映画のメモ帳+α

音楽映画、アカデミー賞関連の記事に力を入れています。
ゾンビ、スタートレック、ヒッチコック監督作、ドキュメンタリー映画のカテゴリーもあり。
映画300字レビュー、はじめました。
※TB、コメントともに承認制とさせていただいております

スーパーサイズ・ミー

スーパーサイズ・ミー (2004 アメリカ)

スーパーサイズ・ミー(2004)原題   SUPER SIZE ME
監督   モーガン・スパーロック
脚本   モーガン・スパーロック
撮影   スコット・アンブロジー
出演   モーガン・スパーロック アレクサンドラ・ジェイミソン
     ダリル・アイザック リサ・ガンジュ スティーブン・シーゲル
     ブリジット・ベネット エリック・ローリー ジョン・バンザフ
     デビッド・サッチャー リサ・ヤング ケリー・ブラウネル      

第77回(2004年)アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞ノミネート


生まれて初めてマクドナルドに言った時のことを今でも何となく覚えている。ハンバーガーに関してはさほど印象に残らなかったが、いっしょに頼んだマックシェイクが...ストロー吸うのにやたら力がいる!子供だったので結構大変。飲むのに時間がかかるため、量が多いような錯覚を感じるのがよかった!?マクドナルドは1971年に初めて日本に進出。当時は物珍しさから"牛肉100%なんて真っ赤なウソで、実際は猫肉100%。マクドナルドの店の傍にあるゴミバケツには猫の皮が大量に捨ててあり、それを三味線製造業者がもらいにくる"という、訳のわからぬ都市伝説を聞いたものでしたが、今やすっかりメジャーになり"アメリカにもマクドナルドがあって驚いた!"などとぬかすアホが大量に発生する始末となりました。そのアメリカのマクドナルドには"量が多いような錯覚"どころがスーパーサイズと言われる大容量の商品があくさんあったんですね。『スーパーサイズ・ミー』はそのマクドナルドを扱ったドキュメンタリー。30日間朝・昼・晩マクドナルドを食べ続けたらどうなるか?というアホとしか言いようがない企画を軸に、アメリカの肥満社会を浮き彫りにします。公開当時、大反響を呼び、全米興行成績で2週間ベスト10に入るなどドキュメンタリーとしては異例の大ヒットとなりました。

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マイケル・ムーアの世界侵略のススメ

マイケル・ムーアの世界侵略のススメ(2015 アメリカ)

マイケル・ムーアの世界侵略のススメ原題   WHERE TO INVADE NEXT
監督   マイケル・ムーア
脚本   マイケル・ムーア
編集   パブロ・プロエンザ T・ウディ・リッチマン タイラー・H・ウォーク

(ドキュメンタリー映画)

マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』は『キャピタリズム マネーは踊る』(2009)以来、マイケル・ムーア6年ぶりの新作映画。『キャピタリズム〜』が"自分の長期的な目標は一部の金持ちが支配する経済システムを是正すること"と発言し続けているムーアの集大成的内容であったこと、かつムーアは"しばらく働きづめだったため疲れ果てている。しばらく映画を撮るつもりはない"と発言していたこともあり、正直言って、もうマイケル・ムーアの新作映画は観ることができないかも、とボンヤリ思っていた。と思ったらしら〜と新作が作られていた。ムーア映画は内容の過激さゆえ公開前にいろいろと問題が起こることが多く、彼の新作映画情報は自然に入ってくるのがここ最近の習わしだったのに、本作に関しては映画館の予告編をみて初めて知る有様。人気監督ゆえ日本でもアメリカ公開とのタイムラグが短いのだが(せいぜい2か月遅れ。『華氏911』のときは日本で少しでも早く公開するため翻訳等涙ぐましい尽力があったというニュースを見た気がする)この『〜世界侵略』はアメリカでは昨年末に公開されており、5か月遅れ。しかも予告編を観る限り、どうもヤバそう。というわけで過度な期待は持たず、はてしなく義務に近い気持ちで観に行きました。

