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シッコ

シッコ(2007 アメリカ)

「シッコ」公式サイトにリンク原題   SICKO   
監督・脚本・出演 マイケル・ムーア   
(ドキュメンタリー映画) 

第80回(2007年)アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞ノミネート

ボウリング・フォー・コロンバイン』で銃社会、『華氏911』でブッシュ政権の欺瞞を暴きだし、アメリカ社会の病理を描く作風でありながら、今や世界中が注目し、警戒するドキュメンタリー映画作家となったマイケル・ムーア。その強引な作風は熱烈な支持を得る一方、反ムーア派もそれに負けないくらい多い。その待望の?新作映画が『シッコ』である。Sicko(シッコ)とは、アメリカの俗語で、病人、精神障害者、倒錯者、変質者、狂人、変人、感染者…つまるところイカれた奴という意味をもつ。トロント映画祭でこの映画のダイジェスト版が上映され、久しぶりに公の場に登場したムーアを見て会場は大興奮。「シッコ!」のコールが鳴りやまずスタンデングオベーションがいつまでも続いていたという。しかしこの観客たち誰に向かって「シッコ!」とコールしていたんでしょうね(笑)

米国は先進国で唯一、国民皆保険制度(公的医療保険制度)がない国。医療保険未加入者は5000万人にものぼる。残りの2億5000万人は民間保険会社の「医療保険」に加入するしかすべがない。営利最優先の保険会社はあらゆる手段を使って支払いを拒絶するため、診療・保険金支給が受けられないケースが多数発生している。毎年1万8000人もの人たちが治療を受けられずに死んでいくという。また、たとえ治療を受けることができたとしても医療費があまりに高額なため支払うことができず、医療費破産してしまう人もしばしば見られるそうだ。映画『シッコ』は、監督のマイケル・ムーアいわく、"アメリカン・ドリームを信じる医療保険に加入している2億5000万人の物語"である。


以下、全般的にネタばれしています

 毎度、お騒がせします!

これを書いてしまうと、ただでさえ長くなりそうな記事を大幅に引き伸ばすことになってしまいますが...。マイケル・ムーア作品の場合、騒動がおきることによって、映画で描かれているテーマがいっそう浮き彫りになっていくことが多い。騒動も作品の一部だという解釈すら成り立つと思う。よって大長文覚悟で記すことにする。我慢して読んでくださるとうれしいデス。

映画界一のお騒がせ野郎、マイケル・ムーアが医療問題にメスをいれる!ということで全米の医療業界はそりゃもう大騒ぎ。マイケル・ムーア対策マニュアルをつくり、トレーニング・セッションまでやっていた。その具体的内容とは

1.医療や政治の話になったら話を打ち切る
2.デトロイト・タイガースの話題で話をそらす(ムーアはデトロイト近郊出身)
3.最近やせましたねとお世辞をいう

といったものだったらしい。
ムーアは、保険会社にインタビューする予定はなく、この騒動を笑ってみていたという。"保険会社は夜のニュースで意見をいくらでも表明することができる。反対側の意見は取り上げられない"というのがその理由だそうだ。

『華氏911』のときも全米公開8週間前に、突如製作会社ミラマックスの親会社ディズニーが配給をとりやめるという騒ぎが起こり、肝心のアメリカの配給先が決まらぬままカンヌ映画祭に出品するという事態になった今回はカンヌ国際映画祭での世界プレミア前にまたひと騒動。マイケル・ムーアが対キューバ禁輸政策に抵触した恐れがあるとして、財務省の調査の対象となっていると報じられたのだ。

今年2月、撮影のために9.11同時多発テロで救出活動にあたった救助隊員をキューバに連れて行き、医師の治療を受けさせた。しかし、米国では国交のない国キューバへの無許可渡航は禁じられている。ムーアには許可が発行された記録がない、というのがその調査理由。ブッシュ政府が、カンヌ国際映画祭が始まる10日前に、ムーア側に配達証明を送りつけてきたという。ムーア側は「当局は2006年10月からキューバ行きのことを知っていたのになぜわざわざこの時期に調査をするなどと言い出すのか」と困惑しながらも「ジャーナリスト以外のアメリカ人が、キューバを旅行することは違法だが、ドキュメンタリー映画こそ、ジャーナリズムの1つの形態で、違法なことはしていない」「調査を行うというこの決定は、ブッシュ政権が未熟で鈍感で政治的な目的のための連邦政府を悪用している最近の例を象徴している」とのべ
「私はブッシュ政権がすぐにこの調査をやめること、また調査への時間や資金を9.11の本当のヒーローたちをサポートするために充てることを要求する」と反論した。ムーアは、もしものときにそなえ、この映画のマスターテープをカナダに隠したといわれている。

