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第7回(1934年)アカデミー賞

第7回(1934年)アカデミー賞

7回アカデミー賞作品賞「或る夜の出来事」7回アカデミー賞trivia
〜ベティ・デイヴィスのノミネート漏れが大スキャンダル!〜

★ 映画産業は1933年に6月に成立した全国産業復興法(NIRA)、それにともなう全国産業復興局(NRA)の傘下に入った。その影響で映画人口は増加し始め、最開場する映画館も多くなってきていた。

★ この年、最大の話題は『痴人の愛』のベティ・デイヴィスが女優賞ノミネートからもれたこと。ベティ・デイヴィスはサマセット・モームの『人間の絆』の映画化で、"文学史上もっとも嫌なヒロイン"ミルレッドを熱演。デイヴィスはどうしてもこの役がほしくて社長ジャック・ワーナーの反対を押し切って他社RKO作品に出演。ノミネート漏れはそれが原因だといわれている。新聞のコラムで疑問が呈されたのをきっかけに、アカデミー事務局に電話・電報による抗議が殺到した。ノミネート発表から9日目、アカデミーはどの分野もノミネーションの有無に関係なく、誰に投票してもよいという通達を出すはめになった。晩餐会のあと、投票順位が発表されたが、女優賞はクローデット・コルベールがダントツでトップ。ベティ・デイヴィスは最下位だった。他部門でもノミネート外の者がオスカーを受賞する奇跡は起きず、※ アカデミーでは今後、ノミネートされている以外への投票は無効とすると発表した。 現在、ベディ・デイヴィスも候補者のひとりとして記録されている。THE 7TH ACADEMY AWARDS | 1935

※ 翌年も記名投票を実施、主演男優賞でノミネートされていないポール・ムニが第2位を獲得し、こちらも現在の公式記録で候補者として認定されている。

★ 弱小スタジオコロンビアの『或る夜の出来事』が主要部門である作品、監督、主演男優、主演女優賞を受賞したことが話題となった。MGMは増長気味だったクラーク・ゲーブルを"用意したシナリオを拒否した"お仕置きとして格下のコロンビアに貸し出したことが災いした?前年屈辱を受けたフランク・キャプラは見事監督賞を受賞。溜飲を下げた。

オスカー像を持つシャーリー・テンプルとクローデット・コルベール★ 女優賞にノミネートされていたクローデット・コルベールは当然ベティ・デイヴィスが受賞すると思い、授賞式の日、ユニオン・ステーションからニューヨークに旅立とうとしていた。ところが受賞者はコルベール。係員があわてて会場であるビルトモア・ステーションへ車で彼女を運んだ。コルベールは旅行用のスーツのままオスカーを受け取り、「幸せすぎて涙が出そうですが、今そんなヒマはないんです。表でタクシーが待っているんですもの」とスピーチ。会場は爆笑につつまれた。記念撮影をすませてから駅に戻った。彼女が会場にいたのはたった7分だった。サンタ・フェ鉄道は彼女が戻ってくるまで発車時間を延ばしてくれていた。今の交通事情では考えられないことで、古き良き時代の、『或る夜の出来事』の主演女優らしいほほえましいエピソードである。受賞によりコルベールのギャラは10倍以上跳ね上がったため、ますます皆、オスカーを取るため血眼になることになった。

★ この夜、一番の盛り上がりは6歳の子役シャーリー・テンプルに特別賞としてミニチュアのオスカー像が手渡されたとき。テンプルは1934年に10本もの作品に主演し、翌1935年にはマネー・メイキングスターのトップに躍り出る人気ぶり。倒産寸前だった20世紀フォックスを救ったといわれている。彼女のキャラクラー・グッズは全米中に氾濫し、美容院ではテンプルちゃんの髪型にしてとねだる女の子であふれたという。


第7回(1934年)アカデミー賞ノミネート一覧

 マークは受賞作品。リンクは原則としてamazon

作品賞
  「或る夜の出来事
   「白い蘭」
   「クレオパトラ
   「お姫様大行進」
   「コンチネンタル
   「これがアメリカ艦隊」
   「ロスチャイルド」
   「模倣の人生」
   「恋の一夜」
   「影なき男
   「奇傑パンチョ
   「ホワイト・パレード」

男優賞
  クラーク・ゲイブル 「或る夜の出来事」
   フランク・モーガン 「THE AFFAIRS OF CELLINI」
   ウィリアム・パウエル 「影なき男」

女優賞
  クローデット・コルベール 「或る夜の出来事」
   ベティ・デイヴィス 「痴人の愛
   グレイス・ムーア 「恋の一夜」
   ノーマ・シアラー  「白い蘭」

監督賞
 フランク・キャプラ 「或る夜の出来事」
   ヴィクター・シャーツィンガー 「恋の一夜」
   W・S・ヴァン・ダイク二世  「影なき男」

脚本賞

<脚色>
  「或る夜の出来事」
   「影なき男」
   「奇傑パンチョ」

<原案>
  「男の世界
   「愛の隠れ家」
   「世界一の金持娘」

撮影賞
  「クレオパトラ」
   「THE AFFAIRS OF CELLINI」
   「砲煙と薔薇」

室内装置賞
  「メリィ・ウィドウ
   「THE AFFAIRS OF CELLINI」
   「コンチネンタル」

録音賞
  「恋の一夜」
   「THE AFFAIRS OF CELLINI」
   「クレオパトラ」
   「お姫様大行進」
   「コンチネンタル」
   「模倣の人生」
   「奇傑パンチョ」
 
編集賞
  「エスキモー」
   「クレオパトラ」
   「恋の一夜」

作曲賞
  「恋の一夜」
   「コンチネンタル」
   「肉弾鬼中隊

歌曲賞
  「コンチネンタル」 (コンチネンタル)
   「キャリオカ」(空中レヴュー時代
   「LOVE IN BLOOM](彼女は僕を愛さない)

短編喜劇賞
  「クカラチャ」
   「MEN IN BLACK」
   「WHAT,NO MEN!」

短編実写賞
  「CITY IF WAX」
   「BOSOM FRIENDS」
   「STRIKES AND SPARES」

短編アニメ賞
  「もしもし亀よ(=うさぎとかめ)(THE TORTOISE AND THE HARE)」
   「HOLIDAY LAND」
   「JOLLY LITTLE ELVES」

助監督賞
  ジョン・ウォーターズ
    Scott Beal
    Cullen Tate

特別賞
  シャーリー・テンプル
   (1934年の映画娯楽への顕著な貢献)

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2009.01.05 Monday | 20:56 | アカデミー賞の軌跡 | comments(0) | - |

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2019.09.05 Thursday | 20:56 | - | - | - |

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