映画のメモ帳+α

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華氏119

華氏119 (2018 アメリカ)

華氏119(2018)原題   FAHRENHEIT 11/9
監督   マイケル・ムーア
脚本   マイケル・ムーア
撮影   ジェイミー・ロイ ルーク・ガイスビューラー
編集   ダグ・エイベル パブロ・プロエンザ

(ドキュメンタリー映画)

2016年11月9日。誰も予想しない、したくないことが起こってしまった。アメリカ大統領選でドナルド・トランプが勝利宣言したのだ。人種差別など挑発的な言動を繰り返してきたトランプ。共和党候補に選ばれただけでも驚きだったが、"さすがに本選であの馬鹿がヒラリー・クリントンに勝つわけがない"という空気がメディアでも民主党内でも支配的だった。(N.Yタイムスはトランプの当選確率を15%と予想)だが、その"まさか"が起こった。マイケル・ムーア監督『華氏119』はトランプ政権誕生に揺れるアメリカを描いたドキュメンタリー映画。トランプの出演時間は20分程度、トランプ政権へのプロパガンダではなく"トランプを当選させてしまったアメリカ社会"に焦点をあてた内容となっている。



少し話がそれるが、映画と関係ない個人的所感をのべさせていただく。
最近、日本でも政治家の不祥事がつぎつぎと報道されている。不倫、失言暴言、セクハラ、パワハラ....。
この手のニュースを目にするたびに思う。"誰が彼らを当選させたんだろう?”
周りの人、支援者などはこういう人だと知っていたはずなのに...。特に失言、暴言のたぐいは公の場でいってしまうくらいだから日常でもその手のことはバンバン言っていたはずである。それにもかかわらず支援をして当選に手を貸した人たちも同罪ではないか、と。肝心の政策はそこそこで、ワイドショーもどきの話題が"政治ニュース"として報じられるたびに溜め息をつく。この手のことは政治不信、政治への無関心傾向に拍車をかけることになる。その結果、今のご時世、"ぜひ政治家になってほしい能力、人格の持ち主"はまず政治家をめざすことはない。その逆に"こーいう奴にだけは絶対政治家になってほしくない"輩ばかりが政治家になりたがるという悪循環がはびこる。

アメリカでの政治不信はそんなレベルのものではなかった。
9.11事件において、ニューヨーク市民の半数が"政府は事前にテロを察知していた"と信じている。→政府不信
ブッシュとゴアが争った2000年の大統領選、フロリダの投票機に結果が左右された → 選挙の結果への不信
そんな流れのなかでメディアは政府以上に不信感をもたれた。主要メディアはすべて何者かにあやつらえており、人々は情報をインターネットに求めるようになった。政府もメディアも信用できない。そんな状況で大統領になりたがったのがトランプである。トランプ支持者は特にメディア嫌悪の傾向が強いという。各メディアは"トランプを当選させないよう"報道を続けたが、そもそも人々はメディアを信じていないため逆効果になったようだ。

政治家の問題を語るとき、政治家本人の個人的資質を語るより、なぜその人が当選できたのかを考えないと同じような問題は次から次へとおこる。『華氏119』において、マイケル・ムーアがトランプ個人よりも、なぜトランプが当選できたか(民主党のふがいなさなど)に焦点をあてたのは慧眼だと思う。

映画冒頭では、選挙前の各メディア報道の映像が流される。
"トランプみたいな馬鹿が勝てるわけがない"...だが、悪夢はおこった。
この時の共和党会場の様子のショボイこと。
勝利スピーチをするトランプ。"こんなに悲しそうな勝利者ははじめてみた"とムーアのナレーション。
そう、トランプ陣営は、(トランプ本人も含め)誰も勝てると思っていなかったのだ。
トランプは「こんなの不正だ!」という敗北スピーチを用意していたというのです。(トランプの暴露本『炎と怒り』より。)トランプは"いんちきヒラリー"に負けた男として世界一有名になり、計画中のテレビ局開設へとつなげていく魂胆だったとか。だから悲しそうな顔をしていたんですね。当選が確実となったトランプは当初、混乱していたが突如として"自分は大統領にふさわしい男だ"と信じるようになったとか...。