さらにトラブルは全米公開直前に起こった。インサイダーの犯行らしいが、映画全編がyoutubeにアップロードされ、1000回以上アクセスされたのだ。その結果、配給のワインスタイン・カンパニーは公開日を6月29日から6月22日に1週間早める措置をとらざるをえなくなった。(ニューヨーク1館のみではあるが)。興行成績にもろに影響する可能性があるため、かつてハリウッドの悪魔と評された配給会社社長ハーヴェイ・ワインスタインはカンカンだったらしい。一方のムーア様は「違法にダウンロードし、それを売って利益を得ることは間違っている」としながらも、「多くの人に情報とアートをシェアしてほしい」「この手段であっても観てくれた人がいたことは結構うれしい」と冷静な対応をした。さすがマイケル・ムーア!実にWeb2.0時代的な考え方ですね。

 保険会社は支払いを否認するばかり?

公的医療保険制度のないアメリカでは、病院で診察を受ける前に、中間業者として民間の保険会社が割り込むことになる。ムーアいわく、これがアメリカの健康保険制度の諸悪の根源だという。

救急車の搬送費が費用として認められなかった保険の請求書が映し出される。アメリカでは例え死に掛けていようが、救急車を呼ぶ前に保険会社に事前連絡しておかなければ、救急車の搬送費は保険では支払われないそうだ。保険会社に電話できるような状態なら救急車なんて呼ばないって!ネタとしては面白いが、これが大真面目に行われている対応だと思うと背筋が凍る思いだ。

マイケル・ムーアが自分のWebサイト上で
「健康保険に関する辛い体験がありましたらお伝えください」と呼びかけたら何と1週間で25,000通も集まった。

生後9ヶ月で耳が不自由になった娘をもつ父親。十分な保険金がおりなかったため、片方の耳しか治療してもらえなかった。そこでその父親は以下のようなメールを保険会社に送った。

「著名な映画監督マイケル・ムーア氏が保険会社とのトラブル事例をつのっている。私は御社のしがない対応を投稿しておいた。御社のCEO(最高責任者)、映画出演のご経験は?」

保険会社の態度は豹変。結果としてきちんと治療してもらえたそうだ。不当な手段で巨富をむさぼるアメリカ企業にとって、"マイケル・ムーア"の名前は水戸黄門の印籠より効き目がありそうである。それにしても1週間で25,000通というのはすごい!インターネットというのは使い方次第でとてつもない力を発揮することを今更ながら確認した。こんなやり方で募集をかけ、目をひいた事例の人に取材に行く。こういう形でのジャーナリズムも今後増えていくのではないだろうか?

「以下のような症状をもつ方は、保険には加入いただけません」
スターウォーズのテーマ曲に乗せて、保険適用外になる症状の文字のオンパレードがはじます。ムーアらしい毒とウィットにあふれた笑いである。ただこの症状、画面に映し出されたほんの一部を見ても、これでは保険金が支払われることなどないのでは?と勘ぐりたくなるくらい多いのだ。。ちなみに身長183cm、体重59kgの人は"too skinny(痩せすぎ)"、身長155cm、体重79.5kgの人は"too fat(太りすぎ)"で保険に加入できないそうでございます。

保険会社の支払金額を削減できた人が病院長になれる。
保険金支払否認率10%死守、否認率の多い人にはボーナス...。
ちなみに否認の際、"実験的"という言葉がよく使われるようだ。よく意味がわからない。健康保険の公聴会?でリンダ・ピーノという医師がその実態を涙ながらに指摘する。保険がおりなかったため家族を亡くした人たちにとっては、この涙を見ても怒りしか感じないだろう。

保険会社でもどうしても否認できなかった支払いはどうなるか?
そのまますんなり支払われるかと思ったら大間違い。
最後の砦として"刺客"が登場する。いわゆる調査員だ。
保険会社の元"刺客"をつとめていた男性のインタビューにうつる。

「まるで殺人事件の調査みたいだった」
どんな手段を使っても保険金の支払いを否認すべく、本人も知らないような過去の疾病を無理やり探しまくるエピソードには仰天した。ヘソの腫れなんてものもありましたよ。その男性は「あんな仕事から足を洗うことができてほっとしている」と述懐している。元保険会社の"病人を遠ざける役割"の営業窓口の女性もビジネスライクに断らざるを得なかった状況を涙ながらに訴える。

映画がはじまって40分たってからようやくマイケル・ムーア様のご登場となる。
画面に出すぎるという批判に答えたのか?」とインタビュアーの質問に対しムーアは「見た目が悪いからね」と笑った後、「この作品は理由もないのに苦しんでいるアメリカ人たちの話ではじめることにした。自分が出ないほうが効果的だと思った」と語っている。ただ、その40分は思わず目を覆い、耳をふさぎたくなるようなエピソードのオンパレード。ムーア様の、愛嬌のある、まあるいお姿でもあったほうが多少心がやすまったような気がしなくもないデス。

