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第24回(1951年)アカデミー賞

第24回(1951年)アカデミー賞

24回アカデミー賞作品賞「巴里のアメリカ人」第24回アカデミー賞trivia
〜電車を待ちながら"陽のあたる場所"に立っていたのに〜

★ テレビが2年前の倍近い1,500万台となると映画業界もテレビとの共存を考えざるをえなくなり、大手映画会社が旧作のテレビ放送を検討し始めるようになった。

★ 作品賞は『陽のあたる場所』と『欲望という名の電車』の一騎打ちと思われたが、受賞はミュージカル映画『巴里のアメリカ人』。2作で票を分け合った結果の棚ぼた受賞と言われており、『風と共に去りぬ』以来のカラー作品受賞となった。配給会社MGMはむしろ劇場公開中だった大作『クオ・ヴァディス』の受賞を望んでいた。MGMはこの想定外の受賞に対し、シンボルマークの"レオ・ザ・ライオン"がオスカー像を見上げながら「正直言ってボクは"電車"を待ちながら"陽のあたる場所"に立っていただけなんだけどなア」という漫画広告を業界紙に載せている。

★ 『欲望という名の電車』はアカデミー史上初の演技賞3つ受賞となった。唯一の取りこぼしは主演男優賞のマーロン・ブラント。下馬評では最有力といわれていたが、ブロードウェイあがりの新米のくせに態度がでかい、という悪評がマイナスに左右したようだ。受賞は『アフリカの女王』のハンフリー・ボガート。アカデミー賞に批判的なコメントをすることが多かった彼の受賞はビッグ・サプライズだった。実はボギーは専属のエージェントを雇ってオスカー・キャンペーンを行っており、赤ん坊を抱くかのようにオスカー像を受け取ったという。



★ 主演女優賞は『陽のあたる場所』のシェリー・ウィンタースが確実視されていた。プレゼンターはシェリーとの共演作『二重生活』でオスカーを受賞したロナルド・コールマン。彼が封筒をあけるとシェリーはほとんどステージにあがりかけていたが夫にとめられた。こっそり席に戻ったシェリーは「ロナルドが私を裏切ったような気がした。イギリス紳士のはしくれなら私の名前を読んでカードを飲み込むことくらいできたはずよ」と本気で思ったという。その後もずっと、"ヴィヴィアン・リーが私のオスカーを奪ってしまった"と信じていいるらしい。

★ 助演女優賞を受賞したキム・ハンターも赤狩りのブラックリストに載ってしまったひとり。1975年、赤狩りがテレビドラマ化されたとき、(実名ではないが)彼女は自分の役を演じた。

★ 黒澤明監督の『羅生門』が最優秀外国語映画に選ばれた。ヴァラエティ紙は、日本映画が受賞したことについて「10年前とはなんと変わったことか」と称した。


第24回(1951年)アカデミー賞ノミネート一覧

 マークは受賞作品。リンクは原則としてamazon

作品賞
  「巴里のアメリカ人
   「暁前の決断」
   「陽のあたる場所
   「クォ・ヴァディス
   「欲望という名の電車

主演男優賞
 ハンフリー・ボガート 「アフリカの女王
   マーロン・ブランド 「欲望という名の電車」
   モンゴメリー・クリフト 「陽のあたる場所」
   アーサー・ケネディ 「BRIGHT VICTORY」
   フレデリック・マーチ 「セールスマンの死」

主演女優賞
  ヴィヴィアン・リー 「欲望という名の電車」
   キャサリン・ヘプバーン 「アフリカの女王」
   エリノア・パーカー 「探偵物語
   シェリー・ウィンタース 「陽のあたる場所」
   ジェーン・ワイマン 「青いヴェール」

助演男優賞
  カール・マルデン 「欲望という名の電車」
   レオ・ゲン 「クォ・ヴァディス」
   ケヴィン・マッカーシー 「セールスマンの死」
   ピーター・ユスティノフ 「クォ・ヴァディス」
   ギグ・ヤング 「六年目の誘惑」

助演女優賞
 キム・ハンター 「欲望という名の電車」
   ジョーン・ブロンデル 「青いヴェール」
   ミルドレッド・ダンノック 「セールスマンの死」
   リー・グラント 「探偵物語」
   セルマ・リッター 「THE MATING SEASON」