 マイケル・ムーアは4か月前にトランプ当選を予想していた
もっともマイケル・ムーアは大統領選4か月前に"このままではトランプが当選する"と警告していた。
5 Reasons Why Trump Will Win | MICHAEL MOORE

ムーアがあげた理由は以下のとおり。〜は筆者追記。
1.中西部における票
ミシガン、オハイオ、ペンシルベニア、ウィスコンシン州はかつて工業地帯として栄えていたが、工場がメキシコなどに移転してしまったため、ラストベルト(さび付いた工業地帯)と呼ばれていた。この地域は従来、民主党が強い地域だったが、トランプはこの4州を積極的に訪れ、「ヒラリーがNAFTA(北米自由貿易協定)を支持したから、この地域が撲滅した」「フォードが工場を閉鎖してメキシコへ移転するなら、メキシコで製造してアメリカに入って来る自動車すべてに、35%の関税を掛ける」「Appleは中国ではなくミシガン州の工場でiPhoneを製造すべき」と発言し、労働者の心をつかんでいる。「イギリスがEU離脱の国民投票を行ったときと同じことがミシガン、オハイオ、ペンシルベニア、ウィスコンシンでも起こる」とムーアが警告。

 ラストベルトは民主党が強い地域だったため、ヒラリーはあまり訪問しなかったといわれている。実際、この4州はすべてトランプが勝った。オバマ前大統領は「私は自分の有利だった地域ではさらにその差をひろげるべく尽力をつくしたのに」と発言。暗にヒラリーの努力不足を批判した。

ムーア、トランプの勝利を予想


2.怒れる白人、最後の抵抗
黒人の男に指図されるのに8年間耐えてきたのに、今度は威張り散らす女のもとですごすのか」と差別丸出しの発言で白人労働者の心をつかんだ...。

 移民の流入などで将来的には白人男性がマイノリティになるのではないか、という恐怖があったのでは?ということは多くの識者が指摘している。

3.ヒラリー問題
ヒラリーは全有権者の70%に嫌われている。旧政治の象徴で信用できないと思われている。自分はヒラリーがかなり好きだったが、イラク戦争に賛成してから彼女に投票しないと決めた。ヒラリーはオバマより右寄りでタカ派だ。だが、あのファシストもどきが最高司令官になるのを防ぐため、考えを改めた。トランプの錯乱した指が、あの核ボタンに掛かったら、完全に終わりだ。

 ヒラリーの主張はどれも場当たり的だったという。NFTTA,TPPなど支持基盤である労働者層に不利になるにもかかわらず、賛成を表明。最後にTPP反対にまわったのは有権者のあいだであまりに不評だったから。電子メールの私的使用問題についても説明が2転3点。ゴールドマン・サックスから講演料として67万5000ドル(約7560万円)という法外な報酬(実質的献金)をえていたことについて「向こうが勝手に決めた金額」と言い放った。要は民主党の伝統的支持基盤である労働者の神経を逆なでするようなことばかりやっていた。刷新を求める傾向の強いアメリカ大統領選では"政治経験豊富な候補者"はむしろ不利になるということすら認識していなかったようだ。

4.意気消沈したサンダース支持者票。
ヒラリーと民主党予備選で接戦を演じた"民主社会主義者"バーニー・サンダースの支持者はすっかり意気消沈、「しょうがないからヒラリーにでも投票するか」モードになっている。やる気がないので、投票にいかない家族や友人を促したりしない。ヒラリーは自分を支持すべき理由をこの「病んだ投票者」に与えなければならない。ヒラリーは若い女性とミレニアル世代(1980年代から2000年代初頭までに生まれた人)から特に嫌われている。彼女が副大統領候補に白人男性のおっさんを選んで安全策をとったのは若者層をとりにがすことになる。

 このサンダーズ支持者=病んだ投票者は周囲に投票を促すどころか、自分も投票にいかなかったといわれる。若者と労働者に人気のあったサンダーズが予備選で勝ってれば、ラストベルトでも勝利をおさめ、トランプ大統領誕生を防げたという声も多い。ヒラリーはなぜ予備選でサンダースと"接戦"だったことを真摯に受け止め、原因をきちんと分析しなかったのかと批判の声があがった。予備選で"不正"までしなくちゃいけなかったのにね...。