 信じられぬ政治家たち

現在のアメリカの保険は、全米最大のHMO(health maintenance organization)カイザーパーマネンテがビジネスのため、「私は医療問題などに関心はない」ニクソン大統領に提案したのがはじまり。保険会社に有利なように法律が改正され、契約書への記載の不備等の理由で先端治療への支払いが拒否できるようになった。さらに治療できたとしてもあまりにも医療費が高額なため破産してしまうという悪循環まで生まれてしまったという。

「生意気」「かわいい」「セクシー」
最高級の枕詞でヒラリー・クリントンが紹介される。ヒラリー・クリントンは1993年にClinton health care planを掲げ、国民皆保険の導入を提言する。医療業界はあせりまくり、「国民皆保険は社会主義のはじまり」といった大ネガティブキャンペーンを展開。医療業界はヒラリー・クリントン封じ込めに1億ドル以上つぎ込んだといわれている。ヒラリー・クリントンは医療業界からの圧力に屈し、7年間活動を封印。昨日の敵は明日の友。ヒラリーは封印のご褒美として今や医療業界から多額の献金を受け取る立場になってしまった。かつてムーアはヒラリーを「非常に良心的な政治家」と高く評価していた。モニカ・ルインスキー事件の際、ムーアはふざけて「あなたにふさわしい次のダンナ候補」というビデオをヒラリーに直接手渡したという。ヒラリーの映像をバックにナレーションをつとめるムーアの声音にはヒラリーへの失望感がにじみ出ている。まあ、献金を一番もらっているのはいうまでもなくジョージ・w・ブッシュですが。悪名高きロビイスト、ビリー・トーザンの映像も出てくる。

 カナダ、イギリス、フランス

アメリカと違って理想的な健康保険制度の例としてあげられたのはカナダ、イギリス、フランス。いずれも医療費は無料。たったひとりでカナダの国民保険制度を改革し、セリーヌ・ディオンを差し置いて(笑)最も偉大なカナダ人に選ばれたトミー・ダグラスの話、医療費のためにカナダ人と「偽装結婚」するアメリカ人女性のエピソード。イギリスで肩を脱臼し、無料で治療を受けることができたアメリカ人のビートルズマニアなどの話が続いていく。イギリスのNHS(国民健康サービス)管轄のGPと呼ばれる医師が登場する。イギリスでは患者を治療し病気を予防すればするほど報酬が上がる"実績報酬"。国家公務員でも努力と腕しだいで年収2000万円を超える暮らしができる。フランスでは乳児を抱えた母親には公的な家事サービスまで用意されている。

フランスにおける失業者の多さ、イギリスにおいて資金削減により病院の倒産や医師の出国が相次いでいること、カナダには若者のホームレスがいるなど都合の悪いことは取り上げないといった批判があるようだ。

先進国で唯一、国民皆保険制度がなく、治療が受けられずに死ぬ人もいるアメリカ。かつ医療費が高額のため、それによって破産してしまう人も多いアメリカ。一方、国民皆保険で医療費も無料のカナダ、イギリス、フランス。
あくまで無料の国民皆保険「制度」が理想的だと訴えたいがための演出であり、カナダ、イギリス、フランス社会を丸ごと賛美するのが主旨ではない。特に都合の悪い部分を隠匿した恣意的な演出だとは感じなかったが...。
フランスで暮らす米国人の集まりの場面。ムーアは懐疑に満ちた表情で落ち着かない。なぜフランスではこのような制度が実施でき、アメリカではできないのか?という問いに対して、ある女性がいった言葉が強く印象に残る。
フランスは政府が国民を恐れているの。アメリカでは国民が政府を恐れているでしょう

ムーアのこの映画の製作目的は「民間の健康保険会社を廃止すること」である。
「健康保険は、特権ではなくて基本的な人権だ。先進国の中で唯一われわれには公的な保険制度がない。目の前に治せる患者がいるのに治療を施す前に“その場に居ない医者ではない”人間に(保険会社の人間)許可を求めなくてはならないなんて。医者と患者の間に中間業者が介在する余地なんて必要ない」とムーアは語る。前述の救急車の事例を思い出してみれば、この制度がいかに不可思議なものであるかがわかるだろう。ムーアはつまるところ、人の命にかかわるようなことを、アメリカの、営利最優先の民間企業などにまかせていては、今のような状態になるのがオチだと考えていると思われる。

カナダやフランスなどでも、自分たちの健康保険制度を持ち上げすぎるという批判があるという。カナダ人は待ち時間の長さについてよく不満をいうらしい。そのとき、ムーアは殺し文句をはく。

じゃあ、アメリカの制度と交換するかい?

