映画のメモ帳+α

音楽映画、アカデミー賞関連の記事に力を入れています。
ゾンビ、スタートレック、ヒッチコック監督作、ドキュメンタリー映画のカテゴリーもあり。
映画300字レビュー、はじめました。
※TB、コメントともに承認制とさせていただいております

嘆きのピエタ

嘆きのピエタ(2012 韓国)

嘆きのピエタ原題   피에타
英題   PIETA
監督   キム・ギドク
脚本   キム・ギドク
撮影   チョ・ヨンジク
音楽   パク・イニョン
出演   チョ・ミンス イ・ジョンジン
      ウ・ギホン カン・ウンジン
      クォン・セイン チョ・ジェリョン

第69回ヴェネチア国際映画祭金獅子賞

最近、いわゆる"スター映画"を受け付けない。大部分のスター俳優はどの役を演じても本人にしか見えないので、有名俳優が大量に出演している作品はそれだけでパスしたくなる。俳優は作品の中で役に見えればそれでいいのだ。逆に言うと、俳優の力に頼らない映画づくりをしている監督の映画なら観たいな、と思う。韓国の鬼才キム・ギドク監督はその数少ないひとり。ギドクは脚本さえしっかりしていればいいという考えの持ち主で、撮影はいわば早撮りで有名。俳優に"考える暇を与えてくれない"を不満をこばされることもあるという。第69回ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した、キム・ギドクの新作『嘆きのピエタ』はチョ・ミンスイ・ジョンジンという有名俳優を起用しているが、撮影期間はたったの11日。脚本さえしっかりしていれば、11日間でヴェネチアを制覇できるのだ。

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2013.07.01 Monday | 23:04 | キム・ギドク | comments(0) | trackbacks(3) |

アリラン

アリラン(2011 韓国)

アリラン原題   아리랑
英題   ARIRANG
監督   キム・ギドク
脚本   キム・ギドク
撮影   キム・ギドク
出演   キム・ギドク
      

第64回カンヌ国際映画祭<ある視点部門>最優秀作品賞、 第12回東京フィルメックス観客賞受賞

前作、『悲夢』(2008)から3年。最近、キム・ギドクの名前聞かないな...。ギドクは何年もかけて新作の準備をするタイプではない。早撮りで有名で、1年に1作以上のペースで新作を発表していたのに。そのため、韓国では"失踪説"、"廃人説"が流れていた。で、結局何をしていたかというと...そんなことだろうと思っていました。『悲夢』の撮影中に起きたトラブルをきっかけにギドクは(精神的に)映画を撮れなくなり、ある山のふもとに立てた子屋でひとり、仙人、あるいは世捨て人のような生活をしていたとさ。その世捨て人生活を自分で撮った、セルフドキュメンタリー形式の映画がこの『アリアン』である。もともと映画にすることを考えていたわけではなく、あまりにも寂しいから自分をカメラにとっていくうちに映画にできると思ったという。"映画がとれなくなった映画監督"というモチーフならフェリーニの『8 1/2』やそれをパクった?ウディ・アレンの『スターダスト・メモリー』他いくつかあるが、こんなことはよほど自信がない限りできない。まして劇映画ではなく自分をそのままとるドキュメンタリー形式で!監督・脚本・主演・製作・録音・編集・音響・美術キム・ギドク。怖いですね、怖いですね、でも観たいですね。


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2012.04.15 Sunday | 03:50 | キム・ギドク | comments(2) | - |

悲夢

悲夢(2008 韓国・日本)

悲夢原題   悲夢 비몽
英題   SAD DREAM
監督   キム・ギドク
脚本   ジェフリー・フレッチャー
撮影   キム・ギテ
音楽   ジ・バーク
出演   オダギリジョー イ・ナヨン
      パク・チア キム・テヒョン チャン・ミヒ

胡蝶の夢、という言葉を聞いたことがあるだろうか?荘子の有名な一編である。〜わたし荘周は夢の中で胡蝶となった。楽しく舞っていたところ、はっと目が覚めた。私は夢の中で胡蝶となっていたのか?それとも自分は胡蝶であって、いま荘周となっている夢を見ているのか、どちらが本当か私にはわからない。〜という内容で夢、現実どちらも真実で、対立するものではないという荘子の考え方を示していると評される。『悲夢(ヒム)』は、キム・ギドク監督が”胡蝶の夢”をモチーフに作り出した物語である。