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アクト・オブ・キリング

アクト・オブ・キリング(2012 デンマーク・インドネシア・ノルウェー・イギリス)

アクト・オブ・キリング原題   THE ACT OF KILLING
監督   ジョシュア・オッペンハイマー
製作   シーネ・ビルゲ・ソーレンセン
製作総指揮   エロール・モリス ヴェルナー・ヘルツォーク

第86回(2013年)アカデミー賞長篇ドキュメンタリー賞ノミネート

山形国際ドキュメンタリー映画祭2013上映時タイトル:殺人という行為

“It is forbidden to kill; therefore all murderers are punished unless they kill in large numbers and to the sound of trumpets.”
(人を殺すことは禁じられている。よって殺人を犯したものは罰せられる。トランペットの音色にあわせて大量の人間を殺した場合を除いて)

映画冒頭で紹介されるヴォルテール(Voltaire)の言葉だ。そう、映画『アクト・オブ・キリング』は、その"除かれた"人たちの話である。1965年〜1966年のインドネシアで、9.30事件と呼ばれるクーデター未遂がおこる。スカルノ大統領が失脚したのに伴い、実権を握ったスハルトがクーデターに関与したとして共産主義者、中国系の市民など約50万〜100万人を虐殺したと言われていが真相は不明。虐殺実行者たちは罪に問われるどころが英雄として平穏な日々を送っている。米国出身の監督ジョシュア・オッペンハイマーは当初、被害者への接触をこころみたが、インドネシア政府からの妨害にあったため、撮影対象を加害者に変更。「当時の虐殺を再現してみませんか?」と彼らに話をもちかける。自分たちが主役の映画が作られると知った加害者たちは嬉々としてその殺害手口を克明に語った。『アクト・オブ・キリング』はその異様な姿をとらえた作品である。

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バックコーラスの歌姫たち

バックコーラスの歌姫たち (2013 アメリカ)

バックコーラスの歌姫たち原題   20 FEET FROM STARDOM
監督   モーガン・ネヴィル
撮影   ニコラ・B・マーシュ グレアム・ウィロビー
編集   ジェイソン・ゼルデス ケヴィン・クローバー
出演   ダーレン・ラヴ メリー・クレイトン リサ・フィッシャー
      タタ・ヴェガ クラウディア・リニア ジュディス・ヒル
      ブルース・スプリングスティーン ミック・ジャガー スティング
      スティーヴィー・ワンダー シェリル・クロウ ベット・ミドラー
      パティ・オースティン クリス・ボッティ

第86回(2013年)アカデミー賞長篇ドキュメンタリー賞受賞

「なんで、このワタシがこんな下手っぴいな奴の後ろで歌わなきゃいけないの?」TVの歌番組で、バックコーラスの人が映るたびに内心こんなこと思っているんだろうな、という妄想にとらわれる。最近は、生で歌えず口パクonlyの"歌手"も多いらしいし。コーラスはおろかユニゾンすらまともにできないアイドルグループとかね。何のために人がいっぱいいるの?今からご紹介する映画の登場人物はたぶんこんなことは思っていないでしょう。彼らは超一流歌手のバックコーラスを務めた人ばかりです。その映画とは『バックコーラスの歌姫(ディーバ)たち』。ブルース・スプリングスティーン、スティング、ミック・ジャガーといった大物のバックコーラスをつとめた女性たちにスポットをあてたドキュメンタリー。2013年のサンダンス映画祭で公開されるや評判を呼び、各映画賞のドキュメンタリー部門でも多数ノミネートを受けている話題作です。

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愛しのフリーダ

愛しのフリーダ(2013 アメリカ・イギリス)

愛しのフリーダ原題   GOOD OL' FREDA
監督   ライアン・ホワイト
脚本   ライアン・ホワイト
編集   ヘレン・カーンズ
出演   フリーダ・ケリー
(ドキュメンタリー映画)