答えはいつもNo!人間というものは恵まれた環境に慣れてしまうとそれに気づかない生き物のようだ。

 9.11の英雄、グアンタナモ、キューバ

入院中の老人を、医療費が支払えないからという理由で貧民街に捨てる場面には目を疑った。ムーアの沈痛なナレーションが響き渡る。
「これが僕らの国か.....医療費が払えない国民をゴミとして捨てる国、アメリカ。底辺に生きる人をどう扱うかでその社会がわかる。じゃあその逆は?エリート層の扱いはどうだろうか」
そこで登場するのが9.11の際、救命作業のため、自らの健康を害してしまったボランティア・ワーカーたちである。9.11の英雄のための基金すら受給資格が厳しく、政府の職員ではない彼らは給付を受けることができない。そこでムーアは彼らを、キューバ南にある"アメリカで唯一無償治療が受けられる場所"グアンタナモ米軍基地に連れて行く。

「彼らは9.11の英雄なんだ。アルカイダと同等の治療を受けさせてやれ。容疑者以上の治療は望まない

この部分だけ見ると、ムーアがグアンタナモ米軍基地に対して本当に"自国の安全を脅かすテロリスト"だけが収容されている場所だと信じているかのように見える。もちろんそんなことはない。ムーアはちゃんとこの映画を見ていて、賛辞のコメントを寄せている。グアンタナモについては、『グアンタナモ、僕達が見た真実』でじっくり取り上げられており今回の映画のメインテーマではないから深入りは避けたのだろう。しかし、アメリカで唯一無償治療が受けられる場所がグアンタナモ米軍基地だということ自体強烈な皮肉であり、毒である。どぎつすぎるネタなので、これを記すこと自体大ネタバレなのだが予告編でばっちり出てたし...。グアンタナモで何が問題とされているかを知っている人は、引きつった笑いを浮かべる箇所である。予告編でのネタバレはややいただけない。グアンタナモ海軍米軍基地での治療を断念し、ムーア一行はキューバの街に入る。かつて"かつて僕らを殺そうとした"、"史上最悪の"、"魔王(カストロ)の住む"国だと45年以上教えられてきた国。キューバ。
だが、ひとつだけ確かにいえることがある。キューバでは国民皆保険が実施されている、と。キューバで治療を受けるためには費用も保険カードもいらない。名前と生年月日があればよい。映画の冒頭、高額医療費のために破産した例として紹介された女性ダナ・スミスさんは
「私は20年間戦い続けていたのよ。治療費が無料なんて信じられない」と涙ぐむ苦しむアメリカ人を助けたのは、国交のない国キューバの医師だった。チェ・ゲバラの娘で、医師であるセリア・ゲバラさんはいう。「国が生産性を高め裕福になったのなら、それ以上に国民にケアすべきよ
アメリカの金満家たちはこのコメントを社会主義的のひとことで片付けてしまうに違いない。

 マイケル・ムーアはなぜ日本に来ないのか?

マイケル・ムーアはなぜ日本に来ないのか?という質問に対し「いつか、日本に行けることを楽しみにしています。私は、今まで日本に1度も行ったことはなく、日本には素晴らしいヘルスケアのシステムがあるのを知ってます。映画『華氏911』の日本での興行収入は、アメリカを除いた世界の興行収入の中でナンバーワンでした」とリップサービス。では、なぜ日本で撮影しなかったのか?という質問には「行くまでの時間が長過ぎるからです。要するに、アメリカ人の典型的な怠け癖で、日本人みたいな労働観を持ち合わせていないのです」と語った。

これを真に受けてはいけない。日本の健康保険制度は無料ではなく、自己負担率も3割に増えている。介護医療は実質的に民間に丸投げ状態。マイケル・ムーア様に取材に来ていただけるほど、ご立派な状況ではないのである。

ムーアはかつて小泉政権に対して
「小泉は日本国民の意思に反してイラクへの自衛隊派遣をやっている。...平和を追求してきた日本がイラクに自衛隊を派遣するのを見るのはとても悲しい。世界中の人は日本がこの戦争にかかわるのは恥ずべき行為だと思っているよ」
“大量破壊兵器”も”イラクとアルカイダの因果関係”も未だに見つかっていない。何の大義ではじめたのかわからぬイラク戦争のために、初の自衛隊海外派遣を行った小泉政権は歴史上に大きな汚点を残したのは確かだ。

さらに「世界中で不正行為を行う米国の資本家や企業の、闇の力が動いている」と警告。「何かを民営化すればするほど、その国は米国と同じ状況になっていくはずだ」とコメントしている。おそらくムーアは、今の日本にアメリカに近い匂いを感じとっているに違いない。



 ムーア、パワーダウン?

