映画のメモ帳+α

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ドゥ・ザ・ライト・シング

ドゥ・ザ・ライト・シング (1989 アメリカ)

ドゥ・ザ・ライト・シング(1989)原題   DO THE RIGHT THING
監督   スパイク・リー
脚本   スパイク・リー
撮影   アーネスト・ディッカーソン
音楽   ビル・リー
出演   ダニー・アイエロ スパイク・リー ビル・ナン
     ジョン・タートゥーロ ジョン・サヴェージ ルビー・ディー
     ロージー・ペレス オシー・デイヴィス リチャード・エドソン
     ジャンカルロ・エスポジート サム・ジャクソン ジョイ・リー
     スティーヴ・ホワイト ミゲル・サンドヴァル マーティン・ローレンス


第62回(1989年)アカデミー賞助演男優(ダニー・アイエロ)、脚本賞ノミネート



ブルックリンでビザ・パーラーを経営するイタリア系のサルは息子のビノ、ヴィトと共に黒人たちにピザを売っている。その店員ムーキーは、仕事の合間に恋人のティナと合っていた。ある日サルは、店に飾ってあるスター写真がイタリア系だけで黒人の写真がないことに抗議するバギンとラジカセでパブリック・エネミーの“ファイト・ザ・パワー”を爆音で流しながら現れたレディオ・ラヒームと小競り合いになり...。白人警官やサルだけでなく、黒人も"DO THE RIGHT THING(正しいことをする)"しているように見えないのがポイント。ラスト、キング牧師とマルコムXの言葉を並列して引用する箇所に本作のテーマが詰まっている。
☆☆☆★★★
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 映画に流れるPublic Enemy "Fight The Power"は本作のための書き下ろし曲。MVの監督はスパイク・リー。


 本作は1986年に起きたハワード・ビーチ事件にインスパイアされて作られた物語。ハワード・ビーチはニューヨークのクイーンズ地区、イタリア系アメリカ人の居住地。黒人男性3人が車が故障して電話をかけるため、ハワード・ビーチにあるピザ屋に立ち寄ったところ、イタリア系白人のギャングから「お前らのくるところでない」と追いかけられ、1人はバットで殴られ重傷、一人が逃げるために車道に出たところ車にはねられ死亡したという事件。大きく報道され、黒人たちは連日ハワードビーチに足を運んだ。それに反して住民たちは犯人釈放を求めるシュプレヒコールを繰り返していた。白人ギャング3人は逮捕されたが、2000〜2002年にかけて釈放されている。イタリア系白人は(自分たちの地位の低さを連想されるため)黒人を嫌悪する傾向が強いという。

 タイトルの"DO THE RIGHT THING(正しいことをする)"は物語のなかで"市長"がスパイク・リー演じるピザ屋の店員ムーキーに諭すように語る台詞。本作は公開後、物議を呼んだが特に議論されたのはムーキーがピザ屋にゴミ箱を投げつけて破壊したことが"DO THE RIGHT THING"なのか、ということ。非暴力的な解釈をしたい?批評家は"これによってサルの命を救った。暴動のターゲットが彼の命から資産に移った"と評しているが...???スパイク・リーは"そんな疑問を持つのは白人だけ。黒人からは全くでない。ムーキーはレディオ・ラヒームが白人警官から殺されたことに怒っているんだ"と語っている。ラストの暴動とその後の描写はさまざまな解釈が成り立つ。スパイク・リーは意図的にわかりづらく作っているのではないかと思われる。何はともあれ、この「ドゥ・ザ・ライト・シング」はこれまでと違い、人種差別を黒人からの攻撃的な視点で描いた点で画期的。間違いなく映画史に残る作品である。
2019.03.21 Thursday | 19:10 | 映画300字レビュー | comments(0) | - |

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2019.08.18 Sunday | 19:10 | - | - | - |

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