映画のメモ帳+α

音楽映画、アカデミー賞関連の記事に力を入れています。
ゾンビ、スタートレック、ヒッチコック監督作、ドキュメンタリー映画のカテゴリーもあり。
映画300字レビュー、はじめました。
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スター・トレック BEYOND

スター・トレック BEYOND(2016 アメリカ)

スター・トレック BEYOND原題   STAR TREK BEYOND
監督   ジャスティン・リン
脚本   サイモン・ペッグ ダグ・ユング
撮影   スティーヴン・F・ウィンドン
音楽   マイケル・ジアッキノ
出演   クリス・パイン ザカリー・クイント ゾーイ・サルダナ
      サイモン・ペッグ カール・アーバン アントン・イェルチン
      ジョン・チョー イドリス・エルバ ソフィア・ブテラ ジョー・タスリム

第89回(2016年)アカデミー賞メイクアップ&ヘアスタイリング賞ノミネート

2009年からはじまった新時間軸版スター・トレック映画版。1,2作目ともに興行、批評ともに成功をおさめた。だが、3作目を前にしてJ・J・エイブラムスがスター・ウォーズの監督に決まり、降板を余儀なくされる。代わりに前2作で脚本を手掛けたロベルト・オーチーが監督を務めると報道された。オーチーは2013年からパトリック・マッケイとジョン・ペインとともに第3作めの脚本を執筆していたが、スタジオ側が「内容がトレッキー寄りすぎる」とその出来に満足せず、オーチーは2014年12月に本作企画から離れた。監督にジャスティン・リンが決定するとダグ・ユングと(スコット役で出演している)サイモン・ペッグがスタジオの要求に従い、"より万人受けするように"脚本を書き直した。そのような過程をへて出来上がったのが『スター・トレック BEYOND』である。シリーズ史上かつてないほど、映像は凝りアクション場面も満載。とてもスター・トレックとは思えない仕上がりとなっている。いったい何をbeyond(超越)したかったのか観客に伝わらなかったようで、全米興行収入は約1.6億ドル。1,2作目を大幅に下回り、前2作ほどの作品評価は得られなかった。

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2016.10.22 Saturday | 12:41 | スター・トレック映画版 | comments(0) | - |

スター・トレック イントゥ・ダークネス

スター・トレック イントゥ・ダークネス(2013 アメリカ)

スター・トレック イントゥ・ダークネス原題   STAR TREK INTO DARKNESS
監督   J・J・エイブラムス
脚本   ロベルト・オーチー アレックス・カーツマン デイモン・リンデロフ
撮影   ダン・ミンデル
編集   メリアン・ブランドン メアリー・ジョー・マーキー
音楽   マイケル・ジアッキノ
出演   クリス・パイン ザカリー・クイント ゾーイ・サルダナ サイモン・ペッグ
      ベネディクト・カンバーバッチ ジョン・チョー カール・アーバン
      ピーター・ウェラー アリス・イヴ ブルース・グリーンウッド アントン・イェルチン
      ノエル・クラーク ナズニーン・コントラクター アマンダ・フォアマン ディープ・ロイ
      ジェニファー・モリソン レナード・ニモイ

第86回(2013年)アカデミー賞視覚効果賞ノミネート

1966年からはじまった『スター・トレック』も2005年5月のTVシリーズ『スタートレック:エンタープライズ』終了でひと段落したと思いきや、2009年に新時間軸版の劇場映画として新たに登場。『スター・トレック』(2009)はスター・トレック映画版最大のヒットとなり、トレッキーたちを安堵させ、作品もアメリカ製作者組合(PGA)賞にノミネートされるなど高い評価を受けました。その新時間軸版第2段が『スター・トレック イントゥ・ダークネス』。監督は前作同様、J・J・エイブラムス。TVシリーズを知らないファンでも楽しめ、かつトレッキーをも満足させる...前作で成功した離れ業は今回も健在!前作同様、作品も高評価&大ヒット。これでスター・トレックは当分続きそうです。

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スター・トレック (2009)

スター・トレック(2009 アメリカ)

「スター・トレック」公式サイトにリンク原題   STAR TREK
監督   J・J・エイブラムス
原作   ジーン・ロッデンベリー
脚色   ロベルト・オーチー アレックス・カーツマン
撮影   ダン・ミンデル
音楽   マイケル・ジアッキノ
出演   クリス・パイン ザカリー・クイント
      エリック・バナ ウィノナ・ライダー
      ゾーイ・サルダナ カール・アーバン
      ジョン・チョー サイモン・ペッグ
      アントン・イェルチン ベン・クロス