映画『シッコ』では、これまでほどムーアが画面に登場しない。
挑発的な要素もかなり減っている。相変わらず笑いは細かく散りばめられてはいるけれど、これまでのような強烈な毒がない。ぼーっと見ていたら「ここが笑うところだ」と気づかないくらいマイルドだ。"マイケル・ムーア印"と呼ぶべき要素がことごとく薄まっている。"医療保険制度"というテーマゆえ、感情より理性に訴えたほうがより伝わる、という演出意図かもしれない。

映画『シッコ』を見ると、ブッシュ再選の傷がマイケル・ムーアの中でまだ癒えていないのでは?といった感がある。より母国アメリカへの絶望感が深まり、エネルギーを弱めている感がしなくもない。

マイケル・ムーアは『華氏911』で巨大な敵にたった一人で立ち向かった。受賞が確実視されていたアカデミー賞ドキュメンタリー賞のノミネート資格を捨ててまで、大統領選挙直前に作品をTV放映し、ひとりでも多くの人に真実を伝えようとした。尽力むなしく、ブッシュは再選。
ブッシュ再選、世界中落胆
59,054,087人ものアメリカ人はどうすりゃそこまで間抜けになれるのか?
という文字がタブロイドに躍った。ブッシュの再選が確定したあと、しばらくマイケル・ムーアの公式サイトがイラク戦争の犠牲者と思われる人々の写真で埋め尽くされてしまっていたのをよく覚えている。

ひと昔前までは、国際社会でのジョークのメインターゲットは旧ソ連だった。それはこの映画中でも頻繁に出てくる。だがそれはあくまで過去の話。今では、ブッシュ政権、そして単独覇権路線を歩み続けているアメリカが世界の笑いのネタN0.1の座を奪い取ってしまった。迷走を続けるアメリカは、今や世界中の笑いもの。アメリカに憧れるのは日本のプロ野球選手ぐらいだ。

「今までのあなただったら不当な決定を行った保険会社の役員の自宅前にマイクをもって突撃したのでは?」というインタビュアーの質問に対しムーアは「だけどそんなに効果はなかっただろう」と切り返す。

「前と同じやり方でもいい映画になっただろうが、みんなマイクがまた同じことをやっている、というだろう」
「小さな委員会を追っかけるよりやるべきもっと大きなことがある」
「私だって歳をとっていく。生きているうちにもっと大きな変化を目にしたい」

こういうコメントに納得しつつも一抹の寂しさを覚えるファンもいるだろう。映画としての娯楽性より、目の前の現実をより大きく動かせる表現手段をムーアは模索している。映画『シッコ』はその転換期にあたる作品なのかもしれない。

 マイケル・ムーアはなぜ映画を作り続けるのか?

マイケル・ムーアは長期的な目的を抱えて映画制作を行っている。
「デビュー作の『ロジャー&ミー』(1989)からずっと同じで、アメリカの経済システムを平等にすることなんだ。アメリカの不公平な経済システムが変わるまで、どんどん映画を創り続けて発信していくよ。人口の10%がアメリカ全体を支配している社会を平等とは思わないね。その不条理と戦っているんだ」
ムーアは『華氏911』のインタビュー時にこんなことを言っている。
「確かに未だにアメリカ人の4割がイラクが9.11に関係があると信じている。でもそれは1年前の7割にくらべ、3割も落ちた。30%の人たちが真実に気づいたってことなんだ」
さらに、最近のインタビューでは「アカデミー賞授賞式で『ブッシュよ、恥を知れ』と発言したときには色々と批判を受けた。だが今となってはブッシュ不支持率は70%を超えている。つまり70%は私の発言を支持しているということになる
マイケル・ムーアへの支持率が70%もあるとは思えないが、ムーアの主張がようやく広く浸透してきているのは事実だろう。『華氏911』は賛否が割れたが、この映画『シッコ』は、アメリカ国民誰もが他人事ではすまされない医療保険制度に関する内容だけあって、全米の9割の評論家が支持を表明。「マイケル・ムーアの成熟。最高傑作だ」と絶賛の声が乱れ飛んでいる。そんな状況下であせっているのが来年行われる大統領選挙の候補者たち。こぞって「国民健康保険の導入」を公約に掲げ始める動きがみられているという。参考記事

マイケル・ムーアたった一人の、アメリカでの影響力は本当に測り知れない。
ムーア自身がひとつのメディアだといってよい。
こんな映画作家、前代未聞だ。
 
マイケル・ムーアがよくあるインテリ層の左翼ごっこではなく、本気で母国を愛し、それゆえ憂いていることは過去の作品をひもとけば簡単にわかる。ムーアはインタビューで次のような発言をしている。
「ぼくは人生の中でその時点ではまだ一般的でないようなことでも、リスクを賭けて発言してきた。アメリカ人を信頼しているからね

