォー・コロンバイン』では、コロンバイン高校に通う生徒の親の大部分が、大量破壊兵器をつくっていたロッキード社で働いており、その影響が考えられることを指摘。また、銃弾を販売しているk-Martを糾弾した。犯罪を扱ったTV番組のプロデューサーに対し、「もっと取り上げるべきテーマがあるんじゃないの?企業犯罪とか」と語る場面も出てくる。そして"国民に恐怖感を与えることによって消費させるアメリカ社会"を描き出した。消費させようとするのはもちろん企業である。

華氏911』ではブッシュ政権と石油企業との癒着を描き出した。2004年の大統領選挙の2週間前、ムーアはモルモン教信者が大多数を占める超保守基盤ユタ大学で講演を行い「石油企業のために、無数の命を無駄に散らした」とブッシュを強烈批判した。マイケル・ムーアはイラク戦争を"究極の企業犯罪"であると考えているのかもしれない。『シッコ』では保険会社を糾弾したのはまだ記憶に新しいところである。

 ユタ大学での講演風景は『マイケル・ムーアinアホでマヌケな大統領選』で観ることができる。しかし、この邦題何とかならないものか?内容とかけ離れすぎている。ムーア監督作ではないし、ムーアはラスト30分にしか登場しない。内容は大統領選を2週間前に控えた日、超保守基盤ユタ大学がマイケル・ムーアを講演に招くことになった。そのことに対する学生たちの議論を描いたドキュメンタリー。言論の自由がテーマとなっており、無茶苦茶面白い。未見の方はぜひ!



つまるところ、ムーアは「自分たちの利益のためなら、労働者たちが失業しようが命を落とそうがかなわない」とする"死の商人"たる企業を憎み続けている。そして今やアメリカはごく少数の金持ちが大多数の労働者を踏みにじっている状態。その元凶ともいえる"ウォール街"に突入したというわけだ。それゆえ、『キャピタリズム マネーは踊る』はこれまでのマイケル・ムーアの集大成といえる作品なのだ。


-----以下ネタバレ全開です。映画鑑賞後にお読みください-----


 資本主義は強欲を合法化したシステム

キャピタリズムとはいうまでもなく資本主義のことである。
さて、資本主義とは何だろうか?映画の中で、ムーアは資本主義を"ギブ・アンド・テイクのシステム。主に奪うこと"と定義する。"奪う"とは、富裕層が低所得層から一文無しになるまで金をせしめようとする意味である。差押住宅を転売して儲けている不動産ブローカーは語る。「誰だってもうけたいさ。他人の不幸につけこんでも」これが資本主義の実態なのか?

ムーアの友人の脚本家・俳優ウォーレス・ショーンが「資本主義は本来、社会がどんな品物を求めているか判断する良く出来た投票方法だっだよ」と語る。だが、その"良く出来た投票方法"が崩れたのは1980年レーガン政権が誕生してからである。レーガンが提唱したレーガノミックスには(企業、富裕層への)減税、福祉予算の削減、規制緩和による投資促進など"強きを助け弱きをくじく"金持ち優遇の政策にあふれている。。

レーガン政権の誕生によって、アメリカ政府は経済界とウォール街に乗っ取られた。元メリルリンチ証券会長でもある、財務長官ドナルド・リーガンが「もっとスピードをあげて」とレーガンに助言する場面が出てくる。いったい大統領はどっち?企業減税や高額所得者減税を行えば、投資が促進されて経済活動が活発になる?『キャピタリズム マネーは踊る』を観れば、そんな論理は夢物語であったことがわかる。企業も富裕層ももうけた金を還元しようとなどしない。さらに金持ちになるため、いかに低所得層からお金を奪うかを考えるだけだった。レーガノミックスにより、富裕層の税金負担は半減。その一方、組合は弱体化し、CEOと従業員との経済格差は648%にも拡大した。

ムーアは「今や資本主義は創意工夫やアイデアに対する見返りではなく、大勢を犠牲にしてごくひと握りの人間が得をするものになってしまった。(ニューズウィーク日本版 2009.12.16より引用)」と語り、今の資本主義を"強欲を合法化したシステム"と定義する。

さて、"ひと握りの人間"になれなかった、その他大勢はどうなっただろうか?

