映画のメモ帳+α

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フューチャリスト宣言

評価:
梅田 望夫,茂木 健一郎
Amazonおすすめ度:
「世界史の4つ目のリンゴ」ってこれだったのか!
未来は予想するものではなくて創造するもの
2人のフューチャリストに“疾走する悲しみ”を見る
梅田 望夫氏と、脳科学者の茂木健一郎氏の対談集である。
3回にわけて行った対談と、両氏がそれぞれ学生に向けて行った講演の書き起こしで構成されている。本書を通して読むと、たとえやっている仕事の方向性は違っても、梅田氏と茂木氏の根本的な価値観は非常に似ていることがよくわかる。

1回目の顔合わせとなった第1章は茂木氏が強引に自分のフィールドに話をもっていっている感があり、やや読みにくい。かつどことなくエリート臭が漂う。
だが、2章、3章と進むにつれ、対話はどんどん面白くなっていく。
第1章を読んだ限りでは茂木氏にあまりいい印象を持たなかったのだが、ラストの横浜国立大学で行った講演内容を読み終えたころにはすっかり茂木ファンになってしまっていた。こんな有意義な講演を聴けた学生がうらやましい。

まず興味深かったのは、茂木氏の以下の台詞

「(ウィキペディアは)日本では本体部分にも書き手の価値判断が入ったことがかかれることが往々にしてある。英語圏でのパブリックなものに対する感覚は、やはり見習うべきものがありますね」

日本のウィキペディアを読んでいると時々びっくりすることがある。たとえばマイケル・ムーア監督の最新映画『シッコ』に関するこの記事。明らかに反ムーアの人が書いている。こういう文章を"百科事典"に執筆してよいのだろうか、と思ってしまった。

「もっとも、日本でもこれだけ膨大な人がブログを書くようになったということは、日本人がパブリック・ライティングの訓練をする、歴史的な機会だと思います

ホームページだけだったときに比べ、ブログが普及してからこれが不特定多数に公開しているという意識に欠ける文章をかなり見かける。
個人的には、日記はSNSでやってブログはちゃんとパブリック意識をもって書いてほしいな、と思う。主観をいれないということではなく、他人に読ませるということをもう少し頭において書くという意味で。先日、「なんとかの映画祭で話題になって」という書き出しの記事を見て辟易した。その"なんとか"が何であるかは検索すれば30秒でわかる。他人に読まそうとするなら、インターネットで不特定多数の人に公開するのなら、なんとか、という表現は安易に使うべきではない。

茂木氏は「インターネットのポテンシャルの最高の部分はオープンなところ。そういう意味でSNSにはやはりあまり共感できないなあ」
ワタクシも全く同じ。ミクシイは登録しただけで触っておりません(笑)。
梅田氏はSNSにそれほど否定的ではないようですけどね。

この本でもっとも印象的だったのでは、組織に属するということに関する日本人の考え方と今後のネット社会との関連性について述べた箇所。

日本社会では"一度履歴書に空白ができて社会のまっとうなところから出ちゃったら、2度と戻れないという強迫観念"がまだ残っている。茂木氏はフリーだから、組織に属していないからというので、不動産屋に家を貸してもらえなかった人の話を例にあげ
「これからは個人の信用はネットで保証すれば良い。誰がそれに気づくか。それに気づいた人がこれからは輝く」「所属する組織なんてなくてもいい時代がくる。むしろ組織に所属しているという安心感にこだわっている人は、負け組になる時代がくる
本当にそういう時代がきてほしいものです。

ネットは、人間を所属している組織ではなく、あくまで一個人としてみなすことのできる可能性を秘めた道具だと思う。たとえリアル社会で失敗してもネットで何度でもやり直すチャンスがある。こんなことは20年前までは考えられなったことだ。『フィーチャリスト宣言』なるタイトルの当書を読み終えた後、自分もやっぱりネットの可能性を信じるほうに賭けてみたい −心からそう思った。
非常にポジティブなエネルギーをもらった1冊だ。
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梅田 望夫,茂木 健一郎 『フューチャリスト宣言


2007.08.23 Thursday | 11:16 | web2.0 | comments(0) | trackbacks(0) |

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2017.03.26 Sunday | 11:16 | - | - | - |

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