銃社会、イラク戦争、医療問題...。マイケル・ムーアはアメリカ人の生活と命にかかる問題について問いかけを続けている。彼が真に憎むのは、人々を無意味に苦しめることによって巨富を得ている一部の資産家たちだ。アメリカに住む、富裕層でない、声なき弱き人たちにとってマイケル・ムーアとは唯一の希望の星なのかもしれない。
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主な参照文献等
「マイケル・ムーアがよくわかる本」(宝島社)
「PLAYBOY9月号 マイケル・ムーア語る」(集英社)

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2019.10.06 Sunday | 00:07 | - | - | - |

コメント

はじめまして!
シッコ、僕も見に行きました。ほんとにアメリカの医療のひどさには唖然としましたね…。
この記事でいろいろと再確認させていただきました。
2007/08/29 9:21 AM by けいと
けいとさん、はじめまして!
コメントありがとうございます。

この映画を見てしまった後では、アメリカに住みたいとは絶対思わないですね。
迂闊に病気もできない(^^;
2007/08/29 6:40 PM by moviepad
お久しぶりです。
扱っているテーマは超深刻なのに、決して陰鬱な感じにならないところが、ムーアの特異なところですね。
この映画が米国人によって作られ公開されて、米国内でヒットしていることを、私は重視します。

そして、日本人の多くが見ていることも意義深いと考えています。何故なら、
日本は「マイケル・ムーア様に取材に来ていただけるほど、ご立派な状況ではないのである」。
そうです、この認識抜きに、この映画を語っても不充分です。自分たちのことでもあると思わなければ。
2007/09/04 10:34 AM by syunpo
syunpoさん、お久しぶりです!

マイケル・ムーアという人は、あくまでアメリカの国内問題をアメリカ人に向けて発信している人ですね。本来、他国のヒトがムーアを持ち上げるのは変な話であります。(笑)
でも、銃社会、医療問題、イラク戦争...アメリカの病理は世界に伝染する可能性が高い。
決して他国のことと高見の見物はできないですね。

もっともムーアはこの映画は世界に向けたものである、と断言。
「ほかの国の健康保険も経済的に問題を抱えている。
でもアメリカのような方向だけは取らないでくれという警告のメッセージだ」という発言をしています。

「エンロン」というドキュメンタリー映画の中で電力民営化によって
エンロンが巨富をむさぼる様子が生々しく描かれていたことを思い出しました。

人々の生活の根幹をなすものを民営化してしまうとどうなるのか?
ということについて考えさせられた作品でした。
もっとも日本の場合、最近の社会保険庁の失態を見てると...。
本当にここに描かれている世界は、日本人にとっても明日は我が身なのかもしれません。
もうアメリカの変なところを真似する時代ではないと思うんですけどね。
2007/09/04 7:36 PM by moviepad
もう一度お邪魔します。
昨日、こちらのブログを読んで、解説の素晴らしさに感動して思わずコメントを長々と書いてしまいましたが、PC未熟者で、コメントが全部消えてしまいました・・・。で、TBだけでさせていただきました。

アメリカの医療保険の金額を明示していないのが気になりましたが、アメリカ人なら常識的問題なのでしょうか?
保険会社によって、金額の差があるだろうし・・。

ブログにも書きましたが、一番気になったのは、アメリカ人の肥満度でした。
2007/09/16 2:26 PM by mariyon
mariyonさん、こんにちわ!

コメントなしTB、OKですのであまり気になさらずに!(というか、自分がそれをすることが多いし...)
ただし、大絶賛コメントは諸手をあげて大歓迎!あ、ご批判も謹んでお受けします...(笑)

アメリカ人の肥満度...
僕はあまり詳しくないのですが、アメリカの食べものが太りそうなものばかりというのが原因でしょうかね?

アメリカの医療保険の金額については私も知りません。興味がないというか、うーん知りたくもない(爆)

ちょっと話はそれますが、郵政民営化をアメリカが歓迎しているのは、
いうまでもなく簡保に外資が参入することが可能になるから。
この映画で描かれたような世界が日本に侵略してくる可能性も十分にあります。
決して他国ごととはいえない映画です。
2007/09/16 2:56 PM by moviepad