5.ジェシー・ベンチュラ効果
ジェシー・ベンチュラ氏はかつてWWEに所属したプロレスラー。1990年にミネソタ州ブルックリンパークの市長選に当選、1995年まで市長を務めた。ミネソタ州の人がプロレスラーに投票したのは、頭が悪いわけはなく、腐敗した政治に対する辛辣な悪ふざけだった。同じことがトランプに起こる。トランプに投票する人たちは"大改造"のリアリティショーが見たいんだ。

根拠としてはあげたものが、そっくりそのままトランプの当選理由となった感がある。
メディアがトランプの過激発言に振り回されるなか、大統領選4か月前にこの指摘をしたマイケル・ムーアの洞察力はどんな学者やジャーナリストよりも鋭かった。ヒラリーはトランプとその支持者を見下していただけでなく、マイケル・ムーアの指摘すらきちんと受け止めなかったんだな...。

 従来政治への不信 オバマすら信用できない!
さて、映画中盤からミシガン州フリントに舞台がうつる。そう、ムーアのデビュー作『ロジャー&ミー』(1989)でとりあげられたムーアの生まれ故郷だ。『ロジャー〜』はGMの工場がメキシコ移転を機に閉鎖。人口15万中、3万人がGM関連の仕事をしていたこの街では失業者があふれかった。故郷の窮状を訴えるべく、ムーアはGMの会長ロジャー・スミスにアポなし取材を試みるという内容であった。それから20年、故郷の町はさらに苦しんでいた。



2010年、トランプの友人であるリック・スナイダーがミシガン州フリントの知事に就任。スナイダーは財政上の理由で民営の水道を開設。その水に鉛がふくまれていたため、汚染が広がり深刻な健康被害が出ていた。地元の訴えをスナイダー市長は"問題ない"と突っぱね、地元の政治家たちも黙殺。2016年5月にバラク・オバマ大統領がフリントを訪れる。人々は"オバマなら何とかしてくれる”と熱狂的に歓迎したが、オバマは演説の途中で、グラス一杯の水をもってこさせ、それを飲むふりをした。フリントの水は安全ですといいたげに....。

これ、飲んでませんよね...。


この場面でいいたいことは明白である。"最後の希望"だったオバマまでが"事実の隠蔽"に加担した...。
"政治不信"はトランプ当選以前から、深く根をはっていたのだ。
ミシガン州は従来、民主党が強い地域だったが、2016年の大統領選ではトランプが勝利。
ムーアとフリント住民は富裕層や権力者と立ち向かう、同じ方向のベクトルを向いていたはずだ。
政治不信は彼らを"分断"、フリント住民はムーアの敵、トランプを支持してしまった。

ムーアがスナイダー知事の自宅の庭に、"フリントの水"を浴びせかける場面がある。
ムーア映画らしいコミカルな描写だが、笑いたくても笑えない。

 銃規制に立ち上がる若者だけが希望
マイケル・ムーアが、アメリカの銃乱射事件を題材にした『ボウリング・フォー・コロンバイン』を公開したのが2002年のこと。
それから15年超。事態は悪化するばかりである。

2017年10月1日、ラスベガスのマンダレイ・ベイ・ホテルの32階から、白人男性がカントリー音楽の音楽祭会場に向けて自動式の銃を乱射、死者59人(容疑者含む)、546人の負傷者をだした「史上最悪」の銃乱射事件が起こっている。犯人はその後、ホテルの部屋で自殺している。2017年ラスベガス・ストリップ銃乱射事件

2018年2月14日、米フロリダ州パークランドの高校で退学処分を受けた元生徒が銃を乱射、生徒、教職員など17人が犠牲となった。これを受けて先生や友達を失ったマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校の生徒が立ち上がる。
SNSを駆使して、銃所持の規制強化を求める活動を開始、3月下旬にはワシントンなどでデモ行進を行いました。
参加者は首都ワシントンだけで20万人、全国で80万人以上に及んだという。高校生の勇気に共感した大人たちも多数参加、NYでのデモにはあのポール・マッカートニーも姿を見せた。「この近くで僕の親友(=ジョン・レノン)が銃で殺されたからね。自分にとって大事なことなんだ」と語った。Paul McCartney references John Lennon at march