第82回(2009年)アカデミー賞メイクアップ賞受賞。録音、視覚効果、音響編集賞ノミネート。

アメリカのテレビドラマを見ていると、「カーク船長が...」という台詞に時たま遭遇します。カーク船長とは言うまでもなく「スター・トレック」シリーズのメイン・キャラクター。突然何の脈略もない台詞の中に登場してもアメリカ人には意味がわかるわけです。日本人でも「スター・トレック」の名前を聞いたことがない、という人はほとんどいないでしょう。じゃあ、"誰でも知っている"このシリーズを"誰もが観たことがある"かというと甚だ疑問です。「スター・ウォーズ」シリーズが新作発表のたび一大イベントとなるのに対し、「スター・トレック」のほうはどちらかといえばマニア向けの印象。5つのTVシリーズ、そして10本の劇場映画がありイメージが散乱しているのも原因のひとつかもしれません。その劇場映画11作目がこの『スター・トレック』。続編ではなくリニューアルで、今まで描かれることのなかったカーク船長の青年期を描いたところが特徴です。監督は「M:i:III 」や『LOST』のJJ・J・エイブラムス。全米で劇場公開されるや早々に歴代シリーズの興行成績記録を塗り替えるヒットとなり、批評家の90%の支持も獲得。"良質なリメイク"として評価の高い作品です。

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ネメシス/S.T.X

ネメシス/S.T.X(2002 アメリカ)

ネメシス/S.T.X原題   STAR TREK: NEMESIS
監督   スチュアート・ベアード
原案   ジョン・ローガン リック・バーマン ブレント・スピナー
脚本   ジョン・ローガン
撮影   ジェフリー・L・キンボール
音楽   ジェリー・ゴールドスミス
出演   パトリック・スチュワート ブレント・スピナー ジョナサン・フレイクス
      マリナ・サーティス マイケル・ドーン レヴァー・バートン ゲイツ・マクファーデン
      トム・ハーディ ロン・パールマン ディナ・メイヤー ケイト・マルグルー
      ウーピー・ゴールドバーグ アラン・デイル シャノン・コクラン
      ジュード・チコレッラ ジョン・バーグ マイケル・オーウェン ブライアン・シンガー

ネメシス/S.T.X』は新スター・トレッククルーによる最終作です。ネメシスは、ローマ神話の復讐の女神を意味し、S.T.XのXは、スタートレックの映画版10作目を意味するローマ数字。劇場公開時の邦題でスター・トレックの名が伏せられました。(DVDでは復活)まあ、スター・トレックは熱狂的なファンをもつ一方、その名前がかえって客足を遠ざけることも多い。『ダークナイト』がバットマンの名前を伏せたと同じ理由ですね。

さて、この『スタートレック ネメシス』、全米興行成績は"スター・トレック映画版"ではじめて5000万ドルを切り、かつ作品評価も『スター・トレックV/新たなる未知へ』『スター・トレック 』(1979)についで低いという、散々な結果に終わり、新スター・トレック布陣は有終の美を飾ることができませんでした。

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スタートレック 叛乱

スタートレック 叛乱(1998 アメリカ)

スタートレック 叛乱原題   STAR TREK: INSURRECTION
監督   ジョナサン・フレイクス
原案   リック・バーマン マイケル・ピラー
脚本   マイケル・ピラー
撮影   マシュー・F・レオネッティ
音楽   ジェリー・ゴールドスミス
出演   パトリック・スチュワート ジョナサン・フレイクス ブレント・スピナー
      レヴァー・バートン マイケル・ドーン ゲイツ・マクファーデン
      マリナ・サーティス F・マーレイ・エイブラハム ドナ・マーフィ
      アンソニー・ザーブ グレッグ・ヘンリー ダニエル・ヒュー・ケリー
      マイケル・ウェルチ マイケル・ホートン

スター・トレック映画版において、一般的評価と個人的評価は多少の差はあれど、概ね一致している。それが一番違うのがこの『スタートレック 叛乱』。監督は前作『スタートレック ファースト・コンタクト』に引き続きライカー役のジョナサン・フレイクス。作品評価は賛否両論で、興行的にも前作はおろか、不評だった『スタートレック ジェネレーションズ』をも下回ってしまった。確かに映画としての完成度は今イチです。でも個人的には『〜ファースト・コンタクト』よりもこの作品が好き。その理由はかなり単純です。

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スタートレック ファースト・コンタクト

スタートレック ファースト・コンタクト(1996 アメリカ)