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「シッコ」
2007年(アメリカ)原題「SiCKO」123分 ★★★☆☆←独断と偏見による 「ボウリング・フォー・コロンバイン」「華氏911」と来て、「シッコ」。 「sicko」とは、「sick」(病気)のスラングで「あいつビョーキじゃね?」 みたいに軽蔑的に使う単語のようです。 つま
(どや!みてみぃ〜。 2007/08/29 12:29 PM)
【2007-119】シッコ(SICKO)
人気ブログランキングの順位は? ムーア先生、急患です。 保険満足度は 先進国中最下位!! 救急車に事前申請? テロより怖い、 医療問題。
(ダディャーナザン!ナズェミデルンディス!! 2007/08/29 9:16 PM)
感想/シッコ(試写)
日本はダイジョウブ!? 『シッコ』8月25日公開。先進国で唯一、国民健康保険制度を持たないアメリカ。国民は民間の保険に加入するが、どこの会社も人命よりも利益優先。この事実に気づいたマイケル・ムーアはその危険性を訴えるべく立ち上がった! 諸外国を回ってアメ
(APRIL FOOLS 2007/08/29 10:45 PM)
「シッコ」レビュー
映画「シッコ」についてのレビューをトラックバックで募集しています。 *監督・製作・脚本:マイケル・ムーア 感想・評価・批評 等、レビューを含む記事・ブログからのトラックバックをお待ちしています。お気軽にご参加下さい(^^
(映画レビュー トラックバックセンター 2007/08/30 5:38 AM)
シッコ(2007年)
『華氏911』のマイケル・ムーアが、またまたアメリカの恥部を暴きました。それは、医療問題。先進国で唯一と言われる国民皆保険システムの無いアメリカの医療に関する問題をまじめに暴きます。 ”テロより怖い医療問題”と言うのがこの映画の宣伝文句ですが、結構シャ
(勝手に映画評 2007/08/30 6:49 AM)
シッコ / Sicko
                                                                                                                   