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2010.04.01 Thursday | 17:54 | キム・ギドク | comments(2) | trackbacks(1) |

映画は映画だ

映画は映画だ(2008 韓国)

「映画は映画だ」公式サイトにリンク原題   영화는 영화다
英題   MOVIE IS MOVIE
監督   チャン・フン
原案   キム・ギドク   
脚色   チャン・フン
撮影   キム・ギテ
出演   ソ・ジソプ カン・ジファン
      ホン・スヒョン コ・チャンソク
      ソン・ヨンテ チャン・ヒジン



演技とは苦労を知らない奴が人のマネをすること
かつて俳優を夢見ていたヤクザは吐き捨てるように言った。ふとしたことから"俳優になりたいヤクザ"は"ヤクザのように気性の荒い俳優"と一緒に映画に出演することになる...。『映画は映画だ』は新鋭チャン・フン監督が、師事していたキム・ギドク監督からもらった原案に娯楽性の高い脚色を施して作り上げた作品。通常の韓国映画の5/1の製作費で作られたにもかかわらず、観客動員130万人を超える大ヒットとなり、低予算映画でも商業映画が作れることを立証した。これをきっかけにスター俳優が出演料を下げて低予算映画に出演するようになるなど、韓国におけるエポック・メイキング的映画となりそうな気配である。

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2009.03.26 Thursday | 00:58 | キム・ギドク | comments(0) | trackbacks(2) |

ブレス

ブレス(2007 韓国)

「ブレス」公式サイトにリンク原題   숨
英語題  BREATH  
監督   キム・ギドク 
脚本   キム・ギドク    
撮影   ソン・ジョンム                  
音楽   キム・ミョンジョン               
出演   チャン・チェン パク・チア
      ハ・ジョンウ カン・イニョン

ブレス』は、2004年にベルリン国際映画祭、ヴェネツィア国際映画祭の両方で監督賞を受賞し、3大映画祭制覇にもっとも近い男といわれる韓国の鬼才、キム・ギドク監督14作目の作品です。『ブレス』というタイトルの意味はおそらく、死刑執行が差し迫った主人公の残りの呼吸時間という意味だと思われます。ギドクにしては毒が薄いとか、ミュージカル風の味付けがあるという前評判のもと期待と不安が入り混じっての鑑賞でしたが、なあ〜に、(いい意味で)いつものギドク・ワールド全開の作品でした。

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2008.07.08 Tuesday | 02:22 | キム・ギドク | comments(2) | trackbacks(2) |

美しすぎて...

美しすぎて...(2008 韓国)

「美しすぎて...」映画ポスター原題   아름답다
英語題  Beatiful  
監督   チョン・ジェホン   
原案   キム・ギドク
脚本   チョン・ジェホン    
撮影   キム・ギテ                  
音楽   ノ・ヒョンウ               
出演   チャ・スヨン イ・チョンヒ キム・ミンス
(2008ベルリン国際映画祭パノラマ部門出品作)

美人は得だ!とよく言います。それは美人でない人のネタミによる戯言にすぎないのかもしれません。また、美人は性格がいいと主張する人もいます。美人と呼ばれる女優のビッチ伝説が毎日のように垂れ流されていることを知らないのでしょう。美人であれば何をやっても許されるという概念は"美"を売り物としている女優やモデルだけに適用されるのかもしれません。もし"美"を売り物にする必要のない一般人が、誰もが振り向くような美人だったらどうなるか?

今から紹介するのは美人であるがゆえに不幸のどん底に堕ちていく女性の物語です。そんな物騒なストーリーを考えるのはこのヒトしかいません。はい、韓国の鬼才、キム・ギドク!彼がこしらえた破廉恥な物語を、かつて、ギドクのアシスタント・ディレクターをつとめていたチョン・ジェホンが脚本としてまとめメガホンを取ったのが映画『美しすぎて...』。第22回福岡アジア映画祭で日本初公開になります。

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2008.07.01 Tuesday | 22:01 | キム・ギドク | comments(0) | trackbacks(1) |

キム・ギドク:激情の美のシネアスト

キム・ギドク:激情の美のシネアスト (2007 フランス・韓国)