監督賞
 ジョージ・スティーヴンス 「陽のあたる場所」
   ジョン・ヒューストン 「アフリカの女王」
   エリア・カザン 「欲望という名の電車」
   ヴィンセント・ミネリ 「巴里のアメリカ人」
   ウィリアム・ワイラー 「探偵物語」

脚本賞
<原案>
  「戦慄の七日間」
   「美女と闘牛士」
   「フロッグメン」
   「花婿来たる」
   「TERESA」

<脚色>
  「陽のあたる場所」
   「アフリカの女王」
   「探偵物語」
   「欲望という名の電車」
   「輪舞

<オリジナル脚本>
  「巴里のアメリカ人」
   「地獄の英雄
   「愛欲の十字路
   「二世部隊
   「井戸」

撮影賞
<白黒>  
 「陽のあたる場所」
   「セールスマンの死」
   「フロッグメン」
   「見知らぬ乗客
   「欲望という名の電車」

<カラー> 
  「巴里のアメリカ人」
   「愛欲の十字路」
   「クォ・ヴァディス」
   「ショウ・ボート
   「地球最後の日」

美術監督・装置賞
<白黒>  
  「欲望という名の電車」
   「FOURTEEN HOURS」
   「THE HOUSE ON TELEGRAPH HILL」
   「輪舞」
   「TOO YOUNG TO KISS」

<カラー> 
 「巴里のアメリカ人」
   「愛欲の十字路」
   「南仏夜話・夫(ハズ)は僞者」
   「クォ・ヴァディス」
   「ホフマン物語」

録音賞
 「歌劇王カルーソ」
   「Bright Victory」
   「欲望という名の電車」
   「我が心の呼ぶ声」
   「Two Tickets to Broadway」

編集賞
  「陽のあたる場所」
   「巴里のアメリカ人」
   「クォ・ヴァディス」
   「井戸」
   「晩前の決断」

特殊効果賞
  「地球最後の日」

劇・喜劇映画音楽賞
 「陽のあたる場所」
   「愛欲の十字路」
   「セールスマンの死」
   「欲望という名の電車」
   「クォ・ヴァディス」

ミュージカル映画音楽賞
 「巴里のアメリカ人」
   「歌劇王カルーソ」
   「南仏夜話・夫(ハズ)は僞者」
   「ショウ・ボート」
   「ふしぎの国のアリス

歌曲賞
  「冷たき宵に」 In the Cool,Cool,Cool of the Evening (花婿来たる)
   「Too Late Now」 (恋愛準決勝戦
   「A Kiss to Build a Dream On」 (THE STRIP)
   「Never」 (ゴールデンガール)
   「Wonder Why」 (RICH,YOUNG AND PRETTY) 

衣装デザイン賞
<白黒>
 「陽のあたる場所」
   「欲望という名の電車」
   「THE MODEL AND THE MARRIAGE BROKER」
   「THE MUDLARK」
   「KIND LADY」

<カラー>
 「巴里のアメリカ人」
   「愛欲の十字路」
   「歌劇王カルーソ」
   「クォ・ヴァディス」
   「ホフマン物語」

短編賞
<カートゥーン>
 「鼠の二銃士」
   「LAMBERT THE SHEEPISH LION」
   「ROOTY TOOT TOOT」

<1巻>
 「WORLD OF KIDS」
   「RIDIN' THE RAILS」
   「THE STORY OF TIME」

<2巻>
 「大自然の片隅」
   「BALZAC」
   「DANGER UNDR THE SEA 」

ドキュメンタリー映画賞
<短編>
 「BENJY」
   「ONE WHO CAME BACK」
   「THE SEEING EYE」

<長編>
 「KON-TIKI」
   「I WAS A COMMUNIST FOR THE FBI」

名誉賞
 「羅生門
   (1951年度最優秀外国語映画)
 ジーン・ケリー
   (俳優、歌手、監督、ダンサーという多彩さ。とくに振付での輝かしい功績)

アーヴィング・G・タールバーグ記念賞
 アーサー・フリード

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2009.01.18 Sunday | 00:21 | アカデミー賞の軌跡 | comments(0) | - |

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