スタートレック ファースト・コンタクト原題   STAR TREK: FIRST CONTACT
監督   ジョナサン・フレイクス
原案   リック・バーマン ブラノン・ブラーガ ロナルド・D・ムーア
脚本   ロナルド・D・ムーア ブラノン・ブラーガ
撮影   マシュー・F・レオネッティ
特撮   ILM
音楽   ジェリー・ゴールドスミス
出演   パトリック・スチュワート ジョナサン・フレイクス ブレント・スピナー
                                  レヴァー・バートン マイケル・ドーン ゲイツ・マクファーデン マリナ・サーティス
                                  アルフレ・ウッダード ジェームズ・クロムウェル アリス・クリーグ ニール・マクドノー
                                  ドワイト・シュルツ マイケル・ホートン ロバート・ピカード

第69回(1996年)アカデミー賞メイクアップノミネート

スタートレック ファースト・コンタクト』は新スター・トレックメンバーによる劇場版第2作。前作『スタートレック ジェネレーションズ』が不評だったことから今回は慎重に準備をすすめました。まず、物語はファンへのアンケートで高い人気を誇るタイムトラベル物を採用。(宇宙大作戦での『危険な過去への旅』や新スター・トレックの『亡霊戦艦エンタープライズ"C"』、そして劇場版第4作『スター・トレックIV/ 故郷への長い道』など)そして、悪役には人気エピソード『浮遊機械都市ボーグ』のボーグを据えて万全を期します。監督はすでにいくつかのエピソードで監督を経験済みだったライカー役のジョナサン・フレイクスを抜擢。そのかいあって、『スタートレック ファースト・コンタクト』は興行的に成功、内容も好評で新スター・トレック映画版では最も人気の高い作品となりました。

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スタートレック ジェネレーションズ

スタートレック ジェネレーションズ(1994 アメリカ)

スタートレック ジェネレーションズ原題   STAR TREK: GENERATIONS
監督   デヴィッド・カーソン
原案   リック・バーマン ロナルド・D・ムーア ブラノン・ブラーガ
脚本   ロナルド・D・ムーア ブラノン・ブラーガ
撮影   ジョン・A・アロンゾ
特撮   ILM
音楽   デニス・マッカーシー
出演   パトリック・スチュワート ウィリアム・シャトナー ジョナサン・フレイクス ブレント・スピナー
      レヴァー・バートン マイケル・ドーン ゲイツ・マクファーデン マリナ・サーティス
      マルコム・マクダウェル ジェームズ・ドゥーアン ウォルター・コーニッグ アラン・ラック
      ジャクリーン・キム バーバラ・マーチ グウィニス・ウォルシュ ウーピー・ゴールドバーグ
       
スター・トレックの生みの親、ジーン・ロッデンベリーが亡くなってから初めての映画。製作チームはロッデンベリーがいたときにはさせてもらえなかった企画を実現した。そう、新旧シリーズのキャラクター共演である。新スタートレッククルー初の劇場版映画『スタートレック ジェネレーションズ』では宇宙大作戦のカーク艦長(ウィリアム・シャトナー)と新スター・トレックのピカード艦長(パトリック・スチュワート)が夢の共演をはたした。監督は新スター・トレックの人気エピソード『亡霊戦艦エンタープライズ"C"』(Yesterday's Enterprise)などを手掛けているデヴィッド・カーソン。だが、前シリーズの劇場版1作目同様、気負いだけが空回りし、新旧艦長共演しか見どころのない(これだってトレッキー以外はどーでもいいこと...)、興行的にはまずまずだったが、作品は不評。映画版新スター・トレックは苦い船出となった。

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スター・トレックVI/未知の世界

スター・トレックVI/未知の世界 (1991 アメリカ)

スター・トレックVI/未知の世界原題   STAR TREK VI: THE UNDISCOVERED COUNTRY
監督   ニコラス・メイヤー
原作   ジーン・ロッデンベリー
原案   レナード・ニモイ ローレンス・コナー マーク・ローゼンタール
脚本   ニコラス・メイヤー
撮影   ヒロ・ナリタ
特撮   ILM
音楽   クリフ・エデルマン
出演   ウィリアム・シャトナー
      ウィリアム・シャトナー レナード・ニモイ デフォレスト・ケリー
      ジェームズ・ドゥーアン ジョージ・タケイ ニシェル・ニコルス
                            ウォルター・コーニッグ デヴィッド・ワーナー クリストファー・プラマー
                            カートウッド・スミス マーク・レナード キム・キャトラル マイケル・ドーン
                            グレイス・リー・ホイットニー ブロック・ピータース ロザンナ・デ・ソート イマン