この事件の生存者で代表的存在となったエマ・ゴンザレスのスピーチを映画は映しだす。


選挙権のない高校生が立ち上がった。"選挙権を得たら、銃規制に反対する議員は全員落選してもらう"と意気込む。
彼らを見守るムーアは好々爺のよう(笑I。現職の議員に向かって「あなたがNRA(全米ライフル協会)から献金を受けなければ、投票する」と言い放ち、議員がうろたえる場面は痛快でした。彼らは2年後、2020年の大統領選のとき、選挙権をもつ。

また、民主党下院議員予備選挙ニューヨークの第14議会地区でベテラン議員を打ち破った28歳の女性、アレクサンドリア・オカシオ=コルテスも取り上げている。NY中間選挙の予備選でベテラン議員を破り初勝利。ミレニアル候補アレクサンドリア・オカシオ・コルテスとは

ムーアは「彼らだけが希望だ」と語っている。この中から"第2のマイケル・ムーア"も出てくるかもしれませんね。

 トランプはヒトラーのような存在なのか?
映画終盤、ドルフ・ヒトラーの映像にトランプのスピーチの音声を重ね合わせる、ムーアらしいアプローチがなされる。「独裁者はその地位につく前に、人々の心をつかんでしまっているのです」というコメントも紹介され、ヒトラーとトランプが権力を握っていく過程が似ていることを指定する。ムーアは「トランプがヒトラーのようだとは思っていない。その逆だ。ヒトラーはトランプのようだ」と語っているが。

このことについてはローリング・ストーン誌のコラムニスト、マット・タイービの著書『暴君誕生――私たちの民主主義が壊れるまでに起こったことのすべて』の記述がわかりやすい。少し長いが、引用させていただく。(431〜432P)

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トランプについては、これまで2年以上にわたってヒトラーとの安直な比較が行われてきたが、私はロン・ローゼンバウムが著書『Explaining Hitler』の中で紹介している、ヒトラーの「秘密のテクニックと呼ぶ技法が最もトランプを説明するのに有効なのではないかと思っている。
ローゼンバウムはヒトラーが、危険人物と気の狂った道化者を交互に演じ続けることで、敵を不安定な状態に保ってきたと分析している。
彼は知性の高い人達に対して、自分のような道化者のことはまともに受け止めないで大丈夫だと納得させ、油断をさせておいて、勢力を伸ばした。そして、彼らが恐れていたことがいざ現実になったときには、もう手遅れになっていた。トランプ政権でも同じようなことが起きていた。(中略)
この「秘密のテクニック」は大統領選ではとても有効に機能した。
しかし、このやり方は、大統領就任後は通用しない。トランプがどんなに道化者のふりをしても、大統領のことを真に受けない人はいないからだ。この手法はむしろ彼を孤立させ、精神的に不安定な状態に追い込んでいるように見える。
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だが、トランプとヒトラーを単純に比較するだけでは生ぬるいかもしれない。
今の状況は1930年代に酷似しているという指摘があとをたたないのだ。
世界大恐慌→保護主義傾向がすすむ→ファシズムの台頭。
その先は...ああ、恐ろしい。

 分断の深刻さ
イラク戦争を引き起こしたブッシュ大統領の再選を食い止めるために制作された『華氏911』(2004)。ドキュメンタリー映画としては異例の大ヒットとなり、大きな話題を呼んだ。ではこの作品のメッセージは効果があったのか?ご存知のとおり、ブッシュは再選された。この作品はブッシュ嫌いの人が観て、より一層彼を嫌いになっただけで、ブッシュ支持者の大半は『華氏911』を観ていない。つまり効果はなかったという見方が支配的だ。最近、よく耳にする"分断化された社会"はこの頃からすでにはじまっていたのかもしれない。

