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第4回(1930〜1931年)アカデミー賞

第4回(1930〜1931年)アカデミー賞

第4回アカデミー賞作品賞シマロン第4回アカデミー賞trivia
〜62歳のマリー・ドレスラーが女優賞〜

★ 閉鎖する映画館が続出するなど不況の影響が深刻なため、アカデミー賞を盛りあげて映画をアピールする必要があった。授賞式は、1800人収容のビルトモア・ホテルで行われ、副大統領チャールズ・カーティスなど大物を招待した。予定より1時間ほど遅れの10時半よりセレモニーがはじまり、会長のあいさつ、副大統領の長いスピーチなどで受賞発表がはじまったのは真夜中になってからであった。

★ 『シマロン』は西部劇としてはじめてアカデミー作品賞に輝いた作品。60年代後半までアメリカで最も人気のあるジャンルだった西部劇だが、アカデミー賞では冷遇されている。巨匠ジョン・フォードですら5度のノミネートのうち西部劇では一度(『駅馬車』)しかノミネートされていない。次の受賞は『ダンス・ウィズ・ウルブズ』(1990)、『許されざる者』(1992)まで待たなければならなかった。なお、『シマロン』はこの年最大のヒットとなった作品だが、映画化権料が当時で2万5千ドル支払われるなど制作費の高騰、不況の真っ最中に公開されたこともあり、興行的には約55万ドルの大赤字。1935年再公開した際でも赤字となり、アカデミー作品賞受賞作で唯一、赤字となった映画と言われている。(今ならDVD売り上げで補えるのにねェ...)

惨劇の波止場★ 女優賞は、マレーネ・ディートリッヒアイリーン・ダンなど売出し中の20代女優を差し置いて、62歳の大ベテラン、マリー・ドレスラーが受賞したことが話題となった。ドレスラーは19世紀末よりN.Yで舞台に立ち1914年『醜女の深情』でチャップリンと共演するなど巨体を売り物にサイレント喜劇で活躍した。60歳に近づくと仕事がなくなり家政婦をしようと思っていたところ前年『ビッグ・ハウス』で脚本賞を受賞したフランシス・マリオンが『アンナ・クリスティ』そして『惨劇の波止場』に彼女を出演させた。『惨劇の波止場』は姪のために殺人を犯す老女役。62歳での主演女優賞受賞は1989年度、80歳のジェシカ・タンディに破られるまで最年長記録であった。なお、ディートリッヒのノミネートはこの回が最初で最後である。(『情婦』でもノミネートされなかった!)


★ 男優賞はライオネル・バリモア。バリモアは2年前、『マダムX』で監督賞にノミネートされていたが、本業の演技で初受賞した。また『スキピイ』に主演した10歳のジャッキー・クーパーもノミネート。オスカーにノミネートされた初の子役俳優となる。10歳の少年にとって真夜中、スピーチの連続を聞いているのはつらかったのかマリー・ドレスラーの背中で眠ってしまい、ドレスラーが受賞のために席を立つ際、そっと移動させられたという。

★ 監督賞のノーマン・タウログは舞台子役出身であるため、子供の演出には定評がある監督。少年映画や、ジェリー・ルイスとディーン・マーティンの"底抜け"シリーズ、プレスリー映画を手がけたことで知られている。強豪ぞろいのこの年、タウログの受賞は意外と思われていたようだ。受賞時、若干32歳。監督賞最年少記録として未だに破られていない。


第4回(1930〜1931年)アカデミー賞ノミネート一覧

 マークは受賞作品。リンクは当サイト記事もしくはamazon

作品賞
シマロン
  「女性に捧ぐ」
  「犯罪都市」
  「スキピイ」
  「トレイダ・ホーン」

男優賞
ライオネル・バリモア 「自由の魂」
  ジャッキー・クーパー 「スキピイ」
  リチャード・ディックス 「シマロン」
  フレデリック・マーチ 「名門芸術」
  アドルフ・マンジュー 「犯罪都市」

女優賞
マリー・ドレスラー 「惨劇の波止場」
  マレーネ・ディートリッヒ 「モロッコ
  アイリーン・ダン 「シマロン」
  アン・ハーディング「HOLIDAY」
  ノーマ・シアラー 「自由の魂」

監督賞
ノーマン・タウログ 「スキピイ」
  クラレンス・ブラウ 「自由の魂」
  ルイス・マイルストン 「犯罪都市」
  ウェズリー・ラッグルス 「シマロン」
  ジョセフ・フォン・スタンバーグ 「モロッコ」

脚本賞

<脚色>
「シマロン」
  「光に叛く者」
  「HOLIDAY」
  「犯罪王リコ
  「スキピイ」

<原案>
暁の偵察
  「地獄の一丁目」
  「踊子夫人」
  「民衆の敵
  「夜の大統領」

撮影賞
タブウ
  「シマロン」
  「モロッコ」
  「愛する権利」
  「悪魔スヴェンガリ

室内装置賞
「シマロン」
  「五十年後の世界」
  「モロッコ」
  「悪魔スヴェンガリ」
  「フーピー」

録音賞
パラマウント撮影所サウンド部
  MGM撮影所サウンド部
  RKOラジオ撮影所サウンド部
  サミュエル・ゴールドウィン・サウンド部

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2009.01.03 Saturday | 20:43 | アカデミー賞の軌跡 | comments(0) | - |

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2017.10.23 Monday | 20:43 | - | - | - |

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