崖の上のポニョ(2008 日本)
英語題 Ponyo on the Cliff by the Sea
監督 宮崎駿
脚本 宮崎駿
音楽 久石譲
主題歌 藤岡藤巻と大橋のぞみ 『崖の上のポニョ
』
林正子 『海のおかあさん』
出演(声)山口智子 長嶋一茂
天海祐希 所ジョージ
土井洋輝 奈良柚莉愛
柊瑠美 矢野顕子
吉行和子 奈良岡朋子
『もののけ姫』(193億円)、『千と千尋の神隠し』(304億円)、『ハウルの動く城』(196億円)と3作連続のメガヒットで国民的映画作家の座を不動のものにした宮崎駿監督。『崖の上のポニョ』は長編10番目の作品です。「電気がやったものでは人はあまり驚かない。紙に描いて動かすのがアニメーションの根源。とにかく鉛筆で描く」という趣旨のもとCGを一切使わず、17万枚もの作画により作り上げた作品です。
英語題 Ponyo on the Cliff by the Sea 監督 宮崎駿
脚本 宮崎駿
音楽 久石譲
主題歌 藤岡藤巻と大橋のぞみ 『崖の上のポニョ
林正子 『海のおかあさん』
出演(声)山口智子 長嶋一茂
天海祐希 所ジョージ
土井洋輝 奈良柚莉愛
柊瑠美 矢野顕子
吉行和子 奈良岡朋子
『もののけ姫』(193億円)、『千と千尋の神隠し』(304億円)、『ハウルの動く城』(196億円)と3作連続のメガヒットで国民的映画作家の座を不動のものにした宮崎駿監督。『崖の上のポニョ』は長編10番目の作品です。「電気がやったものでは人はあまり驚かない。紙に描いて動かすのがアニメーションの根源。とにかく鉛筆で描く」という趣旨のもとCGを一切使わず、17万枚もの作画により作り上げた作品です。
〜物語〜
宗介は、崖の上の家で暮らす5歳の少年。ある日海辺で瓶につまった魚の子ポニョと出会う。お互いに好意をもつようになるが、ポニョは父フジモトにより海に連れ戻されてしまう。ポニョは父の魔法を盗み人間になる能力を手にして宗介に会いに行く。やがてフジモトの管理下から解き放たれた魔法は、津波となって宗介の住む海辺の町を襲い始める...。〜
今の日本において名前だけで映画館にお客が呼べる人は宮崎駿だけです。作品の出来は素晴らしくて当たり前、大ヒットして当然と思われています。常人にはとても想像ができないほど大きなプレッシャーを抱えているでしょう。またファンによって宮崎作品に求めているものも違う。『となりのトトロ』や『魔女の宅急便』のような可愛らしい作品を求めている人もいれば、『もののけ姫』のような荘厳な物語が好きな人もいる。そんな状況に対する宮崎サンの迷いが前作あたりから映像にも物語にも出てしまっている気がします。作品にどうもキレがない。宮崎駿監督は試写の段階で子供の反応が鈍いことをかなり気にしていたようです。ふと劇場に目をむけると…やっぱり鈍いです。笑い声も少ないし、上映終了後はつまらなかったとはいわずとも、どこか不完全燃焼っぽい表情が目立つ。『となりのトトロ』のように子供ならではの奔放な想像力が表現されていなかったことが主な原因じゃないでしょうか?宗介クンは5歳にしては落ち着きすぎているし(笑)。魔法がネガティブなイメージで使われているのもノリを悪くさせる原因のひとつでしょう。ちなみに宗介という名前は、夏目漱石『門』の"崖の下の家にひっそりと暮らす野中宗助"から取ったそうです。
大人の目から見てもどこかすっきりしない。ひたすらポジティブな物語も年齢設定の低さゆえユーウツをいざなうのです。(既に多くの人が指摘していますが)人生を肯定的にとらえるためには5歳まで遡らなければいけないのでしょうか?
ポニョのキャラクターは『となりのトトロ』のメイを彷彿させるものですが、ポニョは瓶につめられているときが一番可愛くみえるというのはどういうことでしょうか?「宗介好き!」といってぎゅっと抱きつく場面は、将来酔っ払って路上チューして写真週刊誌に載せられてしまうオンナになるのではという不安がよぎります(爆)ちなみに今回、ポニョの妹達の声を担当しているのはあの矢野顕子サン。声優の顔を思い浮かべながら観ようものなら(以下省略)
ポニョの父親フジモトはかつては人間であり、母親のグランマンマーレは他にもたくさんの夫がいるという設定のようです。そのあたりも映画では説明されていないので、ポニョの両親がどういう存在なのかがよくわからない。説明不足が邪念を呼び起こすのです(笑)宗介が母親をリサと名前で呼ぶこと(『アラバマ物語』から拝借?)は、自分の子供をあくまでひとりの人間としてみるという考え方によるものでしょう。嵐の中、子供を家に残してリサは老人福祉施設に戻ってしまいます。嵐のような世の中にあえて子供を放り出すという意味合いが込められているのでしょうか?(考えすぎ...)そして子供たちは自分の意思を貫き通します。ポニョの「好き」という気持ち。宗介の「ポニョは僕が守ってあげる」という思い。強く信じる心があれば最後に勝つ。メッセージは非常にシンプルです。子供を独立した人間とみなし、その意思を尊重する。べたつかない親子関係がこの映画のテーマかもしれません。
この映画は「神経症と不安の時代に立ち向かおうというもの」らしいです。映画内での大人の事情がよくわからないまま、子供のポジティブ・エネルギーだけがポンと提示されることに戸惑いを感じます。
心身ともに弱りきっている人に向かって、ただやみくもに「がんばれ」と怒鳴りつけているような印象すら受ける...。とはいっても宮崎駿印の作品ですから鑑賞後いやな気分になることはありません。ラストに流される"ポニョ、ポニョ、ポニョ、魚の子♪"の歌は一度聴いたら耳にこびりついて離れない。映画の印象はテーマソングの無邪気な歌声にかなり助けられている気がします。
何はともあれ5歳の視点でそのポジティブなエネルギーを素直に受け止めることができれば、十分に楽しめる映画だと思います。
・崖の上のポニョ@映画生活
藤岡藤巻と大橋のぞみ - 崖の上のポニョ (iTune)
amazon 検索 "宮崎駿