・住宅ローンの支払いができず、持ち家を追い払われる人々。
「こうなったら銀行強盗以外何でもするよ。でも銀行が家を強盗したんだから銀行強盗だってやるかもな」
だが、銀行はそんな彼らの窮状につけこみ、その差押した家の後処理の"バイト"をさせる...。

・会社が従業員に勝手に保険をかけ、もしものことがあれば会社が保険金をえる「くたばった農民保険(Dead Peasants Insurance」。従業員の死亡率が50%に満たないと、"投資に見合った収益がない"というくだりには唖然とした。

民間更正施設PAチャイルド・ケアは判事に賄賂を贈り、些細なことで未成年者に有罪判決を出させ自分の施設に収容させる。ムーアいわく"若者の非行に対して、資本主義で対抗した"。その非行とは、"マリファナを吸った"...これはまだわかる。だが、"母親の恋人に対してステーキを投げつけた"、"ショッピングの際、友人と口論した"、"myspaceで、自分の学校の教頭をおちょくった"...このような"重罪"をおかした彼らには、2〜4分で判決が言い渡され、施設送り。

・年収200万円の苦境に耐えるパイロット。"好きな仕事"ということに会社はつけこんでいるのである。タコ・ベルの店長より安い給料。パイロットたちはアルバイトを余儀なくされる。"血漿"までも売っているのである。ハドソン川の奇跡、のパイロット、チェズレイ・サレンバーガー氏が議会でパイロットの待遇の悪さを語っても、誰も見向きもしない。

まさに地獄絵のようなエピソードが次から次へと紹介されていく。


 資本主義は悪なのか?

有能な学生たちは10万ドルもの学生ローンを抱え続け、その返済のため"働けば働くほど世の中が悪くなる"ウォール街へ就職してしまう。

そのウォール街は、通常の審査には通らないような信用度の低い人向けの住宅ローンを生み出した。リーマン・ショックの元凶といわれるサブプライムローンである。

サブプライムローンとは、通常の住宅ローンの審査には通らないような信用度の低い人向けのローンのこと。信用度の低い人相手のローンであるから、高金利となる。だが、借りた当初から高金利というわけではなく、3年後、5年後など一定期間経過後に金利が上がる仕組みになっている。

当然、目先の低金利に飛びついた人もいるだろう。
だが、高金利にためらった人に対しては、「あなたの家は、あなたが思っている以上に価値がある。住宅価格は今後、ますます上昇します。担保価値があがると信用も増す。そのときに低金利のローンに変更すればよいじゃないですか?」と説き伏せた。

サブプライムローンを融資した銀行はそのままでは儲からない。
そこで、サブプライムローンの返済を担保として証券を発行。格付けの高い企業の融資などを抱き合わせて債券を構成。「サブプライム・ローンは高金利なのでもうかります」と説得し、それを世界の金融機関に販売していた。
典型的なハイリスク・ハイリターン商品だった。

ところが3年たち、5年たち、サブプライムローンの金利が高くなってきた2007年夏頃から住宅ローン返済の延滞率が上昇。"ひたすら上昇するはずだった"住宅価格も崩壊。サブプライムローンはつぎつぎと焦げ付いてしまう。

この状況をうけて、債券格付機関は世界中に販売したサブプライムローンを組み込んだ債券の格付を下げる。→サブプライムを所有する金融機関は債券価格を下げざるえをえなくなる→金融機関は莫大な損失を被る

そもそも、低所得者に高金利で貸し付けるという発想自体、いわゆる"消費者金融"といっしょ。破綻することなど目に見えているではないか?高金利でかせぐだけ稼ぎ、払えなくなったらその家を差し押さえて売却すればいいということか。こんな状況下、米国では7秒半に1人が家を失っているという。

このサブプライム・ローンについてムーアは次のように語っている。

「サブプライム危機が起きた直後の数週間、マスコミは消費者に冷たかった。返せないローンを組んだほうが悪い、という論調だった。だが、身の丈に会わない生活をする人間や金の管理ができない人間は、いつの時代にもいる。けれど、そういう人たちが経済危機を引き起こした例はない。金融機関は一般の人々がいくら金を借りているのか分からなくなるようなイカサマ商売を続けてきた。(ハーバード大学法科大学院教授で金融安定化法の運用を監督する諮問委員会委員長の)エリザベス・ウォーレンは授業で自分のクレジットカードの契約書を店、利息の額が分かるかどうか尋ねた。学生たちは長い契約書に目を通したが答えは見つからなかった。たまたま見つからなかったんじゃない。企業が意図的に分からないようにしているんだ。ニューズウィーク日本版 2009.12.16より引用)」

罠にひっかかってしまった弱者をたたいても問題は解決しない。元凶はもっと別のところにあることをムーアは見抜いている。

不可解な金融商品はまだ紹介される。
"デリバティブ"。株式や資産などの市場価値に応じて価格が決定される商品。金融派生商品とも呼ばれるらしい。? ? ?このわかりづらい商品について、ムーアはウォール街に出向き、説明を求めるが誰ひとり答えられない。ハーバード大学の教授ですらうまく解説できないほど厄介なモノらしい。ある投資家はこのディリバティブを"金融版大量破壊兵器"と呼んだという。意味のわからない商品が安全なはずがないのである。