現在、トランプの危険さをどれだけ訴えたところで、肝心のトランプ支持者の耳には届かない。
トランプ大統領の支持率が(決して高くはないが)過去の政権と比べて不気味なほど安定しているのは"分断されている"証拠だろう。

大統領選前、過激な発言をくりかえすトランプに対して、メディアは批判しなければいけないというプレッシャーにがあった。実際、トランプをとりあげれば視聴率はあがった。視聴率はほしいが、独裁政権誕生に手を貸すのはまずいというジレンマに悩まされていたという。ムーアは「トランプを特別な存在として扱うことは、彼を強くしただけ。トランプはメディアが作り上げた怪物。だが、本当のモンスターはトランプではなく、トランプに投票した国民だ」と語る。他の政治家なら致命傷になるような発言をトランプは繰り返している。それでも支持率は落ちない。トランプのキャラクターなら何を言っても許されるのか。暴言の数が多すぎて、批判が追い付かないのか。

本作において、マイケル・ムーアがトランプ個人の糾弾という形式をとらなかったのは、それをしても何の解決にもならないことを熟知していたからだろう。トランプへのプロパガンダ映画にしたほうが興行成績は伸びただろうが、彼はあえてそれをしなかった。ムーアは、「トランプ支持者に何を言っても無駄。だからそんなことに時間を浪費するな」と語っている。

この『華氏119』は公開タイミングからみても、2018年11月6日に行われるアメリカ中間選挙をにらんで制作された作品である。結果次第では、トランプの無茶苦茶な政策が次々と議会を通過してしまうかもしれない。そして2020年、トランプが再選されてしまう...。

TPPやパリ協定、イラン核合意から離脱、イスラムのアメリカ大使館をエルサレムに移し、(イスラエルの首都をエルサレムと認めたことになるため)世界中のイスラム教徒を敵にまわす。トランプが”アメリカ・ファースト"で行っていることは、アメリカ国民を経済的にも治安的にも危険な状態に陥れている。今のアメリカは"大統領が国を守る"のではなく、経済担当大統領補佐官だったゲーリー・コーン氏いわく"大統領から国を守らなければならない"状態なのです。

ムーアはトランプ政権の2年間を「民主主義や法の支配への敬意がまったくなく、国家の非常事態が起きたら人権も報道の自由もどうなることか」と憂う。ちなみにトランプはNBCの放送免許剥奪の可能性について何度も言及、「使わない核兵器を持つのに何の意味があるのか」という発言をくりかえしているらしい。

そんな現在、ムーアはこの『華氏119』を誰に向けて作ったのか。
今回、批判の対象となった民主党もそのひとつだろう。
共和党と同じ富裕層から献金を受け、政策の違いが見えにくくなり、政治不信を蔓延させた。
未だにトランプを見下すだけで、現実に何が起こっているかを観ようとしない民主党。
認識不足ゆえ、大統領選でまさかの敗北を喫したのにもかかわらず、今度の中間選挙では楽観的だというから驚くばかり。

だが、つまるところ本作の最大のターゲットは"2016年の大統領選で投票にいかなかった人達"だろう。
民主党の大統領候補は、1988年から7つの大統領選で、総投票数では共和党に一度しか負けていない。本来、アメリカ人はリベラルなんだとムーアは映画のなかで述べている。だから彼らが投票にいけば、トランプの暴走は防げると。そのメッセージが届いたかどうか、その結果はまもなく出るだろう。ちなみに10月7日、今まで政治的発言を控えてきた人気歌手テイラー・スウィフトが自身のインスタグラムで民主党支持を表明。選挙への投票を呼び掛けた。彼女のインスタグラムは1億1200万人のフォロアーがおり、投稿から48時間以内に16万6千人が新たに有権者登録。しかも42%が18〜24歳だったとか!マイケル・ムーアよりはるかに影響力ありますね。もし中間選挙で民主党が勝ったら、テイラー・スウィフトのおかげだと評されるでしょう。
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2018.11.05 Monday | 01:25 | ドキュメンタリー映画 | comments(0) | - |

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2019.09.05 Thursday | 01:25 | - | - | - |

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