ザ・ビートルズのファンでフリーダ・ケリー(Freda Kelly)の名に聞き覚えのあるファンは今、どれだけいるでしょうか?もし、ビートルズのファンクラブに入っていたのなら、当然知っているでしょう。彼女はファンクラブ会報発行の責任者でしたから。(ファンクラブはイギリスですが、日本からも入会者はいたそうです)。ビートルズのマネージャー、ブライアン・エプスタインが彼女に秘書にならないかと声をかけてから、彼女の人生は一変します。その後、ビートルズの人気は爆発、フリーダは"世界中の女の子がうらやむ職業についた女性"と新聞で紹介されたりもしました。ずっと沈黙を守ってきたフリーダがついに表舞台に出てきたのが『愛しのフリーダ』。日本公開でのサブタイトル「ザ・ビートルズと過ごした11年間」というどおり、デビュー直前から1972年のファンクラブ解散まで11年間を語ったドキュメンタリー映画です。

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シュガーマン 奇跡に愛された男

シュガーマン 奇跡に愛された男(2012 スウェーデン・イギリス)

シュガーマン 奇跡に愛された男原題   SEARCHING FOR SUGAR MAN
監督・撮影・編集   マリク・ベンジェルール
製作   サイモン・チン マリク・ベンジェルール
製作総指揮   ジョン・バトセック      

第85回(2012年)アカデミー賞長篇ドキュメンタリー賞受賞

良い知らせと悪い知らせがある。アメリカ映画を観ているとこういう言い回しがよく出てくる。2012年のドキュメンタリー映画賞を独占した「シュガーマン 奇跡に愛された男」はこういう紹介をしたくなる映画です。さて、どっちを先に?悪い知らせのほうを先に出しましょう。いい知らせは完全ネタバレなので、映画未見の方は読まないでください。といっても、悪い知らせだけ読むと、映画見たくなくなるでしょうから、結局、映画未見の人は以下読まないでくださいということになりますね(^^;

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DOCUMENTARY OF AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?

DOCUMENTARY OF AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?(2013 日本)

DOCUMENTARY OF AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?監督   高橋栄樹
撮影   角田真一
編集   村上雅樹
音楽   大坪弘人

「衝撃しか売るものがない」
過激路線を続けていたマドンナに対し、ニューヨーク・ポスト紙が評した言葉だ。
最近のAKB48のえげつない話題づくりを観ているとこの言葉をそのまま浴びせたくなる衝動にかられる。

DOCUMENTARY OF AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?」は2012年に発売した5枚のシングルがすべてミリオンセラーとなり、"国民的アイドル"であるらしいAKB48、3作目のドキュメンタリー映画である。2012年のAKB48はスキャンダル・脱退イヤーだった。AKBだけでなく、SKE48、NMB48、HKT48などの姉妹グループを含めると40人近くが脱退し、ブラック企業そのものと評された。「DOCUMENTARY OF AKB48〜」ではそんなブラックな一面をたっぷり見せてくれるかと思いきや、前田敦子の卒業を中心として小奇麗にまとめてしまったという印象。スキャンダルにも触れてはいるが(昨年の話題のほとんどをしめてますから...)背景の説明がほとんどないため、熱心なファン以外にはそれが何を意味するのかわからない。前作「DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る」は総選挙や西武ドームコンサートでの杜絶な舞台裏を見せたため、一見さんにもそれなりに楽しめる内容だったが、最新作は1作目同様、ファン向けのプロモーションビデオに逆戻りしてしまった。面白いネタはくさるほどあったのに...。

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DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る

DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る(2011 日本)

DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る監督   高橋栄樹
撮影   村上拓
音楽   大坪弘人
出演   AKB48