住宅ローンの焦げ付きにより、サブプライム証券を組み入れていたデリバティブの信用もガタ落ち。CDSと並んで、世界同時不況発生の原因とみなされた。

銀行がサブプライムだのデリバティブだのこんな危うげな商品で儲けようとすれば、破綻するのも当然だろう。

自業自得ともいえる銀行に対し、政府は何と7000億ドル(約63兆円)もの公的資金投入を決定する。

審査もなく、法の適用もなく決定されたこの公的資金投入。この資金の使い道について、財務省は"あえて問わない"方針だという。ムーアはエリザベス・ウォーレンに尋ねる。ウォーレンは何と「わからないわ」と答える。「銀行にはそれを追求しない、ということにされているの。もちろん諮問委員会委員長として私はポールソン財務長官に尋ねたわ。でも音沙汰無し。私に聞くより、直接、ポースソンに聞いてみたほうが早いわよ」

ムーアは早速、ヘンリー・ポールソン財務長官に電話を入れる。だが、マイケル・ムーアと名乗った瞬間、ガチャリと電話を切られてしまう。

金融危機を招いた銀行や保険会社だけが公的資金によって救われた。だが、このサブプライムローンの延滞により自宅を差し押さえられ、立ち退きを迫られる人々は増加する一方だ。銀行や保険会社のCEOたちは相変わらず膨大な金額のボーナスを手にしている。CEOたちの高額ボーナスを維持するために、国民の税金による公的資金は投入されたのか?

「仕事もないのに、銀行だけ助けてどうするの?」

人々は嘆く。

ムーアはこの公的資金投入を"強盗"と呼び、融資を受けた全ての金融機関にトラックで臨場。「僕たちの金を返して」と迫るのである。ムーアお得意のパフォーマンスである。まあ、ムーアのパフォーマンスはTV番組のほうがはるかに過激、映画ではおとなしいほうなのだが...。
ムーアはこのパフォーマンスについて次のように語っている。
「アポ無し取材をパフォーマンスと見る人もいるだろう。だが、パフォーマンスには理由があって、一般市民から面と向かって質問されたらちゃんと答えてほしいという願いがこめられている

ムーアは「資本主義は悪だ。最悪なのは人の命より金が優先される点」と断言する。

映画を見た観客から「じゃあ、社会主義のほうがいいのか?」という質問が山ほど浴びせられたという。そんな質問に対し、ムーアは「今は21世紀だ。資本主義か社会主義かといった狭い選択肢を判断基準にするべきではない。新しいシステムをゼロから築くことはない。資本主義と社会主義のいいところを利用し、僕らにとって最適のシステムを考えればいい。もっとも選挙が公的資金で実施されるようにならなければ、それは難しいだろう。アメリカでそんな選挙が近い将来、実現するとは思えないが、でも3年前、アフリカ系アメリカ人の大統領が誕生すると予想した人がいたかい?」と各媒体のインタビューにおいて語っている。


 資本主義と民主主義は別物

映画の途中、シティバンクの極秘メモが紹介される。「アメリカはもはや民主主義ではなく、プルトノミー(底辺95%の合計より多い富を所有する1%の富裕層が独占的に利益を得る社会)となった。だが、貧困層にも1人1票の投票権がある。」富裕層は、民主主義が正しく活用されることを恐れていた。

労働者が富裕層にたてつくことは少ない。
常にエサを見せ付けられることで、いつか自分も"アメリカン・ドリーム"が訪れ、金持ちになれると信じているからだ。
だが、ようやく人々はそれを疑いはじめた。

富裕層でない人々はその"1人1票の投票権"を使い、「労働者にとっていい経済は、皆にとっていい経済」と主張するオバマ氏を支持。富裕層は「オバマは社会主義者だ」とネガティブキャンペーンをはった。だが、富裕層がオバマは社会主義者だと叫べば叫ぶほどオバマ氏の支持率はあがり、ついに米国初の黒人大統領が誕生した。

民主主義が正しく機能した。資本主義と民主主義は別物なのだ。
マイケル・ムーアはインタビューで次のように答えている。
「民主主義と資本主義は正反対だ。資本主義は少数のものだけが利益を得るように設定されている。民主主義はすべてのひとの利益を考える」

