映画のメモ帳+α

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セカンド・コーラス

セカンド・コーラス(1940 アメリカ)

セカンド・コーラス(1940)原題   SECOND CHORUS
監督   ヘンリー・C・ポッター
脚本   イアン・マクレラン・ハンター エレイン・ライアン ジョニー・マーサー
作曲   アーティ・ショウ
音楽   エドワード・ポール
出演   フレッド・アステア ポーレット・ゴダード
      バージェス・メレディス ドロシー・ラムーア チャールズ・バターワース

(日本劇場未公開)

アカデミー賞作曲・編曲、歌曲賞("Love of My Life")ノミネート

セカンド・コーラス』はフレッド・アステアポーレット・ゴダードと共演した作品。ゴダートがほとんど踊れなかったこともあり、アステアの歌とダンスは少なめ。売りはジャズクラリネット奏者アーティ・ショウが実名で登場することだが、魅力的とはいいがたい。戦時中の空気に内容がそぐわなかったこともあり、興行的に惨敗し、アステア本人も失敗作と認めている。

何といってもキャストが皆、精彩を欠く。
アステアはジンジャー・ロジャースとのコンビを解消するなど、キャリアが下降線になっていた時期。
(皮肉にも本作撮影中、ジンジャー・ロジャースは演技のみでのぞんんだ『恋愛手帖』でアカデミー主演女優賞を受賞している。アステアはロジャースに"Ouch"とだけ書いた電報を送ったという)
相手役のポーレット・ゴダードが当時、チャップリンとの離婚騒動の真っ最中だったのも災いしている。
一番の目玉はアーティ・ショウの出演だが、彼もただのエラソーなイヤな奴にしかみえない。

キャストのケミストリーが悪いのが影響したのかしないのか
作品も台詞がやたら多く、音楽が少ない。

映画はトランペッターはアーティ・ショウ楽団のメンバーになることを夢見ている2人の大学生トランペッター。
やがて秘書の女をめぐっても争うようになり...という他愛ないもの。
ただし、大学生役のアステアは当時41歳、バージェス・メレディスは33歳...(^^;
メレディスは何とその後、(チャップリンと離婚後の)ポーレット・ゴダードと結婚するんですが。
映画内ではそんな雰囲気まるでなし。

アステアとメレディス、かつては親友だったが、今ではお互いの足を引っ張って出し抜こうとする関係に変わっている。コメディタッチを狙ったのだろうが、イジイジとした印象しかなく、面白くもない台詞を中心に面白くもない物語がダラダラと続くだけ。マンドリン奏者のスポンサーも全く笑えず。ラスト、アステアが指揮をしながら踊る場面は見ごたえあるが、ラストの締めとしてはインパクトが弱すぎる。こんな場面は劇中でさらっと流すべき。

アステアは1968年のインタビューで「『セカンド・コーラス』は自身の出演作の中で最悪の作品」("The worst film I ever made")と語っており、アーティ・ショウは自分のフィルモグラフィーから本作を消去してしまっている。

また、画質が極めて悪い。廉価版のDVDで観たせいかと思っていたが、そういうことだけではないようだ。
本作は1967年にパブリック・ドメインとなって、その後何度もダビングされたため?今見ることができる画像はお世辞にも美麗とは言い難い。何せ、ライトの当て方が変、真ん中あたりにテキトーにあてているだけに見え、人物ですら無意味な光で見づらくなっている。リマスターしたいと思うような作品じゃないしね....。

では楽曲について簡単に述べます。

冒頭、アステアがトランペットで演奏(Bobby Hackettによる吹替え)しているのは"Sugar"
他、ヴィクター・ヤング作曲によるジャズ・スタンダード"Sweet Sue, Just You"もありました。1939 Artie Shaw (broadcast) - Sweet Sue Just You (10-26-39 RCA Victor release version)

アーティ・ショウ登場!
"Everything's Jumping"


"I Ain't Hep To That Step But I'll Dig It"はアステアとポーレット・ゴダードによる唯一のコラボ。


こうやって単体でみるとこの曲、なかなか良い。アステアのラップ風の出だしも新鮮。
でも...ゴダードはほとんど踊っていないこともあり活気が感じられず
映画の中では全く魅力的に映りませんでした。

"Love Of My Life"
アーティ・ショウ作曲によるアカデミー楽曲賞ノミネート曲。
物語運びが鈍いため、唐突に挿入された感あり。


アステアがロシア人風のコスプレで歌う"Kamarinskaya"、アーティ・ショウに売り込むため、ピアノで歌う"Poor Mr. Chisholm"などをへて、アーティ・ショウ様が"Concerto For Clarinet"で登場。


アステアが指揮をしながら歌い踊る"Hoe Down The Bayou/Poor Mr. Chisholm"。
この映画の唯一の見どころです。


実はボツになった曲があります。"Me And The Ghost Upstairs"

こうやって部分的にみるとそんなに悪くないんじゃね?と思うのですが
映画を通してみるとどれも冴えない。画質が悪いことも影響しているだろうけど何せ物語がつまらなさすぎる。
『セカンド・コーラス』はアステア作品を制覇したい人、アーティ・ショウを見たい人以外にはおすすめしません。
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2017.03.29 Wednesday | 02:30 | - | - | - |

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