「キム・ギドク:激情の美のシネアスト」写真原題   Kim Ki-duk, cinéaste de la beauté convulsive   
監督   アントワーヌ・コッポラ

キム・ギドク:激情の美のシネアスト』は韓国の鬼才、キム・ギドク監督が自分の映画について語った60分のドキュメンタリー・フィルムです。フランスのTV番組用に製作されたものらしいのですがほとんど陽の目をみていない。
日本では2007年、2008年と福岡アジア映画祭で上映されたのみです。ところで、キム・ギドクといえば雄弁な人というイメージがあります。ちょっとネットで検索すれば彼のインタビュー記事はたくさん出てくるし、DVDの特典映像でもよくしゃべっている。ところがこれはあくまで日本だから、のようです。母国韓国ではその強烈な作風ゆえ酷評も多く、ほとんどゴ○ブリのような扱いを受けているせいか、メディアの取材はほとんど拒否しているらしいです。したがってメディア嫌い?のギドクが1時間も取材に応じたこの作品は貴重な映像ということになります。

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2008.05.24 Saturday | 21:45 | キム・ギドク | comments(0) | trackbacks(0) |

受取人不明

受取人不明(2001 韓国)

「受取人不明」ポスター英題   Address Unknown   
監督   キム・ギドク
脚本   キム・ギドク      
撮影   ソ・ジョンミン                  
音楽   パク・ホジュン               
出演   ヤン・ドングン パン・ミンジョン
      キム・ヨンミン チョ・ジェヒョン
      パン・ウンジン ミョン・ゲナム

「この世はどうしたって変わらない。自分が映画を通して描きたいものは社会問題や政治ではなく、心理的な開放感」と語っているキム・ギドク監督。確かにギドク作品には『魚と寝る女』(2000)や『春夏秋冬 そして春』(2003)、『』(2005)など、まるで世俗との関わり方を絶つかのような場面設定も多い。そんなギドクが1970年代、米軍基地と隣接した田舎村を舞台にして、裏韓国現代史ともいえる物語を綴ったのが『受取人不明』。内容は70%事実に基づいているらしいが、皮肉なことにギドク作品中、最も痛ましい仕上がりとなっている。

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2008.05.19 Monday | 00:16 | キム・ギドク | comments(0) | trackbacks(1) |

魚と寝る女

魚と寝る女(2000 韓国)

「魚と寝る女」映画チラシ英題   The Isle   
監督   キム・ギドク   
脚本   キム・ギドク      
撮影   ファン・ソシク                  
音楽   ジョン・サンユン               
出演   キム・ユソク ソ・ジョン
      パク・ソンヒ ソン・ミンソク
      チョ・ジェヒョン チャン・ハンソン

魚と寝る女』はキム・ギドク監督、記念すべき日本初公開作品である。第17回サンダンス国際映画祭 ワールド シネマ部門のオープニング上映作品に選ばれるなど世界15以上の映画祭に招待された。ネットパック賞を受賞した第57回 (2000年) ベネチア国際映画祭では内容の過激さに観客2名が失神したことも話題となった。母国韓国では相変わらずの酷評だったものの、鬼才キム・ギドクの名を世界に轟かせた出世作である。

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2008.05.16 Friday | 23:34 | キム・ギドク | comments(0) | trackbacks(0) |

悪い女 〜青い門〜

悪い女 〜青い門〜(1998 韓国)

「悪い女〜青い門〜」ポスター英題   Birdcage Inn   
監督   キム・ギドク   
脚本   キム・ギドク      
撮影   ソ・ジョンミン                  
音楽   イ・ムヌィ               
出演   イ・ジウン イ・ヘウン
      アン・ジェモ チョン・ヒョンギ
      ソン・ミンクス チャン・ドンジク
      イ・イノク チャン・ハンソン パン・ウンジン

邦題は明らかに『悪い男』(2001)を意識したものだろう。英語タイトルは「Birdcage Inn」鳥篭宿とでも訳すべきか。いうまでもなくこの映画『悪い女 〜青い門〜』の舞台となる”売春婦のいる民宿”のことを指す。

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2008.05.15 Thursday | 01:29 | キム・ギドク | comments(0) | trackbacks(0) |

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