民主主義の芽はさらに広がっていった。

公的資金の融資を受けたAIG社にリストラされた労働者たちが抗議デモを行った。
デトロイトの保安官はすべての差押物件を解除した。
そして、シカゴ・リパブリック社のストである。

シカゴ・リパブリック社はバンク・オブ・アメリカが融資を中止したことにより、資金繰りが悪化。何と3日前の通知で従業員250人が解雇されていた。「銀行に7000億ドルもの公的資金を投入するなら、銀行のためにリストラされた自分たちにも還元せよ」"当たり前のことを手に入れるため"彼らは戦わざるをえなくなったのだ。

オバマ大統領が「今の経済を反映する出来事。私はあなたたちの味方だ(I'm on your side)」とストの支持を表明したことから、彼らを支援する声が強まり、政治家まで彼らのもとに訪れた。6日間のストの後、会社は従業員の要求を受け入れざるをえなくなった。"労働者一揆"が成功したのである。

ブッシュ政権、イラク戦争、そして金融危機。我々は最近、うんざりするアメリカばかりを見せられている。だが、同時に、どんな逆境にあっても、信念をもって立ち向かうアメリカ人の姿をニュースで、映画で、たくさん見ている。公的資金投入だって下院では否決されたのだ。こんなアメリカ人の姿を、ニュースでも、映画でも、もっともっと見せてほしい。一本の映画出演で、大半の人が一生かかっても稼げない莫大なギャラをもらうセレブ俳優のヘボ演技やゴシップなんかどうでもいい。

ラスト、メリルリンチなどの銀行に"犯罪現場"とかかれた黄テープをはるムーア。超のつく有名人となった今でも、周囲の好奇の目にめげず、一人でテープをはる。外見的には巨体ゆえ、年齢不詳の感があるムーアも55歳。その表情には「自分の目の黒いうちにアメリカが良い方向に変わるのを見たい」というあせり、疲労、老い、のようなものがにじみでており、見ていて涙が出そうになった。

「もう自分ひとりでは戦えない。皆の強力が必要だ。行動しよう。できるだけ早く」

おなじみのメッセージで映画は締められる。





-----ネタバレ終わり-----


日本でもかつて総理大臣が「格差があったっていいじゃないか」と開き直る惨状だった。だが、その格差の原因がどこにあるのかを追求しなければ改善はありえない。キャピタリズム マネーは踊る』には今後の日本を見守る上でのヒントがたくさん隠されているはず。昨年、歴史的な政権交代が実現したばかりだ。


ザ・コーポレーション』というドキュメンタリー映画がある。コメンテイターとして出演しているムーアは次のようなことを述べている。

「皮肉なことだが、自分が撮った映画は大企業が配給してくれている。彼らの小銭で彼らが信じるものを糾弾してるのに、なぜ連中は自分を追い出さないのだろうか?つまり彼らは何も信じていないのだ。売れっ子監督に金を出し、儲けようとしか思わない。僕はそんな資本主義の“欲”という欠陥を利用して撮っている。連中は金儲けのためなら、自分の首をくくる縄も売る。僕はその縄の一部でありたい。」



99%の人は「映画で世の中は変えられない」とうそぶく。正直いうと自分もそのひとりである。だが、その99%に組しないのがマイケル・ムーア。"映画で世の中は変えられる"可能性がもっとも高いのはこの人だ。だからマイケル・ムーアから目が離せない。

『キャピタリズム マネーは踊る』は、いつもながらの巧みなストーリーテーリングとユーモアをもって、"自分さえ儲ければ、他は失業しようが死のうがかまわない"とうそぶく死の商人たちの罪とそれに立ち向かうべき民主主義の姿を描ききった。
マイケル・ムーアの集大成かつ最高傑作である。

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2017.04.17 Monday | 00:39 | - | - | - |

コメント

こんにちは、moviepadさん。
この作品や最近のニュースを観て、自分なりにいろいろなことを考えることができました。
働くってことと、お金というもの。
この世の中が良くなるためには、どうなればよいのか・・・
働いた結果として、お金じゃない部分に充実感を持てるような人間になりたいと思いました。
2010/01/20 6:47 AM by
亮さん、こんばんわ

この映画のテーマは
一部の金持ちの強欲に乗っ取られてしまう社会だと思います。
"低所得者からさらに金をむしりとろうとする傾向"
は日本にも多々見られるので要注意です。
2010/01/20 8:11 PM by moviepad

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キャピタリズム マネーは踊る
  映画館へ行ってビックリしたのは、   大体私と似たようた年代(中年って事ね )の観客が、   大勢上映が終わったシアターから出...
(気ままに綴りたい。 2010/01/16 8:28 PM)

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