第64回(1991)アカデミー賞メイクアップ、音響効果編集賞ノミネート

宇宙大作戦メンバー最後の映画と銘打った前作『スター・トレックV/新たなる未知へ』の大失敗はスター・トレックシリーズに深刻な打撃をもたらした。放映中だったTVシリーズ「新スター・トレック」への影響を懸念する声もあり、次作の映画をどうするかについて関係者は頭を痛めた。当初、『スター・トレック』(2009)のような前日談をつくるアイデアが出て、若きカークをイーサン・ホーク、スポックをジョン・キューザックという話もあったようだ。(ちなみに『スター・トレック』劇場版第一作の際、ジーン・ロッデンベリーが"カークをリチャード・バートン、スポックをロバート・レッドフォードが演じる”とジョークを飛ばし、それが事実のように報じられ、ファンを騒然とさせたエピソードもある。) 『〜新たなる未知へ』に対するファンの不満とスター・トレック25周年を宇宙大作戦メンバーの締めくくりにしたいというパラマウント社の意向が重なり、結局もうひとつ”最後の作品”を作ることになった。その『スター・トレックVI/未知の世界』は興行、批評ともまずまずの結果となり、"新スター・トレック"への橋渡しを無事なしとげた。

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スター・トレックV/新たなる未知へ

スター・トレックV/新たなる未知へ(1989 アメリカ)

スター・トレックV/新たなる未知へ原題   STAR TREK V: THE FINAL FRONTEER
監督   ウィリアム・シャトナー
原作   ジーン・ロッデンベリー
原案   ウィリアム・シャトナー ハーヴ・ベネット デヴィッド・ローヘリー
脚本   デヴィッド・ローヘリー
撮影   アンドリュー・ラズロ
音楽   ジェリー・ゴールドスミス
出演   ウィリアム・シャトナー レナード・ニモイ デフォレスト・ケリー
      ジェームズ・ドゥーアン ジョージ・タケイ ニシェル・ニコルス
      ウォルター・コーニッグ デヴィッド・ワーナー ローレンス・ラッキンビル
      チャールズ・クーパー ジョージ・マードック

第10回ゴールデンラズベリー賞最低作品、監督、主演男優(ウィリアム・シャトナー)賞受賞。最低助演男優(デフォレスト・ケリー)、最低脚本賞ノミネート

長く続いているシリーズものには、"なかったことにしたい”作品、いわば黒歴史というべき作品がつきもの。最近ではそーいう作品をつくってしまった場合は、いったんリセットして最初からやり直すいわばリブートが大流行だが、宇宙大作戦クルー出演に意味があった当時のスター・トレックではそうもいかない。カーク船長ごとウィリアム・シャトナーがメガホンをとった『スター・トレックV/新たなる未知へ』は宇宙大作戦メンバーによる全6作のうち、興行・批評ともぶっちぎりのワースト、ラジー賞作品賞の不名誉までついた、映画版スター・トレックのまさに黒歴史と呼ぶべき作品だ。

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スター・トレックIV/ 故郷への長い道

スター・トレックIV/ 故郷への長い道(1986 アメリカ)

スター・トレックIV/ 故郷への長い道原題   STAR TREK IV: THE VOYAGE HOME
監督   レナード・ニモイ
原作   ジーン・ロッデンベリー
原案   ハーヴ・ベネット レナード・ニモイ
脚本   ハーヴ・ベネット スティーヴ・ミーアソン ピーター・クリクス ニコラス・メイヤー
撮影   ドン・ピーターマン
特撮   ILM
音楽   レナード・ローゼンマン
出演   ウィリアム・シャトナー レナード・ニモイ デフォレスト・ケリー
      ジェームズ・ドゥーアン ジョージ・タケイ ニシェル・ニコルス
      ウォルター・コーニッグ キャサリン・ヒックス マーク・レナード
                            ロビン・カーティス ロバート・エレンスタイン ジョン・シャック
                            ブロック・ピータース ジェーン・ワイアット

第59回(1986)アカデミー賞撮影、作曲、音響、音響効果編集賞ノミネート

スポックが死んで、また甦る...そんな茶番劇に2作分費やした後のスター・トレックシリーズ第4段が『スター・トレックIV/ 故郷への長い道』です。前作に続いてメガホンをとったレナード・ニモイいわく「ドラマティックな展開が続いていたので、(そういう言い方もあります)今回はちょっと軽めのものをとろうと思った」。ニモイは『宇宙大作戦』を見直しファンの人気が高い『危険な過去への旅』をピックアップ。タイムトラベルものでいくことに決めた。その戦略は功を奏し、宇宙大作戦クルー出演全6作のうち最高のヒットとなりました。1966年に『宇宙大作戦』が放送開始されてからちょうと20年。スター・トレック20周年記念作品であります。

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