(我想一個人映画美的女人blog 2007/08/30 11:49 AM)
9.11の先にあるモノ。『シッコ』
アメリカの医療システムについての疑問を描いたドキュメンタリー映画です。
(水曜日のシネマ日記 2007/08/30 12:39 PM)
映画:シッコ SICKO
シッコ SICKO(シネマイクスピアリ) 「米国の偉大なところは文明によるものではない 自らを正す能力にある」 SICKO=病人。まさか泣くとは思いませんでした。劇中に何度ももらい泣き・・・ 大まかなストーリーとレビュー等観ていたのですが驚きの連続。無保
(駒吉の日記 2007/08/31 6:17 PM)
「シッコ SiCKO 」映画感想
アメリカの医療制度はビューキだ! 久々の、マイケル・ムーア監督の新作ドキュメンタ
(Wilderlandwandar 2007/08/31 10:11 PM)
シッコ・・・・・評価額1800円
よくぞ言ってくれた。 アメリカの電波少年、マイケル・ムーアの最新作「シッコ」は、「アメリカの医療保険制度の問題」を取り上げた意欲作。 これには、政治的な立場を超えて、喝采を叫んだ観客も多いんじゃないだろうか。
(ノラネコの呑んで観るシネマ 2007/09/01 9:34 AM)
シッコ
【SICKO:2007/08/25公開】09/01鑑賞製作国:アメリカ監督・製作・脚本:マイケル・ムーア出演:マイケル・ムーア医療保障の破滅によって崩壊し、粉々にされ、場合によっては絶たれてしまったごく普通のアメリカ人数名のプロファイルで幕をあける本作は、その危機的状況
(映画鑑賞★日記・・・ 2007/09/02 11:29 AM)
「シッコ」
映画 続いちゃってスミマセン・・更新 すっかり遅れてマス。8/23 試写会で 観てきました。「シッコ」公式サイトマイケル・ムーア 最新作。「米国の医療制度は ビョーキ(Sicko)だ!!」 とユーモアたっぷりに描いてます。アメリカでは医療保険が民営化されて
(かいコ。の気ままに生活 2007/09/02 3:21 PM)
「シッコ」:5か国病人治療合戦
監督:マイケル・ムーア 米国2007年 以前『ER』を見ていたら、救急病棟に運びこまれた患者に応急処置をした後で「この患者が入っている保険では別の病院に回した
(ひねくれ者と呼んでくれ 2007/09/02 9:32 PM)
シッコ
 『ムーア先生、急患です。』  コチラの「シッコ」は、「ボウリング・フォー・コロンバイン」や「華氏911」のマイケル・ムーア監督が『テロより怖い、医療問題。』に斬り込んだ8/25公開の社会派ドキュメンタリーなのですが、劇場鑑賞券が当たったので、観て来ちゃ
(☆彡映画鑑賞日記☆彡 2007/09/02 11:30 PM)
映画『シッコ SiCKO』
 米国の病理現象を突撃取材で追及してきたマイケル・ムーア監督の今回の標的は、米国の医療システム。米国は、公的な国民皆保険制度をもたず、民間の医療保険に依存している。国民の6人に1人が保険に未加入で、医療現場を市場主義が支配し、効率優先の病院経営があた
(コラムニスト宣言 2007/09/04 10:32 AM)
シッコ
もう、30年以上も前になりますが、アメリカで長期に入院したことがあります。原因は肺炎でしたが、高熱が長く続き、相当に危ない状態にもなったそうです。当時は、まだ、現在のアメリカにある保険制度もありませんでした。医療費が高いため、普通のアメリカ人が、長期に
(日っ歩〜美味しいもの、映画、子育て...の日々〜 2007/09/06 7:08 AM)
『シッコ Sicko』 マイケルムーア監督 素朴な善悪二元論的動員手法への違和感
? 評価:★★☆2つ (僕的主観:★★★☆3つ半) 日本人にとっては、あまり意味のない映画〜ドキュメンタリー映画としては駄作だろう ■二項対立の不安〜理由を追っていくと不合理な原因へ突き当たる 面白いなと思ったのは、アメリカ合衆国のコミュ
(物語三昧〜できればより深く物語を楽しむために 2007/09/08 10:22 AM)
映画「シッコ」
原題:SiCKO またしても富める国アメリカの暗部にして歪んだ実態をみる思いがする、日本がこの国に追随しているのだとしたら国民として怒りをもって異を唱えるべきか・・ 現在の日本では、健康保険の自己負担割合が3割、つまり前回歯医者に通っていた時には
(茸茶の想い ∞ 〜祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり〜 2007/09/08 12:46 PM)
★「シッコ」
今週の週末レイトショウ鑑賞は・・・ 本日公開の本作。 ジャッキー・チェンの「ラッシュ・アワー3」は、 目覚まし時計欲しさに前売り券買っちゃったので、平日に見ることにしたので。
(ひらりん的映画ブログ 2007/09/10 3:47 AM)
シッコの前にメタボだろ(笑)【シッコ】
突撃、アポなし取材でおなじみの マイケル・ムーア監督最新作『シッコ』を見てきまし
(犬も歩けばBohにあたる! 2007/09/11 5:55 PM)
シッコ 2007-48
「シッコ」を観てきました〜♪ 「ボウリング・フォーコロンバイン」、「華氏911」で有名なマイケル・ムーア監督の新作です〜♪ 多くの先進国は、若干負担するか全く負担無しで治療が受けられるシステムができている。そんな中、そういった保険制度がない国、ア
(観たよ〜ん〜 2007/09/12 6:13 AM)
『シッコ』
マイケル・ムーア監督作品は社会を痛烈に切り込む。今回は(いつも?)大真面目。誰にも身近な話題の医療問題。原題:SICKO監督・脚本:マイケル・ムーア 上映時間:113分 (2007/アメリカ)-Story-ドキュメンタリー監督マイケル・ムーアが、4700万人の無保険者だけでは
(たーくん'sシネマカフェ 2007/09/15 12:47 PM)
本当は怖い医療保険「シッコ SICKO」
アメリカの民間の医療保険を見ていると 3割負担とはいえ日本健康保険はなんて素敵! 日本に住んでて、ほんとうによかったって思うけど 世界にはまだまだそんなものじゃない。 全面医療費無料の制度!!なんて魅力的! イギリスなんて、その場で交通費までキャ
(茅kaya日記 2007/09/16 8:23 AM)
「シッコ」 背景にあるのは個人偏重主義
はてさて健康保険充実度のリストでは日本は第何位なのだろうか? この映画を観て、ア
(はらやんの映画徒然草 2007/09/17 6:23 AM)
『シッコ SiCKO』★★★★☆
テロより恐い、医療問題。 第60回カンヌ国際映画祭で特別招待作として上映され、6/29の 全米公開でも大反響だった『シッコ SiCKO』 が、いよいよ 8/25に日本で公開。 今年 本目の映画 『シッコ SiCKO』 アメリカは、何でも恵まれていると思ってい
(秘書OL キレイのヒ・ミ・ツ☆ 2007/09/23 5:06 PM)
シッコ (Sicko)
監督 マイケル・ムーア 主演 マイケル・ムーア 2007年 アメリカ映画 123分 ドキュメンタリー 採点★★★★ 何気に厄介な難病を患っているおかげで、新規で生命保険に加入できない私。今入っている保険を細々と大事にしていくしかないそうで。あ!今、思い出した!10
(Subterranean サブタレイニアン 2007/11/05 10:28 AM)
シッコ(DVD)
新たな標的は、テロより怖い、医療問題!! 生きるべきか、死ぬべきか__アメリカではそれを決めるのは保険会社。そのウラで医療費が払えないというだけで多くの国民が命を落としている・・・!泣く子も黙る超大国のはずなのに保険充実度は世界37位、なんと先進
(パピ子と一緒にケ・セ・ラ・セラ 2008/04/17 5:03 PM)
「シッコ」(カナダ 2007年)
先進国で唯一公的医療保険制度がないアメリカ。 マイケル・ムーアの今回のターゲットはアメリカの医療システム。
(三毛猫《sannkeneko》の飼い主の日常 2008/07/13 8:17 PM)

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