AKB48をはじめて見たのは第58回(2007年)のNHK紅白歌合戦。中川翔子やリア・ディゾンと「アキバ特集」の一枠として登場していたが、人数の多さ以外全く印象に残らず、どうせ企画物だ、すぐ消えると思っていた。ところが、2年後の紅白で復活。その1年後には「ヘビーローテーション」をヒットさせ、「Beginner」はミリオンセラーになり、人気を定着させていた。それでも個人的にはAKB48に全く興味がなかった。薄いブラウスに黒のブラジャーを透けさせた「Beginner」での衣装をみて、ああ、こういう商売しているんだ、今がピークだろうな、と。

その1年後、2011年のAKB48の躍進ぶりは誰もが知るところだろう。「桜の木になろう」、「Everyday、カチューシャ」、「フライングゲット」、「風は吹いている」、「上からマリコ」と発売シングルすべてがミリオンヒットとなる前代未聞の快挙をなしとげた。「DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る」はそのAKB48の2011年の軌跡をたどった映画である。

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ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人

ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人(2008 アメリカ)

ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人原題   HERB & DOROTHY
監督   佐々木芽生
撮影   アクセル・ボーマン
音楽   デヴィッド・マズリン
出演   ハーバート・ヴォーゲル ドロシー・ヴォーゲル
      クリスト&ジャン=クロード リチャード・タトル
      チャック・クロース  ローレンス・ウィナー
      ロバート・バリー  リンダ・ベングリス
      パット・ステア ジェームス・シエナ
      ロバート・マンゴールド シルヴィア・マンゴールド
      ウィル・バーネット ルチオ・ポッツィ


「ものを集めることはどこか子供じみた行為」日本のある女流作家はこう語った。でもその"子供じみた行為"を極めると...『ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人』は現代アートのコレクションを極めてしまったハーバート・ヴォーゲル、ドロシー・ヴォーゲル夫婦の軌跡をたどったドキュメンタリー映画。美術愛好家にとってほどんどお伽噺に近い"理想のコレクター"の姿がここにある。

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ザ・コーヴ

ザ・コーヴ(2009 アメリカ)

ザ・コーヴ原題   THE COVE (入り江)
監督   ルイ・シホヨス
脚本   マーク・モンロー
撮影   ブルック・エイトキン
音楽   J・ラルフ
出演   リック・オバリー ルイ・シホヨス
      イザベル・ルーカス ヘイデン・パネッティーア
      ポール・ワトソン (シーシェパード代表)      

第82回(2009年)アカデミー賞第82回(2009年)長編ドキュメンタリー賞受賞



和歌山県太地町で行われているイルカ猟を題材にしたドキュメンタリー映画『ザ・コーヴ』の存在はずいぶん前から知っていて、アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞にノミネートされたとき、"ああ、アカデミー賞を獲ったりしたら日本でどんな騒ぎが起こるんだろう?"と危惧していた。案の定『ザ・コーヴ』はオスカーを獲得。受賞時、プロデューサー、フィッシャー・スティーヴンス「この映画のように観客を啓発する娯楽映画に携われて誇りに思う」("I just want to say that it was an honor to work on this film and to try to make an entertaining film that also tries to enlighten everybody.")とスピーチした。ドキュメンタリーが娯楽的であってはいけない、などと言う気はさ〜らさらない。だが日本の小さな村を隠し撮りしたあげく、世界中にさらしておいてentertaining film(娯楽映画)?かつ長年議論されているイルカ猟の問題は"娯楽"題材ではないはずだ。不快極りないスピーチだが、そのアカデミー賞から2日あけた3月10日、カリフォルニア州のすしレストラン"ザ・ハンプ"が販売禁止対象となっている鯨肉を客に提供していたとして連邦法違反で起訴された、というニュースが報道された。「ザ・ハンプ」は3月20日に閉店を発表。鯨肉利用は、『ザ・コーヴ』の制作スタッフが店内を隠し撮りしたことから発覚したという。それにしても、アカデミー賞受賞直後に...。こんな手段を使ってまで"宣伝"したいのか!例え『ザ・コーヴ』が日本で公開されたとしても絶対観ないと決めていた。だが、結局観てしまった。『靖国 YASUKUNI』同様、"騒動"という宣伝戦略にまたしても乗せられてしまった。

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