映画のメモ帳+α

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パッション

パッション(2004 アメリカ・イタリア)

「パッション」原題   THE PASSION OF THE CHRIST
監督   メル・ギブソン
脚本   メル・ギブソン ベネディクト・フィッツジャラルド
撮影   キャレブ・デシャネル   
音楽   ジョン・デブニー
出演   ジム・カヴィーゼル モニカ・ベルッチ
      マヤ・モルゲンステルン ロザリンダ・チェレンターノ
      クラウディア・ジェリーニ ルカ・リオネッロ
      フランチェスコ・デ・ヴィート フリスト・ジフコフ
      マッティア・スブラジア セルジオ・ルビーニ
      フリスト・ナーモフ・ショポフ トニ・ベルトレッリ

第77回(2004年)アカデミー賞 撮影、作曲、メイクアップ賞ノミネート

空前の話題作『パッション』を劇場で観たとき、途中からずっと泣いてましたことを思い出した。泣いた理由はよく覚えていない(^^;



僕は宗教には疎い人間である。日本人の間では、こーいうことをいうのがカッコイイことのように感じなくもない。だが欧米人の前で「私は無宗教です」と威張っていおうものなら軽蔑されるらしい。

ものの本によるとその違いは以下のとおり。欧米では個人主義が発達している極端な話、「自分以外誰も信じない」だから、現世にいない神に祈る。一方、日本人は家族とか仲間とか人の集団を信じている。よって個人主義が発達せず宗教も根付かない。

僕はバリバリの無宗教であるが、宗教にすがる人の気持ちはわからなくもない。
人生長くやっていると、自分も含め何もかも信じられなくなる時期がくる。
でも、何かを信じていないと人間、生きていけないのだ。
ちまたの新興宗教に関するニュースなどを聞きかじっただけで、「宗教なんて」と一笑に付す人を僕はいまひとつ信用できない。人間、"祈る"気持ちは誰しも心の奥底にもっているはずである。

『パッション』はイエス・キリストの最後の12時間を描いたもので、メル・ギブソンが私財27億円を投じ周囲の反対を押し切って製作した作品。メルは昔、酒とドラッグにおぼれ自暴自棄な生活をしていた。彼を助けたのがキリスト教への信仰心だという。これまで作られたキリスト教映画は真実を伝えていない、と感じていた彼は徹底的にリアルな描写にこだわりラテン語とアラム語で脚本を書き、英語字幕をつけるという徹底ぶり。ローマ兵に鞭をうたれる。血まみれのキリスト。十字架を背負い、エルサレムの街からゴルダダの丘へ。そして手足に釘がうたれ十字架刑に。この部分に焦点を絞り、徹底的な暴力描写。世界一有名な物語を語るとき、キリストが味わった苦痛に焦点を絞った作品ははじめてではないか。途中からは映画というよりリンチシーンのドキュメンタリーを見ているようだった。

「キリストの死の原因は誰にあるのか」という観点から反ユダヤ的描写との声も根強い。耐え難い苦痛をあびせたものでさえ「赦す」。このメッセージを理解するためには彼の味わった苦痛を体感しなければならないという発想で製作されている。派手に演出したくなるであろう復活のシーンはラストにほのめかす程度である。

キリスト教信者に向けたひとつの解釈の映像化である。文字通りの賛否両論となった作品だが、切り口が明確である点はよい。世界一有名な物語をあいまいな視点で語ることに意味はない。

メル・ギブソンは『ブレイブハート』でアカデミー賞監督賞を受賞しているが、これはメル個人の人気による要素が大きかった。だが、『パッション』以後、誰もメル・ギブソンを俳優監督とは呼ばなくなった。俳優監督と称してしまうには作品のクオリティがあまりに高い。かつ『パッション』のように俳優監督が手がけるには危険すぎる題材に手を出したからである。
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2009.11.27 Friday | 01:38 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0) |

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