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第8回(1935年)アカデミー賞

第8回(1935年)アカデミー賞

8回アカデミー賞作品賞「戦艦バウンティ号の叛乱」第8回アカデミー賞trivia
〜"アメリカ映画の父"D.W.グリフィスに特別賞 〜

★ アカデミー賞新会長に就任したフランク・キャプラは投票集計の仕事をプライス=ウォーターハウス会計事務所に依頼。1940年からは、プレゼンターが封筒を開くまで投票結果がわからないように管理する仕事も同社にまかせ、現在に至っている。

★ 不況下の賃金カット問題で、脚本、俳優、監督組合らがアカデミーが撮影所との折衝をしてくれないのなら、受賞式出席をボイコットすると圧力をかけた。そこで新会長キャプラは"アメリカ映画の父"D.W.グリフィスを担ぎ出し、グリフィスに特別賞を授与することで授賞式の出席率を高めようとした。グリフィスが壇上にあがると会場はスタンディング・オーベーション。その後、恒例となるこのアカデミー賞授賞式でのスタンディング・オーベーションはこれが最初であった。なお、脚本賞を受賞したダドリー・ニコルスは「オスカーを受け取ることは、脚本家組合員千人に背を向けることになる」と受賞を拒否している。ニコルズの盟友ジョン・フォードが監督賞受賞。ジョードは拒否はしなかったものの授賞式は欠席した。この年の授賞式に出席したのはノミネートを受けていた者だけだったため、寂しい授賞式となった。

★ 女優賞は『青春の抗議』のベティ・デイヴィス。昨年『痴人の愛』でノミネート漏れしたことへの埋め合わせによる受賞だといわれている。デイヴィスもそれを自覚しており、「今年、受賞にふさわしいのはキャサリン・ヘプバーンよ」と語ったという。

★ 作品賞を受賞した『戦艦バウンティ号の叛乱』。1871年に太平洋上で、横暴な艦長に対して、乗組員が起こした反乱を描いた、実話に基づいた作品。日本でも公開準備がすすめられていたが、アカデミー賞授賞式の2ヶ月半前に2.26事件が起こった。そのため「叛乱」という題名が使えなくなり、1936年に『南海征服』というタイトルで封切られた。ただ、映画はずたずたにカットされ、『戦艦バウンティ号の叛乱』として完全版が公開されたのは1952年のことであった。男優賞は本作から3人がノミネートされたが受賞は「男の敵」のヴィクター・マクラグレンに。『戦艦バウンティ号の叛乱』の3人は受賞するにはやや弱いし、漁夫の利にみえるけれど妥当な結果。今ならチャールズ・ロートン、フランチョット・トーンは助演相当だろう。『戦艦バウンティ号の叛乱』は作品賞のみ受賞。わかりやすすぎる大作主義(笑)。

ところでこ主演男優賞、公式にノミネートされたのは4人。だが、この年は記名投票、つまりノミネートされたもの以外にも投票できるシステムを採用した。(前年のベティ・デイヴィスの影響か)その結果、投票結果はヴィクター・マクラグレンに続く2位は『戦艦バウンティ号の叛乱』の3人ではなく、『黒地獄(BLACK FURY)』のポール・ムニであった。その結果を受け、現在の公式記録にはポール・ムニの名前が加えられている。THE 8TH ACADEMY AWARDS | 1936

★ 歌曲賞はウィニ・ショウが歌った「ブロードウェイの子守唄」。ミュージカル『ゴールドディガーズ36年』のテーマソングである。1951年にはこの曲をモチーフとした映画が製作され、ドリス・デイの歌でリバイバル・ヒット。以降、スターダンド・ナンバーとして定着していくことになる。



第8回(1935年)アカデミー賞ノミネート一覧

 マークは受賞作品。リンクは当サイト記事もしくはamazon

作品賞
 「戦艦バウンティ号の叛乱
   「乙女よ嘆くな
   「踊るブロードウェイ
   「海賊ブラッド
   「孤児ダビド物語
   「男の敵
   「噫無情
   「ベンガルの槍騎兵
   「真夏の夜の夢
   「浮かれ姫君」
   「人生は四十二から
   「トップ・ハット

男優賞
  ヴィクター・マクラグレン 「男の敵」
   ポール・ムニ 「黒地獄」
   チャールズ・ロートン 「戦艦バウンティ号の叛乱」
   クラーク・ゲイブル  「戦艦バウンティ号の叛乱」
   フランチョット・トーン 「戦艦バウンティ号の叛乱」

女優賞
 ベティ・デイヴィス 「青春の抗議」
   エリザベート・ベルクナー 「逃げちゃ嫌よ」
   クローデット・コルベール 「白い友情」
   キャサリン・ヘプバーン 「乙女よ嘆くな」
   ミリアム・ホプキンス 「虚栄の市」
   マール・オベロン 「ダーク・エンジェル」

監督賞
  ジョン・フォード 「男の敵」
   ヘンリー・ハサウェイ  「ベンガルの槍騎兵」
   フランク・ロイド  「戦艦バウンティ号の叛乱」

脚本賞

<原案>
  「生きているモレア」
   「踊るブロードウェイ」
   「THE GAY DECEPTION」

<脚色>
 「男の敵」
   「ベンガルの槍騎兵」
   「戦艦バウンティ号の叛乱」

撮影賞
 「真夏の夜の夢」
   「バーバリー・コースト
   「十字軍」
   「噫無情」

室内装置賞
 「ダーク・エンジェル」
   「ベンガルの槍騎兵」
   「トップ・ハット」

録音賞
  「浮かれ姫君」
   「フランケンシュタインの花嫁
   「海賊ブラッド」
   「ダーク・エンジェル」
   「恋の歌」
   「ベンガルの槍騎兵」
   「LOVE ME FOREVER 」
   「$1,000 A Minite」
   「サンクス・ア・ミリオン」

編集賞
  「真夏の夜の夢」
   「孤児ダビド物語」
   「男の敵」
   「噫無情」
   「ベンガルの槍騎兵」
   「戦艦バウンティ号の叛乱」

作曲賞
 「男の敵」
   「戦艦バウンティ号の叛乱」
   「永遠に愛せよ」

歌曲賞
 「ブロードウェイの子守唄」 (ゴールドディガーズ36年)
   「Cheek to Cheek」 (トップハット)
   「Lonely to Look at」 (ロバータ

短編喜劇賞
 「HOW TO SLEEP」
   「OH,MY NERVES」
   「TIT FOR TAT」

短編実写賞
 「WINGS OVER MT.EVEREST」
   「CAMERA THRILLS」
   「AUDIOSCOPIKS」

短編アニメ賞
 「家なき仔猫」
   「THE CALICO DRAGON」
   「コック・ロビンは誰が殺した?」

ダンス監督賞
 デイヴ・グールド
   バスビー・バークリー
   ボビー・コノリー
   サミー・リー
   ハーミーズ・パン
   B・ツェマーク 

助監督賞
 クレム・ピーチャム
  ポール・ウィング
   エリック・ステイシー
   ジョーゼフ・ニューマン 

特別賞
 D・W・グリフィス
   (監督・プロデューサーとしての優れた創造性と才能、
    映画芸術の進歩に対するはかりしれない貢献に対して)

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2009.01.07 Wednesday | 00:29 | アカデミー賞の軌跡 | comments(0) | - |

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2017.05.25 Thursday | 00:29 | - | - | - |

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