映画のメモ帳+α

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家族の誕生

家族の誕生(2006 韓国)

「家族の誕生」映画チラシ原題   가족의 탄생
英語題  Family Ties   
監督   キム・テヨン   
脚本   ソン・ギヨン キム・テヨン     
撮影   チョ・ヨンギュ                  
音楽   チョ・ソンウ               
出演   ムン・ソリ コ・ドゥシム
      オム・テウン コン・ヒョジン
      キム・ヘオク ポン・テギュ
      チョン・ユミ チュ・ジンモ


家族とは何か?と聞かれて即答できる人は少ないでしょう。
それゆえ、家族を描いた映画は数え切れないほどあります。
では家族の形とは何か?と聞かれると.....。
家族の誕生』は家族の意味、そしてその形について問いかける映画です。
韓国での公開時、興行成績がふるわなかったにもかかわらず、歴代興行新記録を立てた『グエムル-漢江の怪物-』などを押しのけて 第44回大鐘賞作品賞を受賞したことが話題となりました。参考 家族の形とは人の数だけあることがよくわかる作品です。



この作品は3つのパートに別れています。
最初のパートは"姉妹"。ミラ(ムン・ソリ)のもとに、5年間音信のなかった弟ヒョンチョル(オム・テウン)が訪ねてきます。ミラは弟と仲がよかったので、彼の帰りを楽しみに待っていたのですが、彼はなんと20歳も年上のムシン(コ・ドゥシム)を連れてきた…。ムシンは常にくわえ煙草をしているような女でミラとは全く正反対のタイプ。そしてこの3人のぎこちない同居生活がはじまる...。ヒョンチョル&ムシナはミラに対して「ガサツで何が悪い!」と挑戦状を投げつけているかのようです。(笑)

2つめのパートは"母娘"。ソンギョン(コン・ヒョジン)は日本人を相手とした観光ガイドをしている。母親のメジャ(キム・ヘオク)は梨泰院(イテウォン)で観光客向けの衣料品店を経営しています。母親は色恋沙汰を繰り返し、現在はウンシク(チュ・ジンモ)という男と不倫中。ソンギョンはそんな母親に反発するが...。

そして最後のパート。言うまでもなくここがこの映画のテーマです。
ファーストシーンで、列車で隣り合った若い男女が出てきます。やがて"恋人のような関係"になったこの2人を軸にこのパートは展開。一見何のつながりもないように思える前2つの物語が微妙にからみあっていきます。

この映画には3種類の”家族”が登場します。

まずこの映画の登場人物たちの”家族”.
血のつながりはあるけれど、父親、母親、子供が完全にそろっていない。
また血のつながりさえないのに、一緒に暮らしている”家族”も出てきます。
彼らは長い時間をかけて”家族”になった...。

次に、ソンギョンが思わず家に乗り込んでしまう、母親の愛人ウンシクの家族。
妻がいて子供がいて食事をともにしている...。いわゆる普通の、”幸せな家族”です。
どこにでもあるようなこの家族が異質なものに見えてくるのがこの作品の肝なのかもしれません。

最後はオム・テウン演じるヒョンチョルの”家族”です。
彼は誰に対してもまるで家族のように接する。だが長続きせず結果として彼は放浪し続ける。ヒョンチョルにとっては目の前にいる人がその都度、家族なのかもしれません。オム・テウンはドラマ『復活』の撮影が終わった直後、この映画の脚本を読みました。疲れていて少し休みたいと思っていたにもかかわらず、脚本完成度の高さにひかれて出演を決意。コ・ドゥシムらベテラン演技派との共演は緊張感をもたらし,役つくりにもかなり苦心したようです。そのかいあって、ヒョンチョルという”短気ノーテンキ自己チューなダメダメ男” に”どこかにくめない魅力”を付け加えることに成功しています。ドラマ『復活』でスター街道一直線だったオム・テウンが、よくこの役を引き受けたものです。オム・テウンえらい!!!(笑)



ハートウォーミングな仕上がりでありながら、観終わった後“家族”として暮らしていくのに大事なことは血のつながりなのか、共にすごした歳月の長さなのか...?さまざまなことを考えさせてくれる作品。若い2人が育てられた家族の姿を通じて、観客は家族の"形"についても思いをめぐらすことになるでしょう。

一筋縄ではいかない"家族"をキム・テヨン監督は語りかけるように淡々と描き出します。上に張った予告編のようなノリノリの場面など出てきません。アレは宣伝用のオリジナル映像だと思われますので未見の方はご注意を(笑)。

韓流ブームが落ち着き、ヒット作が少ないせいか韓国映画は劇場公開作品が減ってきています。
『家族の誕生』は、韓流シネマ・フェスティバル(2008春)の上映作品のひとつとして東京・大阪ほか全国各都市でひっそりと公開されました。良質な作品であっても単独で劇場公開されない現状はさみしくもありますが、『家族の誕生』は家族という概念を新たな視点で描いた意欲作でした。抑制された演出ゆえ、鑑賞後、ほのかな余韻がじわ〜とひろがってくるタイプの作品なので、”韓国映画はベタすぎて...”という人でも大丈夫!機会があればぜひ観てほしい作品。派手さはありませんが、評判どおりの傑作です!
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家族の誕生@映画生活


2008.06.30 Monday | 20:02 | 映画 | comments(2) | trackbacks(1) |

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2020.09.28 Monday | 20:02 | - | - | - |

コメント

こんばんわ。
TBありがとう!

まずはオム・テウンを褒めていただきありがとう!
はは・・一ファンからのお礼です。

終盤の合唱のシーン、コン・ヒョジンを一生懸命探しました。
花火が上がり、映像的にもストーリー的にもとても良いシーンでした。
ラストは、こう繋がるんだ。と、ジワーンときましたよ。
正しく「家族の誕生」だと思いました。
オム・テウンが選んだだけのことはある(笑)
良い作品ですね。
2008/06/30 9:24 PM by
zukkaさん、(ですよね?)こんばんわ。

あの花火の場面は僕もコン・ヒョジンを探しました。
なかなか見つからないな、と思ったら
かなりわかりやすく出てきてくれました(笑)

オム・テウンの役はは重要な役なのですが、
まあ、普通、スター俳優はアノ役やりたがらないのではないでしょうか?
ネタバレは避けるべき作品なので詳しくは書けないのですが...
映画を観た人ならおわかりでしょう(笑)

オム・テウンは自分の役の良し悪しにとらわれず、脚本全体を見て出演を決めたのだと思いますよ。
うーん、オム・テウンえらい!
2008/07/01 12:38 AM by moviepad

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(気ままに綴りたい。 2008/06/30 8:22 PM)

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