映画のメモ帳+α

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ウェブ人間論

評価:
梅田 望夫,平野 啓一郎
Amazonおすすめ度:
はじめにから
両者の衝突が、「問題」の在り処を示してくれる
ネット世界での生き方の紹介
ベストセラーとなった『ウェブ進化論』の著者、梅田 望夫氏と芥川賞作家平野啓一郎氏との対談集。
よくあるベストセラーの2番煎じ企画かな、とあまり期待していなかったのだがこれがどうしてかなり面白い。平野啓一郎氏の"小説家としての視線"が議論をかなり興味深いものとしている。古い本の内容をすべて検索の対称にする、グーグルブックサーチについて梅田氏は肯定的な立場をとるが、平野氏は「グーグルによるスキャニングではなく、販売時にお金を払って1冊丸ごとダウンロードできるほうが読者にとって楽」と反論する。平野氏は作家であるから当然、本へのこだわりは強い。

梅田氏は、もし活字メディアの電子化が進んだ場合、"一番危ないのが雑誌。ついで新聞、最後が本"で、"ネットが活きる領域は情報までであり、考えをひとつの構造にまとめるのに適したメディアは本しかない。よって思考を構造化したかったから"『ウェブ進化論』というを書いたと述べている。

ちょっとした情報を調べるときには今や誰でもネットを使う。しかし、集めた情報を整理するときには情報が載っているページをプリントアウトして読む人が多い。やはりPC画面の限られたスペースを見つめるだけでは頭の整理をするのは難しいのだ。これからは情報を仕入れるときはネットで、思考したいときは本でと、明確な役割分担の流れが加速するのではという気がする。

また、ネットを徘徊し続けると誰でも出くわすことであるが梅田氏いわく"ひとつの悪意が無数の善意を吹き飛ばしてしまう”。掲示板などでよく見られる光景で、最近では"ブログの炎上"がニュースになることも多い。

個として、そういう負の部分をやり過ごす強さとか、見ないようにするリテラシーを、これからのネット社会では身につけなければいけないと思うんです。

全く同感である。ただ、これは意外と難しい。自分も嫌いなものは極力見ないようにしているのだが、それでもつい見てしまう。何かその手のものには独特のダークオーラがあるのだ。

〜リアルな世界で充実していて幸せな人はいいですよ。でもそうでない環境にいたら、そこに留まっていてはいけない。新しい情報によって動いて、行動して、自分の居場所を見つけていく人だけが幸せに生きることができる。だってネットは、働きかければいろんなことが返ってきて、それによって変化できるんだから〜

非常に含蓄のある言葉である。今までならリアルの世界で失敗したらもう取り返しはつかなくなることが多かった。リアルとは別の"もうひとつの世界"でなら、新しい自分の居場所をつくりだすことだってできるかもしれない。ただ、ネットはあくまで情報のゲートウェイ。その情報をどう生かし、構築していくかはやっぱり生身の人間がやるしかないのだ。

情報を開放し、皆でそれを共有していくという流れはもう誰にも止められないと思う。
出し惜しみしていては、時代の流れに取り残される。それでも構わないと意固地になるよりは、自分も他人の情報を元に新しい思考を再構築していけばいい。
梅田氏いわく"今の情報は、無料にして存在を知らせる”ものだという。
僕は古い人間なのか、タダより高いものはこの世にない、と思っている。
これだけ手軽に情報が手に入ることによって、単なる物知りはエラくもなんともなくなってしまった。
その情報をいかに早く整理し、自分のものとして消化できるかが大事になっていくと思う。

『ウェブ人間論』は、たくさんのインスピレーションを与えてくれる良書である。
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梅田 望夫、平野 啓一郎 『ウェブ人間論
2007.08.17 Friday | 18:47 | web2.0 | comments(0) | trackbacks(0) |

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2017.10.20 Friday | 18:47 | - | - | - |

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