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第1回(1927〜1928年)アカデミー賞

第1回(1927〜1928年)アカデミー賞

第1回アカデミー賞作品賞つばさ第1回アカデミー賞trivia
〜授賞式はわずか4分で終了〜

★ 映画芸術科学アカデミー(Academy of Motion Picture Arts and Sciences)は1927年5月11日に設立。創立目的は「映画芸術及び科学の質を向上させること、...」などである。だが、実際のところ、MGM会長ルイス・B・メイヤーが労働組合との対応に苦慮していたことから"ハリウッドのエリート団体を作って、映画産業の中心に据える" いわば調停目的だったといわれている。アカデミー賞の目的は、映画芸術科学アカデミーの中心人物であったMGM会長ルイズ・B・メイヤーによると「立派な業績をしっかり認識すること。さらに立派な業績を残すよう奨励したいということ」らしい。

★ オスカーという呼び名はアカデミー賞と同じ意味として使われることが多いが、本来は受賞者に渡される黄金のトロフィーにつけられたニックネーム。アカデミーの女子職員マーガレット・ヘリックが黄金像を見て、「私のオスカーおじさんにそっくり!」と叫んだことがオスカーという名の由来とされている。1930年代後半からはマスコミもこの愛称を使用するようになる。

★ 第1回アカデミー賞授賞式は1929年5月16日にルーズベルト・ホテルで開催された。3ヶ月前には結果が発表されており、オスカー像は会長ダグラス・フェアバンクスから各受賞者に手渡された。時間にして4分22秒で式は終了

★ サイレント映画へ優れた字幕をつけたことに対して与えられる「字幕賞」。映画のトーキー化にともない翌年以後は廃止。3本のコメディ映画の字幕を担当したジョーゼフ・ファーナムが最初で最後の受賞者となった。また、初の(部分)トーキー映画『ジャズ・シンガー』を製作したワーナー・ブラザーズに特別賞が送られている。アカデミー賞は、トーキー時代の幕開けとともに始まったのだ

★  映画がトーキーになることに抵抗し続けていたチャールズ・チャップリンが「サーカス」で特別賞を受賞。だが、チャップリンはリタ・グレイとの離婚問題で世間からバッシングを浴びていたため、授賞式を欠席した。後日、オスカー像を手渡されたときも「少数の人間で決めた賞などたいした名誉ではない」と冷め切った対応だったという。第1回アカデミー賞は中央選定委員会5人の投票で受賞者が決定。現在のようにアカデミー会員の投票で決まるようになったのは第3回めからである。なお、チャップリンは喜劇監督賞、主演男優賞にノミネートされていたが(作品賞もという説もある)特別賞受賞にともない、これらのノミネートは取り消され、現在の公式記録には残っていない。THE 1ST ACADEMY AWARDS | 1929 なお、多くの非公式記録ではチャップリンのノミネートは記録されたままになっているので、当サイトもそれに従い、下記リストにチャップリンの名前は残してあります。

★ 公開期間中、ロサンゼルス地域の商業劇場で1週間以上上映されたことがノミネートの条件。これは今も変わりない。ただし、対象期間は1927年8月1日から1928年7月31日までであった。表記が1927〜1928年となっているのはこのためである。それから5年をへて1934年度より現在の1月から12月という規定に変わっている。

★ 演技賞は男優賞、女優賞のみ。助演賞が制定されたのは第9回(1936年度)からである。

★ 男優賞はドイツ出身の名優エミール・ヤニングス。トーキー化がすすむハリウッドでは自分の生きる道はないと考え、帰国を決意していた。帰国予定日は授賞式の前だったのでアカデミーは出来立てほやほやのオスカー像をヤニングスに渡したという。帰国後はヒトラーお気に入りの俳優だったため、"ナチ・アクター"と呼ばれるようになってしまった。ベルリン陥落後、アメリカ情報局の士官たちが"ナチ・アクター"を戦争犯罪人として逮捕しようとしたが、ヤニングスがオスカー像を見せたため、告発をまぬがれたという"伝説"がある。

★ 作品賞とは別に「芸術的優秀作品賞」、監督賞のほか「喜劇監督賞」が設けられている。娯楽作品と芸術作品は別物、また娯楽作品でも、コメディはまた別という考え方がはっきり出ている。この考え方は不評だったようで、芸術的優秀作品賞、喜劇監督賞ともにこの年限りの賞となった。


第1回(1927〜1928年)アカデミー賞ノミネート一覧

 マークは受賞作品。リンクは当サイト記事もしくはamazon

作品賞
つばさ
  「最後の命令」
  「暴力団」
  「第七天国
  「肉体の道」

男優賞
エミール・ヤニングス  「肉体の道」 「最後の命令」
  リチャード・バーセルメス 「獄中日記」
  リチャード・バーセルメス 「熱血拳闘手」
  チャールズ・チャップリン 「サーカス

女優賞
ジャネット・ゲイナー  「第七天国」 「街の天使」 「サンライズ
  ルイーズ・ドレッサー  「老番人」
  グロリア・スワンソン  「港の女」

監督賞
フランク・ボーゼージ  「第七天国」
  ハーバート・ブレノン  「ソレルと其の子」
  キング・ヴィダー   「群衆

喜劇監督賞
ルイス・マイルストン  「美人国二人行脚」
  チャールズ・チャップリン  「サーカス」
  テッド・ワイルド    「ロイドのスピーディー

脚本賞<脚色>
「第七天国」
  「ジャズ・シンガー
  「祖国の叫び 」

脚本賞<原案>
 「暗黒街」   
   「最後の命令」
   「熱血拳闘手」

字幕賞
「FAIR CO-ED:LAUGH,CLOWN,LAUGH:TELLING THE WORLD」
  「トロイ情史」
  「万事円満」

撮影賞
「サンライズ」
  「悪魔の踊子」
  「魔炎」
  「港の女」
  「愛の太鼓」
  「デパート娘大学」
  「テムペスト」

室内装置賞
「テムペスト」
「赤い鳩」
  「第七天国」
  「サンライズ」

技術効果賞
「つばさ」
  「ジャズ・シンガー」
  「トロイ情史 」

芸術的優秀作品賞
「サンライズ」
  「チャング」
  「群衆」

特別賞
ワーナー・ブラザーズ
   (映画界に革命をもたらした先駆的トーキー映画「ジャズ・シンガー」の製作)
チャールズ・チャップリン
   (「サーカス」の脚本、演技、監督、製作で示した非凡な才能)

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2009.01.01 Thursday | 22:04 | アカデミー賞の軌跡 | comments(0) | - |

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